禁断と背徳の体験告白
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連載作品(体験告白)

立場[第32話]|人妻・不倫・浮気

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立場[第32話]

読了目安 3分33秒

[作品No 32] 2024/ 1/16(Tue)
彼女に再び会ったのは同窓会の約2ヶ月後でした。仕事で彼女の住む街の近くまで寄ったので食事に誘いました。同窓会で彼女に会い、あんな事を聞いた後だったので彼女の気分転換にでもなれたら、と思っていました。
しかし現れた彼女の顔を見て私は驚きました。そう同窓会で会った時の彼女ではなく、以前のあの明るい彼女に戻っていたのです。その顔を見て私は「許したのかな?」と思っていました。

食事をしながら世間話をし、話題が尽きた頃に「明るくなったね。ご主人の事を許したの?」と彼女に聞きました。
すると彼女は笑いながらこう言いました。
「うぅん、許してない、正確には許そうと思ったの、でも許そうとすればする程、あの人がやった事が頭の中に浮かんで来て、許すことが出来なかった。だからね諦めたの、いくら私が悲しんでもあの人のやった事は消す事が出来ない、かといって許そうと思う程、裏切られた事が頭をよぎる、そんな事ばかりを考えてたんだけど、ある時に『諦めるしかない』って思ったの」
そう彼女は言いました。
この時の私は彼女の言った本当の意味は解りませんでした。ただ彼女に以前の笑顔が戻り良かった。その時はその事しか思っていませんでした。

しかし今の私には彼女の言った「諦める」という気持ちが解るような気がします。そういくら私が妻を責めたところで妻がした事は消せない、既に過去になってしまった出来事は消す事が出来ない、許そうと思っても「裏切られた」という気持ちになり、妻の事を許せず、逆に怒ってしまう。そんな悪循環の中に居た私には彼女から聞いた「諦める」という言葉が唯一の救いに思えました。そう妻がした不倫は私にはもう諦める事しか出来ないのです。
そう思うと随分と気持ちが楽になってきます。今まで悩んでた事がまるで小さな、ほんの些細な出来事に感じてしまいました。
少し汗をかいたので、理香を起こさないように室内露天風呂にいきました。

風呂に入りながら、佐々木と妻の事を思い出しました。しかしさっきまでの不安はなく「なるようになれ」と思えるようになっています。この旅行から帰り、佐々木からの話を聞き、この先の妻との関係を考えよう、そう改めて思いました。
風呂から上がり少し寝ることにしました。もうすぐ夜明けです。

体を揺らされるのを感じ目を覚ますと、既に理香が起きていました。目覚めたばかりだというのに理香に手を引かれ露天風呂に連れて行かれました。朝日を見ながらの風呂は気持ちがいいものです。
理香が寄り添ってきたので手を伸ばし、理香の肩を持ち抱き寄せました。お互いに無言で、景色を楽しんでいました。朝食の時間が近づいたのでそろそろ出ようとすると突然理香にキスをされ、驚いてる私を置いて、理香は部屋に入りました。

朝食を食べ終え少し散歩に行く事にしました。

理香「ねぇ、何かあった?」
私「ん?どうして?」
理香「だって昨日と表情が少し違うから」
私「そうかな?どう違う?」
理香「う〜ん、なんて言うかすっきりしたって感じがする」

女の感は鋭いとよく言いますが、どうやら本当のようです。

理香「ねぇ、あの約束考えておいてね」
私「あぁ、わかったよ、でも・・・」
理香「いいの、今は何も言わないで」

散歩を終え部屋に戻り、理香を抱いた後に最後に二人でもう一度露天風呂に入りました。旅館を出たのがお昼過ぎ、理香を家に送り、自分の家に戻ったのは夕方でした。そう夢の中で見たのと同じ夕方でした。

---続く---
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