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コスプレ好きな可愛い妹[第1話] | 2022/ 4/ 1(Fri) | 2022/ 4/ 1(Fri) 投稿者: | 読了目安 計算中・・・ |
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コスプレ好きな可愛い妹[第2話] | 2022/ 4/ 1(Fri) | 2022/ 4/ 1(Fri) 投稿者: | 読了目安 計算中・・・ |
では調子に乗って、妹・Y香とのその後のことを少し。
前に書いた時は最後を少し端折ってしまったのだが、実を言うと妹との困った関係はその後2年以上続いた。 実はこの前書いたクリスマスの時なんて、俺は大学受験の真っ只中で、センター試験まで1ヶ月を切ってる状態にも関わらず、あんなことをしていたわけだ。 それでもよく合格したと我ながら呆れるというかなんというか。 まぁ俺のことはどうでもいい。 問題は妹のY香のことだ。 さすがにあのクリスマス以降、俺もセンター試験に向けて勉強しなきゃいけないし、一応「これで最後」という話はしていたので、しばらく2人の関係は小休止の状態にあった。 しかし翌日、高校での答え合わせの結果が思いのほか良く、これなら本命校も期待できるだろうと、ささやかなお祝い(と言っても母ちゃんが俺の好きなものばかり作ってくれただけなんだが)をした、その夜だった。 「おにーぃーちゃん?」 ノックの後、間髪入れずに妹のY香が部屋に入ってきた。 なんか知らんが絶好調にご機嫌な時の妹の口調だ。 何が目的かは、だいたいわかっている。 俺自身、センター試験の結果が予想以上に良く、気が緩んでいたのも確かだ。 妹はニコニコしながら勉強机に座ってる俺に近づいてくる。 1枚、また1枚と身につけている服を脱ぎながら・・・。 その時の妹のエロ可愛さは、今でも俺の脳裏にはっきりと焼き付いている。 薄いパープルに小さなピンクの水玉模様の上下の揃いの下着だった。 (後で聞いたのだが、この下着はクリスマスのために買ったもので、その日も着けていたそうだが俺は夢中で覚えていなかった) 俺も椅子から立ち上がり、ベルトを外し、ジーパンを下ろす。 なんてこった、俺の性器はボクサーパンツのゴムを伸ばすほどに勃起していた。 「ふふ、お兄ちゃん、こんなになってる。嬉しい」 妹はもう嬉しくてたまらないといった表情で俺に抱きつく。 俺もパーカーとTシャツを脱ぎ、2人とも下着姿で抱き合い、猛烈に唇を吸い合う。 (あー、またやっちまった) でも、そんな後悔も一瞬だけだった。 俺はもう妹が愛おしくてたまらず、激しく舌を絡め合うキスをしながら、ボクサーパンツ越しに勃起したペニスをゴリゴリと妹の身体に擦り付けた。 口を離すと妹は・・・。 「お兄ちゃん、今日はY香がお兄ちゃんにご褒美をあげるね」 そう言うと、その場で膝立ちになり、俺のボクサーパンツ越しに俺のギンギンに勃起したペニスに頬擦りを始めた。 両手を俺の腰に当て、手を一切使わずに頬擦りとキスだけで俺のボクサーパンツ越しにペニスを愛撫する。 そのあまりの色気に、(こいつ、本当に中学生かよ?)と一瞬たじろいだが、妹の恍惚の表情が可愛くてたまらず、頭頂部から後頭部を滑るように撫でてやると、妹は俺の顔を見上げ、無言で微笑んだ。 妹は俺のボクサーパンツのゴムを両手で掴むと、するすると引き下ろし始めた。 ガッチガチに勃起したペニスがゴムに引っかかり、ブルン!と震える。 「すっごーい・・・!」 妹は歓喜の声をあげると口を大きく開け、ペニスの上から被せるように俺のガッチガチに勃起したペニスを咥え込んだ。 クリスマスの夜以来の妹のフェラチオに俺はものの1分も経たずに果て、妹の口の中に大量の精液をぶちまけた。 妹は口をすぼめ、一滴残らず零さまいと、じっと俺の射精が終わるのを待っていた。 やがて射精が終わると、妹は口をすぼめたまま吸い上げるように口を離し、一瞬俺の方を見上げると、ゴクリと音を立てて口の中いっぱいに溜まった俺の精液を飲み込んだ。 