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特に、例の空き家が無くなってからは、もっぱら、うちでやっていたわけだし、それも、今考えると、股間で縫い付けられてたんじゃないかと思うくらい、一緒にいるときは、結構のべつ幕なしやっていたのだから。
例えば、夕方、リビングで座椅子に座ってテレビを見てるときも、そこに他に誰もいないと愛美ちゃんは俺を座椅子代わりにするように、太腿の上に乗っかってきた。
そして、申し合わせたように、俺は半ズボンの裾を引っ張り上げ、チンチンを出して、彼女はパンツをずらしてそのまま入れていた。
あるいは、子供部屋で、二人で本を読んだりしてるときもそうだ。
彼女は本が大好きで、いろんな本を持ってきて俺の前で朗読してくれた。
そのときも、俺がいすに座ると、彼女は俺にお尻を向けて俺の太腿の上にまたがって座り、彼女はパンツをずらして、俺はチンチンを出して、当たり前のようにしてはめた。
そしてチンチンを入れたままの状態で、ヘレンケラーの伝記などを読んだりしていたのだから、あの頃は殆ど癖のようになっていたと思う。
ちょっと話が前後するが、5年生になって間もなく俺は初恋をした。
5年生になったときのクラス替えで一緒になった美紀ちゃんという子だった。
彼女はクラスで一番かわいくて目だったので、最初に見たときから気になっていた。
色白でポニーテールが似合うその子は、ショートカットで色の黒い愛美ちゃんと比べてずいぶん都会的に見えた。
でもこれは変な話で、美紀ちゃんは地元の人で、方言を喋ったけど、愛美ちゃんは俺と同じ東京出身で二人の間では標準語を喋ってた。
美紀ちゃんも、クラスでどんどん手を上げて意見をいうような活発な子だったが、いつも男の子と一緒に走り回り、木に登ったり、変なところにもぐりこんだりしている愛美ちゃんと比べたら比較にならないぐらい女の子らしかった。
大体、愛美ちゃんは俺の頭の中では解剖学的に女性というだけで、殆ど男の子と同じような存在だった。
そのうち、授業中に彼女の方をちらちらと見ると、必ず彼女も自分の方を見ているのに気がついた。
そして、授業中に目が合うと、あっかんベーをするようになった。
俺もあっかんべーをして返した。
俺はそれがなぜかドキドキして楽しかった。
あれは運動会の頃だと思うが、俺はクラスの男子が集まって「お前の好きな子誰だ」という話で盛り上がっていた。
皆、「そんなのいるかよ」とかいって誤魔化していたのに、俺は、正直に「美紀ちゃん」といった。
そして「男子だけの秘密」だったはずなのに、俺が美紀ちゃんを好きだという噂はすぐ広まった。
数日後、俺は美紀ちゃんに、使われていない教室に呼び出された。
そこで俺は彼女の愛の告白(の様なもの)を受けた。
この時の情景も俺の記憶にはっきりと残っている。
それは、よくある「○○くんが好きです」式の告白ではなく、もっと子供らしいものだった。
彼女は教室に入って扉をしめると、「私の好きな子教えてあげようか」といった。
俺はドキドキして「うん、教えて」というと、ずいぶんもったいぶってから、「4組の山崎みつる君とぉー、2組の慎吾君とぉー、3組のとおる君とぉー」と3,4人の名前をあげて、一番最後におまけのように「あとリョウ君」と俺の名前を付け加えた。
彼女が名前を上げた子は、みんなカッコいい子たちで、いかにも女の子にもてそうな人気者ばかりだった。
だから自分の名前は殆ど耳に入らず、心の中で嫉妬していた。
俺は、結構賢く成績も良く、授業中は目立ったけど、背が低く、運動もたいして得意じゃなかったので、お世辞にも「カッコいい」部類ではなかった。
何しろ、俺のとりえは、4歳の頃からやっていたピアノだったのだから。
俺ががっかりして、なんとこたえていいのかわからず黙っていると、「でも一番好きなのは最後の子」といった。
そして「わかった?」というと一人で教室をでていってしまった。
まだ、精神的に子供で、しかも鈍感な俺にはその意味が最初よくわからなかった。
俺ががっかりした顔をしていたから、最後に一言付け加えたんだろうと思った。
でも、彼女が、なんでわざわざ俺を呼び出して、彼女の好きな子を教えてくれたのか良くわからなかった。
そのうち、ひょっとしたら、彼女の言葉を額面どおりとっていいのかなとも思うようになった。
そう思うと、天にも昇るような気持ちになった。
で、その思いは的中していたのだ。
それから、毎日のように、美紀ちゃんは俺をさそって、その教室に連れて行った。
でも5年生の俺達は別に何をするということも無かった。
二人でたわいもない話をしたりするくらいだった。
俺は彼女と向き合っているだけでドキドキした。
俺は、それから毎日彼女のことばかり考えた。
毎日学校で彼女に会えるのが嬉しくて、うきうきしながら学校へいった。
このあと俺は、人生最初の大失敗を犯してしまう。
美紀ちゃんの告白があった頃も俺と愛美ちゃんは相変わらず泊りがけでお互いの家を行き来して、エッチな遊びを続けていた。
でも俺にとって、愛美ちゃんは同じ秘密を共有するcomrade(戦友、同士)のような存在で、何でも話すことのできる、すごく仲良しな友達だった。
上でも書いたように、エッチな遊びができるということを除いて、彼女が女の子だという意識がまったく無かった。
彼女も同じような気持ちだろうとおもっていた。
だから、美紀ちゃんの告白をうけて有頂天になって舞い上がっていた俺は、嬉しくて黙っていうることができず、愛美ちゃんに一部始終を話してしまったのだ。
愛美ちゃんは普通に聞いていた。
「良かったね」とも言った。
あのときは完全に舞い上がっていたので、会うたびに美紀ちゃんのことばかり話していたに違いない。
それから2,3週間別に愛美ちゃんの態度は変わらなかったし俺も同じように接していた。
ところが、俺には理解に苦しむ自体が発生した。
ある日、美紀ちゃんが露骨に俺の視線を避けた。
俺が彼女の方を見ると、「フン」と横を向いた。
俺には何が起こったのか皆目見当がつかなかった。
俺が休み時間に彼女を捕まえて、「僕が何かした?」と聞いても、恐い目つきで睨み返すだけで、向こうに行ってしまい、まったく取り付く島がないとはこのことだ。
美紀ちゃんは女子の中でも人気者だったから、取り巻きが一杯いた。
その女の子達からも俺は冷たい視線を浴びるようになった。
俺は、愛美ちゃんにその話をしたけど、あまり親身になって聞いてくれなかった。
その後も俺は、何回か美紀ちゃんを捕まえては問いただそうとしたが、「自分の胸に聞いてみな」というのが彼女のくれた唯一の答えだった。
---続く---