禁断と背徳の体験告白
前の画面 総合トップ 閲覧履歴
連載作品(体験告白)

変身[第35話]|人妻・不倫・浮気

お気に入りお気に入り登録済み

←前の作品  目次  次の作品→
    文字サイズ---
  • LL
  • L
  • M
変身[第35話]

読了目安 4分02秒

[作品No 35] 2022/12/10(Sat)
「春日さん、あなたは私の妻をどうするつもりですか?」
「えっ」
「ビデオと写真はすべて見させていただきました」

私の言葉に春日は見る見る青ざめ、いきなりテーブルに手を着いて頭を下げます。

「す、すんませんっ!」

私は春日の行為にあっけにとられます。珈琲を持って来たウェイトレスが目を丸くして私達を見ています。

「わ、私と奥さんのやったことは、法律的は不貞、不法行為です。それについては償わせていただきます」
「償い?」

私は春日の言葉を聞きとがめます。

「償いとはなんですか」
「ですから……十分な慰謝料を……」
「いきなり金の話ですか。さすがに銀行は稼ぎが良いのですね」

私は春日を突き放します。

「償いはむろんしてもらいますが、私は妻をどうするつもりなのかを聞いているのです」
「どうするとは……」
「あなたは妻と一緒になりたいのですか?」
「とんでもありません」

男は慌ててかぶりを振ります。

「そんなつもりは毛頭ありません。紀美子さんは○○さんの妻です」
「すると、あなたは妻を遊びで抱いたのですか?」

私の声が少し大きくなったようで、周りの客数人が怪訝そうな表情をこちらに向けます。

「どんなつもりであったにせよ。責任は取ってもらいます。私はもう妻とは離婚するつもりです」
「離婚……」

春日は目を丸くします。

「それはいけません。離婚はいけません」
「なぜですか? あんなことをした妻とはもう一緒にはやっていけない。妻もビデオの中であなたの妻としてやっていきたいと言っていたではないですか」
「あれは違うんです」
「どこが違うんだ」

さすがに私は怒りをこらえ切れず、言葉が荒くなります。

「それにあんたが始めに言った、法律的には不貞とはどういう意味だ。法律的には不法だが心情的には正しい、純粋な愛だとでもいいたいのか」
「○○さん、勘弁してください。この店は銀行の人間も出入りします」

店中の視線が私達に集まっています。私はさすがに少し興奮が冷め、席に座り直します。

「今日、昼休みにかけて外出の時間をとって、○○さんのお宅にお邪魔します。その時にきちんとお話させてください」
「わかった……」

私もここでこれ以上の話は無理と見て承諾しました。とにかく少なくとも春日がはっきりと妻との不貞行為を認めたのですし、銀行員という社会的立場上逃げ隠れはしないでしょう。私はいったん鉾を収め、家に帰って春日を待つことにしました。
春日に対する先制攻撃はなんとか成し遂げたのですが、もう一人かたをつけなければならない相手がいます。そう、妻の紀美子です。

家に帰った私は、留守電が入っていることに気づきました。確認すると妻からです。お話したいことがあるのですぐに携帯に連絡してほしいとのことでした。時間を確認すると、ちょうど私が春日と別れた10分ほど後です。
私と話をしたければ携帯に電話をすればすむことです。妻は私が家にいないことを知りながらあえて家の電話にかけて来たということは、私とすぐに話すのを避けたかったからでしょうか。

私は妻の希望をわざと無視して、実家の電話にかけます。病に倒れている義父やその看病で疲れている義母を巻き込みたくはなかったのですが、妻にも私が味わった嫌な気持ちの何分の一でも体験させなければ気が済みません。何度かのコールの後、受話器を取ったのは妻でした。

「はい、△△(妻の実家の姓)です」
「俺だ」
「あなた……」

電話の向こうで妻が息を呑む様子が見えるようです。

「すみません、こちらからすぐにかけ直します」
「この電話では話せないことか」
「すみません……近くに父と母が……お願いです」

妻は受話器に口を近づけ、小声で哀願するように話します。

---続く---
スポンサー広告