そして、ぷはぁと一呼吸すると、まだ白い糸を引いている俺のペニスの先端を再び口に含み、今度は両手で根元を持ちチュッチュッと音を立てて残りの精液を吸い取り、それもわざとらしく音を立てて飲み込むと・・・。 「あー、久しぶりにお兄ちゃんの精子飲んじゃった。もうちょっと美味しければ、もっといっぱい飲めるのにね」 そう言って、にっこりと笑った。 俺のペニスはまだガッチガチに勃起したままで、妹も頬擦りしたまま手放そうとしない。 「もう1回ゴックンする?」 そのあまりのエロさと可愛さに、もう1回お願いしてしまおうかとも思ったのだが、1回抜いたことで少し冷静になった俺には別の興味と欲望が湧きあがっていた。 「いや、次は俺の番だろ」 俺は妹を立たせてやると、そのままひょいと抱えあげ、いわゆるお姫様だっこでベッドに連れて行った(と言ってもほんの3歩くらいだけど)。 妹は両手で口を押さえ、感動の表情で俺を見つめている。 (ちくしょう、可愛いなこいつ) 下の階の母ちゃんに怪しまれないようにゆっくりとベッドに妹を横たえると、先程のように猛烈なキスを開始した。 キスをしながら妹のブラを外し、すぐに胸を攻める。 妹はクッションを顔に当て、声が漏れないようにしながら背中を反らせ胸を突き出し、激しく愛撫する俺の顔にそのまだまだ貧弱な胸を押しつけようとしてくる。 やがて俺はキスと愛撫の攻めを胸から徐々に下に移行する。 腹、へその周り、横腹はくすぐったいらしく、「いやん」と腰を捻らせる。 そしてパンツのゴムに手をかけると、妹が待ってましたとばかりに絶妙のタイミングで尻を上げる。 グッとパンツを引きずり下ろすと、毛のまばらに生えた割れ目が現れる。 すでにさっきの俺の勃起と同様の状態になっているのだろう、妹の“女”としての香りが漂ってくる。 俺が久しぶりに対面する割れ目に見惚れている間に、妹は足を器用に曲げてパンツからさっと抜き取ると、おそらく染みの具合をチェックしたのだろう、一瞬だけ広げて見てはそのまま先ほど脱ぎ捨てた自分の服の方へ投げてしまった。 俺はちょっと名残惜しそうにそのパンツを目で追うと妹は足を伸ばし、「お兄ちゃんはこっちでしょ」と下から手を伸ばし、キスをせがむ。 まったく、なんてエロ可愛い妹だ。 文字通り一糸まとわぬ姿の妹と猛烈なキスを交わしながら、俺は改めて妹の秘密の部分へと触れた。 まばらな毛のざらつきと、割れ目の周りのぷっくりした感触を手のひらに収め、全体を揉み込むように愛撫すると、それだけで妹はビクン!と身体を反らせるほど感じていた。 指を揃え、中指と薬指で直接割れ目をするっと軽く撫であげる。 キスの隙間から、「んっ」という妹の喘ぎ声が漏れる。 そのままの強さで何度か妹の割れ目を上下に往復してやると、指先が粘ついてきた。 俺はその粘つきを指全体に擦りつけるように何度も何度も強く割れ目を撫で上げると、だんだんチュクチュクと音がするようになってきた。 妹は顔だけ横を向き、俺の枕を抱えるように顔を押しつけて溢れる声を抑えているのでその表情は見えないが、耳まで真っ赤になって感じているのがわかる。 俺は妹の頬から耳にキスをして、「Y香のあそこ、すげぇ濡れてるよ」と小声で言うと、妹は枕に顔を伏せたまま、大きくコクンと頷いた。 そして妹はもぞもぞと身体を動かすと、恥ずかしそうに枕から顔を離し、少し膝を立て、手を上に広げ、「お兄ちゃん、来て・・・」と快感で上擦ったか細い声で俺を招いた。 「いや、来てって、入れないからな、俺」 「嫌だよ、ここまでしたんだからちゃんと最後まで愛してよぉ」 この「最後まで愛して」というのは妹のお気に入りのフレーズで、要するに「挿入(&中出し)して」という意味なのだが、今現在も俺は妹のどの穴へも挿入を果たしておらず、妹も俺の知る限り少なくとも性器は処女のままだ。 そんなわけで、その夜も俺達兄妹はお互いの性器を口で愛し合うだけで終わった。 (まだ俗に言うシックスナインの体位は、この頃はまだ試していない) この一夜を境に俺と妹の関係は再開してしまい、受験前日も妹に4回も飲んでもらい、受験の終わったその夜にまた2回飲ませるという狂いっぷりだった。 その後もその年の秋ごろから翌年の年明けにかけて、妹の高等部への進学のための中断(これは妹も条件付きであったが、意外とすんなり承諾してくれた)を挟んで・・・。 今年の年明けに俺が家を離れるまで、俺は1人で射精した覚えがほとんどないくらい、お互いの肉体を貪ることに狂いまくった。 最後の方は妹も「挿入しない」ということには納得してくれたのだが、かえって開き直ってしまい、ネットで調べた変なプレイを提案してくることがあったのには、さすがに参ってしまった。 ひとつ面白い発見があった。 俺も大学生になり、飲み会などに参加するようになってわかったことは、男女に限らず他人同士の間柄には当然ある程度の“距離”というものがあるのだが。 俺達兄妹は家族として育ってきたので、当たり前のことだが、その“距離”がなく、そのぶんプレイに没入すると野獣のように性欲を開放できる。 これは大学に入ってから興味本位で参加した合コンで、とある女子にアプローチをかけられた時にわかったのだ・・・。 どうやらその女子は男性経験もそれなりにあるらしく、俺を誘っているのがはっきりとわかった。 しかし俺は、(このままこの子とヤッてもY香ほど燃えられないし気持ち良くもないんだろうなぁ・・・)となんとなく思ってしまったのだ。 そして、それと同時に俺は今のところ妹以外の女性に興味を持てないということも悟ってしまった。 もちろん俺がその後すぐ家に帰って、妹の股ぐらに顔をうずめたのは言うまでもない。 そんなこんなで今は妹とはメールのやりとりだけの関係に留めているが、それでもオナニーのオカズに妹の自撮りエロコスプレ写真以外を使ったことがないという、非常に情けない日々を過ごしている。 先週も電話とメールで少し話したのだが、普通の会話の中にさりげなくエロい台詞を混ぜてくるので本当に気が抜けない。 どうも近々、実家から荷物や差し入れを持って行くように親から言われているらしく、妹はその日を楽しみにしているらしい。 俺はと言うと、その日を楽しみにしていないと言えば嘘になるが、今ここで自制しないと、また元通りのいけない関係に戻ってしまうこともまた同様に恐れている。 俺は大学に入り、妹は3年生になった。 妹は中高一貫教育の私立に通っているので、学年末試験を兼ねた高等部に入る為の試験がある。 妹は俺と違って成績が良く、普通に進級試験を受けるだけで高等部へは進学出来るのだが、さらに妹は高等部の中でも1クラスしかない進学コースへの進級を狙っていた。 進学コースは外部からの受験生も多く、内部からの進学でも成績は上位一桁パーセントは取らなければ安全圏とは言えない難関だ。 しかもその志望理由が、「予備校に通うとコスプレに費やす時間がなくなるから」というのだから頭が良すぎるのも考えものだ。 とにかく、そんな理由から妹は勉強に集中せざるを得なくなり、しばらく俺たちの関係も小休止する前提で話が進み、お互いに少しずつ自制する日々が続いていた。 夏休みになり、妹は進学コースへの進級を希望する生徒たちのみの夏期講習に参加することになり、夏休みの間も制服を着て学校に通っていた。 俺は大学に入って初の夏休みをバイトや飲み会で適当に過ごしていたが、なるべく夜は家にいるようにし、妹の勉強のストレスや不安を癒してやることに専念してやることにした。 いや、単に俺が妹とエロいことがしたいだけなんだが。 この頃は、金曜か土曜の夜の『お泊まり』と、月〜木の間に1回の週に2回のペースをお互いに心がけていた。 やがて夏休みも終わりに近づいた夜のことだった。 夏期講習の仕上げのテストの結果、妹は安全圏まであと一歩、というところまで成績を上げていた。 そして、実はこの夏期講習には高等部へは進まずに、さらに成績のいい外部の高校(東大を狙うような超進学校)を受ける予定の生徒も混ざっており、妹の安全圏入りはほぼ確実ということだった。 