禁断と背徳の体験告白
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連載作品(体験告白)

蜃気楼[第12話]|人妻・不倫・浮気

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蜃気楼[第12話]

読了目安 3分08秒

[作品No 12] 2023/ 4/23(Sun)
私は寝室の電気をつけます。明るい光に照らされた妻の白い肩先には幾つもの赤いキスマークがつけられていました。私は驚きに目を見張ります。

「今日は佐和子さんと買い物に行くといって出かけたな」

妻はこっくり頷きます。

「あれは嘘か?」

妻はまた頷きます。

「何をしていた?」
「……」
「村瀬と会っていたのか」

無言のまま頷く妻に苛立った私は怒声を浴びせます。

「黙っていたらわからない。ちゃんと聞かれたことに答えろ」
「……すみません」

妻は震える声で返事をします。

「彼と会っていました……」
「彼……」

息子よりも年下の男を「彼」と呼ぶ妻の姿が、私の知っている妻だとは信じられませんでした。

「どこで会っていた?」
「ホテルです」
「ラブホテルか?」
「はい……」

半ば皮肉のつもりで聞いたにもかかわらず妻が素直に頷いたので、私は衝撃を受けました。恥ずかしがり屋の妻は私がラブホテルに誘っても「誰に見られるかわからないから」という理由で、決して乗ることはありませんでした。

妻と村瀬が肩を並べて、いかがわしいラブホテルの門をくぐる姿を想像し、私は頭がかっと熱くなりました。

「村瀬に抱かれたのか?」

妻は消え入りそうな風情でうなずきます。

私は今起きている現実が信じられませんでした。今月銀婚式を迎えようとしている最愛の妻が他の男に抱かれたのです。そればかりでなく、その男から言われて、もう私から抱かれることは出来ないといっているのです。

そして妻の心と身体を奪ったその男は、私の息子よりも年下なのです。

「……いつからの関係だ?」
「5月の、温泉に行ったときからです」
「なんだと?」

私は再び激しい衝撃を受けます。

「あれは久美さんと三人で行ったのではないのか?」
「待ち合わせの場所に行ったら彼しかいなくて……聞いたら、久美さんが急に体調を崩して来られなくなったと……私はいくら年齢が離れているといっても、夫以外の男性と二人きりで旅行なんて出来ないと言ったのですが……彼がどうしてもと……」
「どうしてもって……それでOKしたのか?」
「彼は幼い頃に両親が離婚して、お父さんに引き取られて、母親の愛情を知らない……母親とはどういうものかといつも思っていたのだけど、私のような女性が母親だったらどれほどいいか……母親と作れなかった思い出を私と作りたいと必死にお願いされて……」
「そんな話にまんまと騙されたのか」
「騙されたわけではありません」

妻は顔を上げて私を見ました。

「彼の両親が離婚していて、母親の愛に飢えていたというのは本当です」
「仮にそれが本当だったとして、どうして香澄と男女の関係を持つということにつながるんだ? 奴は母親を抱きたがる変態男か?」
「そんな……違います」

妻は私をにらみつけました。私は思わず気圧されるものを感じます。

---続く---
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