しかし残り半年間はこの成績をキープしなければならず、妹はそのプレッシャーの方が大きいらしく、俺たちの関係も本格的に小休止しなければならなくなった。 少なくともこの夏休みでひと区切り、というのはお互いに感じていたのかもしれない。 ある日、俺は1階の居間でテレビを観ていると、勉強中の妹から、『ちょっと部屋に来てくれる?』とメールが入った。 ちょっとワクワクしながら妹の部屋に入ると、妹は完全にお勉強モードのままで、肩にも触れなさそうな雰囲気だった。 しかし、「これ見て欲しいの」と俺に向けられたノートパソコンの画面に映っていたのは、アダルトグッズのサイトだった。 勉強のストレスでまた何か突飛なことを思いついたに違いない。 そう確信した俺が、妹を傷つけないように諭さねばならないと頭をフル回転させようとしたその時、妹が口を開いた。 「最近あたしストレス溜まっちゃって毎日しちゃうんだけど、お兄ちゃんとすると夜中まで続いちゃうでしょ?あたしもスッキリしたらすぐ勉強に戻らないといけないから、ササッと済ませたいんだけど、1人だとあんまり盛り上がらないの。だから、こういうの使ってサッと終わらせられればなって思うんだけど・・・あたしじゃ買えないから、お兄ちゃんにお願いしたいんだけど、ダメかな?」 なんてこった、こいつやっぱり天才なんじゃなかろうか?もしくはその逆か? いや、そんな事はどうでもいい。 まさか妹がそこまで深刻に悩んでいたとは、兄として一生の不覚と言ってもいいだろう。 俺はもう妹が不憫で、可愛くて、愛おしくてたまらず、椅子に座ったままの妹をギュッと抱き締めた。 「任せろ。Y香が3秒でイクような、すっげぇの買ってやるから」 「えへへへへ、でも本当はお兄ちゃんに最後まで愛してもらうのが一番なんだけどね」 いつものことを要求されてしまった。 「まぁそれは無理だけど、せっかく来たんだしサッと終わらせるか」 誤魔化すように妹のベッドに腰掛けると、「うん、お願い」と妹も部屋着のキャミソールを脱ぎ、俺に抱きついてきた。 「あぁ、Y香、お兄ちゃんのコレ、いつまでもしゃぶっていたいよ・・・」 妹の渾身の決め台詞にあっさりやられた俺は、妹が達するまでの間にサッと2回の射精をキメた。 そしてその晩、俺は夜中の3時までアダルトグッズのサイトを探し、ちょっと高いがかなり大人っぽいデザインのローターを購入した。 股間のぷっくりとした部分を揉み込まれるのが好きな妹のことを考え、海外製の少し大きめだがピンポイントを狙うのも全体を刺激するのも両方使える、少し変わった形のものを選んだ。 小包みが届いたのはそれから2日後だった。 その日は夏期講習の最後の日で、テストの答え合わせとおさらいのために午後から始まるらしく、家にはセーラー服姿でぼんやりと午前のワイドショーを観ている妹と俺の2人しかいない時だった。 小包みを受け取ったはいいが、今この場で妹に渡してしまうと、今すぐ使い始めるに決まっている。 どうしたものかと玄関先でまごまごしていると、「お兄ちゃん、何やってるの?」と妹が居間からやって来てしまった。 そして俺が慌てて後ろ手に隠したダンボール箱を見つけると、途端にキラキラした目で、「お兄ちゃん!部屋行こう!ね、来て!!」と、大急ぎで階段を駆け上ってしまった。 完全に俺のミスだ。 諦めて俺も2階に行こうとすると、居間からテレビの音が聞こえる。 「テレビ、つけっ放しだぞー!」 2階の妹に怒りながらテレビを消そうとリモコンを取ると、ちょうどワイドショーでは、『夏休みの中高生のプチ家出、夏休み明けに妊娠発覚』とか『10代の性感染症が急増』などの話題をやっていた。 (まったくこの国はどうなってんだ?) そう思ったが、俺なんかに他人のことをとやかく言う権利は皆無だったことに気付き、そっとテレビを消した。 「お兄ちゃんまだー?はーやーくー!」 俺の部屋から妹の声が聞こえる。 あぁ、もうどうにでもなれ。 階段を上る俺のペニスはすでに半立ちだった。 俺のベッドに腰掛ける妹の前に座り、ダンボールを開けると、アルファベッドと英語ではない言語で書かれたパッケージが登場した。 その逆3角形をしたカップ状のバイブは妹も初めて目にする形らしく、「あれ?こんな形なの?なんか先っちょに丸いのが付いててそれがブルブル震えるやつかと思ってた」と興味津々のようだ。 「まぁ見てろって・・・これか」 俺がスイッチと思しき場所を押すと、その奇妙な物体はヴヴヴヴヴヴヴヴと振動し始めた。 「おおおお〜♪」と嬉しそうに歓声をあげる妹。 やっぱりこいつ、俺以上のドスケベだ。 「貸して!貸して!」 妹は俺の手から奪うようにバイブを受け取ると早速スイッチを操作し、「うぅわ、すっごいブルブルしてる!すっごいブルブルしてるよこれ!」と何度もスイッチのON/OFFを繰り返している。 「しかもこれすっごいサラサラでプニプニしてて超すごい!ずっと触ってたい感じ!」 お前はローター評論家か・・・。 しばらく2人でスイッチを弄ったり、強度を調節してあれこれ使い方を探っていると・・・。 「お兄ちゃん、あたしあと30分くらいしたら学校行かなきゃいけないから・・・ね?」 ベッドに腰掛けたままの妹が、ゆっくりと脚を開いた。 「そ、そうか、じゃあちょっとだけな?」 「うん、ちょっとだけ・・・」 俺は妹の隣に座り肩を抱き寄せると、激しくその舌を吸った。 右手に手で覆うような形でローターを持ち、スイッチは入れずに手でするのと同じように妹の太腿を撫で回す。 「ん・・・」 手とは違う感覚に妹の唇から微かに声が漏れる。 カップ状に湾曲した幅広の形状のローターは、太腿から尻、そして股間へと、俺の手が撫でる通りに妹の身体を撫で回す。 そしてパンツの上から股間のぷっくりした部分をまるで包み込むようにぴったりと宛てがう。 「お兄ちゃん、これ・・・!」 ようやく妹もこの形の秘密に気付いたらしい。 そのまま、やんわりとローターを押し付けてやると・・・。 「あぁっ・・・!」 妹が歓喜と恍惚の声をあげる。 そんなに気持ちいいのか、これ。 まだスイッチを入れてない状態でこれだと、スイッチを入れたらどうなることやら。 ローターを使って全体をやんわりと揉んでやると、「あぁ・・・んっ・・・!」と甘い吐息がキスの間から漏れる。 俺は妹のその反応がエロ過ぎて、思わず調子に乗り、もっと強くローターを押し付けると、指が滑りスイッチをONにしてしまった。 ヴヴヴヴヴヴとローターが俺の手のひらの中で暴れる。 同時に妹がビクンッと背中を反らせ、「アッ、ウン!」と一際高い声を上げる。 「あっ、悪ぃ、スイッチ入っちまった」 慌ててスイッチを切り、ローターを離すと、妹の手がサッと伸びて俺の右手を掴んだ。 見ると、顔を真っ赤にしてトロンとした表情の妹が快感の余波に震えていた。 「お兄ちゃん・・・今の・・・すっごかった・・・から・・・」 「ごめんな、間違えてスイッチ押しちゃってさ、大丈夫か?」 恐る恐る俺が聞くと妹は首を何度も縦に振り・・・。 「大丈夫だから、もっと、もっと・・・」 息を切らせながら真剣な表情で俺を見つめている。 俺はもう一度妹と唇を重ねると、再びローターを宛てがい、スイッチを入れた。 「んふぅ!」 キスの中から再び妹の歓声にも似た喘ぎ声が漏れる。 強く押し付けすぎないように手のひらの力を抜きながら、ローターの振動を塗り込めるように、股間のぷっくりとした膨らみを震えるローターで撫でてやる。 「んんっ、んーっ!」 妹の腰がビクンッと跳ね、ブリッジのように背中が反る。 「むはっ、あっ、あーっ!」 唇を離し、俺の唇との間に糸を引きながら腰をガクガク震わせるその姿は、今までに味わったことのない快感を少しでも漏らすまいと、全身で受け止めているようだった。 「んっ!んーん、んーっ!あっ、おっ、お兄ちゃん、好き!気持ちいい!好きっ!」 俺に必死で抱きつき、汗と涙でグチャグチャになりながら嬌声をあげる妹は、もはや1匹の艶かしい雌だった。 やがて妹の腰からガックリと力が抜け、汗だくになったセーラー服姿の妹はそのままズルズルと俺のベッドに仰向けに倒れこんだ。 半分白目のような表情で荒い息をつく妹の股間から、そっとローターを外しスイッチを切る。 と、そのローターの湾曲した裏面から、妹のパンツの間にキラリと光る糸が見えた。 妹が本気で感じている時に出る、とろみのある粘液状の愛液がパンツを通して染み出ていた。 俺はローターの裏側に付着した液を指で拭い、その指を舐めると、投げ出された妹の右脚を左肩に背負うようにし、スカートを捲り妹の股間に顔を埋めた。 ライトブルーに小さな黄色の水玉模様のパンツの股間はすでに大き染みが出来ている。 スカートの中に充満している妹の女としての香りに、すでに爆発寸前にまで高まっている俺のペニスが思わずビクッと震えるほど反応する。 妹もようやく気付いたのか、「お兄ちゃぁん・・・やぁだぁ・・・」と脚をジタバタと動かすが、俺が抱え込んでしまうと、もう腰を突き出してくる。 (さっきまであんなに感じてたのに、もうこれかよ) 俺がスカートの中で思わず舌舐めずりをすると、「あー、やばっ!遅刻する」と突然妹が叫びだした。 「お兄ちゃん大変!あたしもう行かなきゃ!」 まるで馬跳びのように俺の身体を飛び越え、慌てて部屋に駆け戻る妹。 時計を見ると、居間でテレビを消した時からすでに35分は過ぎていた。 大量の汗を誤魔化すためだろう、デオドラントのスプレーの音が聞こえてくる。 髪を整え、鞄を持った妹がバタバタと俺の部屋に戻ってきて、部屋全体に部屋用消臭剤を盛大に撒き散らす。 そしてカーテンと窓を開け放つと、「お兄ちゃん、続きは帰って来てからね!」と言いながら大急ぎで階段を下りて行った。 家から駅までは10分以上かかり、このままでは遅刻は確実だ。 しかし俺の原付の後ろに乗せて行けば駅まで5分とかからない。 「なぁ、ちょっと待てよ、俺が・・・」 そう言いながら慌てて階段を下りると、玄関で靴を履く途中だった妹が、「あ、そうか、ゴメン!」と言いながら急に小走りで戻ってきた。 そしてそのまま階段を2、3段上がると、そのまま階段の途中にいる俺のハーフパンツのチャックを開け、まだ勃ちっぱなしの俺のペニスをいきなり口に含んだ。 俺の服に両手で掴まり、首と上半身をまるでキツツキのように動かしながら、チュバッ!ジョパッ!と音を立てて俺のペニスを攻める。 「え、いや、ちょっ、Y香、お前・・・!」 あまりのことに俺が狼狽えた声を上げる。 「ゴメンね、Y香ばっかり感じちゃって、後でもう1回するから、今はこれで我慢してね!」 妹は口の周りを涎でドロドロにした顔を上げてそれだけ言うと、再び凄まじい音を立ててフェラチオを再開した。 「いや、そうじゃなくてY、Y香、あ・・・!」 弁解する間もなく俺のペニスは激しく脈打ち、妹の口に大量の精液を放出してしまった。 部屋以外の場所でしてしまうことの背徳感に思わず膝が抜けそうになる。 妹はそんな俺にお構いなしに、いつものように俺のペニスを根元から何度もしごき上げ、中に残っている精液も吸い上げると、「じゃ、行ってくるね!帰ったら続きね!」と玄関に向かおうとする。 「いや、そうじゃなくて、バイクで駅まで乗せてってやるから、うがいくらいして行けよ!」 やっと要件を言えた。 「え、マジ!?超助かる!」と、なぜか階段を駆け上がる妹。 俺がトイレでペニスを軽く拭いているとドタドタと妹が降りてきた。 手に持ったお茶のペットボトルでうがいをし、そのまま飲み込みながら靴を履いている。 「洗面所でうがいすればいいのに」 「だってパンツ穿き替えたかったんだもん」 「お前・・・あのパンツで学校行くつもりだったの?」 「だって香水たっぷりしたし、時間ないかと思って・・・」 「ないわー」 「だぁってしょうがないじゃん!時間ないんだし!・・・だってあんなに濡れるなんて思わなかったんだもん・・・」 「そんなに凄いのか?あれ」 「うん、もうサイコーだよ!あとでお兄ちゃんにもやってあげるからね」 「はいはい、じゃあ行くぞ」 俺は玄関のドアを開けた。 ここから一歩踏み出せば、俺たちはただの“兄妹”だ。 夏用の短い紺色のスカートから覗く足が原付のシートを跨ぐ。 さっきはあんなに艶めかしく見えたのに、今は単なる子供の足としか思えない。 「ヘルメット、ちゃんと顎止めろよ」 「わかってますぅー」 そして俺達兄妹は駅へと向かった。 ---続く--- |
コスプレ好きな可愛い妹[第3話] | 2022/ 4/ 1(Fri) | 2022/ 4/ 1(Fri) 投稿者: | 読了目安 計算中・・・ |
俺の地元では毎年、夏休み最後の週末にちょっと大きめの夏祭りがある。
商店街の外れにある神社までお神輿が出たり、お神楽が舞われたりで、県のUHF局が取材に来たりする規模だ。 うちの母親は美容師なのだが、ヘアカットだけでなくメイクまで手がける、いわゆるスタイリストというやつで・・・。 夏祭りともなると浴衣の着付けや浴衣に合わせたヘアアレンジのお客さんが多く、母親も朝から店に出ている。 (妹がコスプレ仲間にそこそこ人気があるのは母親にメイクを教わっているおかげでもあるらしい) その日は俺も妹もそれぞれ地元の友達と遊ぶ予定なのだが、妹は新しい浴衣を着付けてもらいに母親の勤めている店に寄るので、少し早めに家を出る予定になっている。 夏祭りにはかなりの人出があり、妹1人では少々心配なので、妹が友達と合流するまでは俺が一緒についているようにと母親から念を押されていた。 まぁ祭りの中を適当にブラブラしていれば時間は潰せるだろうし、妹と2人で出かけるのも久しぶりなので悪い気はしない。 というか、むしろ少し楽しみでもあったのだが、1つ問題が起きてしまった。 俺がその祭りの日に遊ぶ地元の友達の中に、俺の中学時代の、彼女というほどではなかったが、少し仲の良かった女友達がいるのだが・・・。 前日の夜、待ち合わせの確認のために家にかかってきたその女友達からの電話を運悪く妹が取ってしまったのだ。 居間にいる時こそ、「はい、お兄ちゃん、中学時代のカノジョからお電話」という反応しか示さなかったが、内心穏やかではないらしく、俺が部屋に戻るなりノックもせずに乗り込んできた。 「なんでわざわざ家に直接電話してくるの?携帯にかければいいじゃん!お兄ちゃんがちょっといい大学入ったからって、突然誘ってくるとかマジあり得ない。絶対お兄ちゃんのこと狙ってるよ!ってゆーか浮気とか絶対許さないからね!」 妄想混じりの凄まじい嫉妬をぶつけられ、ちょっとしたケンカになってしまったのだ。 しかし半ベソをかきながら部屋を出ていくときの、「絶対に浮気なんかできないようにしてやるから!」という捨て台詞が、まさか「一滴も残さず吸い取る」という形で、しかも朝から実行されようとは思ってもいなかった。 妹は母親が出かけるなり、朝から俺のベッドに潜り込んできたのだ。 蒸し暑さの中で目を覚ますと、すでに俺の下半身は裸に剥かれ、妹はパンツ1枚の姿で俺のペニスに食らいついていた。 おかげで俺は朝飯を食う暇もなく、妹とベッドの中で淫らな取っ組み合いを繰り広げていた。 目が覚めてからどのくらいの時間が経過したのだろう。 部屋の中には俺と妹の喘ぎ声と、すっかり妹のお気に入りとなったあの逆3角形のカップ型ローターの振動音と、いやらしい水音が響いていた。 「あっ・・・お兄ちゃん、そこ、もっと強く舐めて・・・」 妹はシックスナインの体勢で俺に跨がり、小さいが程よく締まった尻を突き出す。 俺は妹の要求通りに妹の性器の淵の上の部分を舌を擦り付けるように強く舐める。 「ぅんっ!」 俺のややくたびれたペニスを頬張りながら喘ぐ妹の声は何度聞いてもエロい。 すでに2回射精した俺のペニスが、3度硬さを増して起き上がり始める。 妹は俺のペニスを口に含んだまま口をすぼめ、まるで太いストローを吸うように俺のペニスそのものを吸い上げる。 そして唾液の潤滑力で口腔内と唇を滑らし、ンポッ、ンポッ、と淫らな音を立てて俺のペニスをしごき上げる。 ネットやAVを観て覚えたバキュームフェラだ。 (まずい、このままではまたイッてしまう) 「なぁY香、ちょっと休まないか?俺、腹も減ってるし・・・」 俺がタイムアウトを要請すると、妹は俺のペニスを咥えたまま、「んーふっ!んんーんぅんふっ!」と俺を抗議の目で睨む。 そしてそのまま俺の陰嚢をやわやわと揉み解しながら再び吸い付くようなフェラチオを再開した。 ネットでの研究と俺との実践の中で鍛え上げた妹のバキュームフェラは絶品で、俺の陰嚢はいよいよ3発目の発射準備のためにキュッと引き締まりつつあった。 しかも妹はまだ1回も満足していない。 このままでは間髪を入れず4発目の抜きに入られてしまうが、そこまでされてしまうと疲れてしまって夏祭りどころではない。 俺は『2号』を手に取り、その逆3角形のカップの部分を妹の性器に宛てがった。 『2号』とは、俺がアダルトグッズの通販で買った逆3角形の大型のローターなのだが、あろうことか妹はこのローターに、『お兄ちゃん2号機』というとんでもない名前をつけたのだ。 ローターに名前を付けるとかどこのエロマンガだと思うかもしれないが、妹の二次元エロの消費量は俺より多く、この手のネタは上げればキリがないほどあった。 だからってお前2号機とか、エヴァかよ。 俺は2号のスイッチをONにして、妹の股間全体に振動を送り込んだ。 「んぷぅっ!」 俺のペニスを頬張りながら妹が喘ぐ。 そう簡単に俺ばっかりイカされてたまるか。 俺は押し付ける力を調節しながら妹の汗と愛液でビショビショの股間全体を刺激しつつ、逆3角形の下の頂点の少しずんぐりとした一番振動の強い部分を、妹の性器の上に位置する可愛らしい突起のような箇所に押し付けた。 「んはぁっ!あっ、あぁっ!」 クリトリスへのピンポイントの刺激に今までにない声を上げる妹。 その大きく開いた口から俺のペニスがぶるんと解放される。 「あぁっ、あーっ!すごい、これすごいーっ!」 俺の身体の上でうつ伏せのままこちらに向けた尻がガクガクと震えている。 と、俺のペニスに新たな快感が加わった。 妹の左手が俺のペニスを握っている。 「あいっ、あっ!お兄ちゃん、いい!それいいよぉ!」 喘ぎながらも、チュッ、チュッとペニスへのキスは忘れない。 まったくどこまでエロいんだ、こいつは。 しかし2号を使ってのクリトリスへのピンポイント攻撃は妹の想像をはるかに上回る性感をもたらしているらしく、次第に俺のペニスを握る力も弱まり、ガクガクと腰を震わせながら・・・。 「あ、イッちゃう、ダメ、お兄ちゃんダメ、あっ、んぁっ」 後ろ手にこちらに手を伸ばしてきた。 これはプレイの最中でなんらかの意思を伝えたい時の合図だ。 俺は2号をクリトリスから離し、妹が伸ばした手を握ってやると、「お、お兄ちゃん、こっち、来て、ギュッてしてぇ・・・」と妹のか細い声が聞こえる。 しょうがねぇなあと俺の身体に被さるように乗っている妹の身体を横に転がし、俺が妹と同じ向きになるように回ってやる。 目を潤ませ、顔を真っ赤にした妹がトロンとした顔のまま抱きついてきて、そのままお互いの液体でドロドロの顔のまま、ねっとりとしたキスを交わす。 「お兄ちゃんにね、ギュッてされたままイキたいの」 そう言って、妹は俺の身体にぴったりと張り付くように抱きついてきた。 俺は妹を包み込むように抱き締めると、2号を妹の股間の膨らみにぴったりと押し当ててスイッチを入れた。 「んあぁぁぁぁっ!いいっ!お兄ちゃん、いい!好き!あっあっあっあっあっ!」 すでに十分すぎるほど高まっていた妹は、あっという間に果てた。 俺の腕の中で妹の小さい背中が激しく上下している。 その息が収まるのを確認した俺は、「よし、じゃあ今日の締めはコレな」と妹の足を大きく開いた。 「えっ!?」 目を大きく見開いた妹が慌てて股間を隠す。 「何を今さら恥ずかしがってんだよ?」 俺はその手をどけ、半勃起のペニスを妹の可愛い割れ目に宛てがう。 さっき2号でしてやったようにペニスの先端でクリトリスを刺激してやると、妹の割れ目と俺のペニスの接している部分からクチュクチュと音がしだした。 「お兄ちゃん・・・えっ?あっ・・・!」 俺はペニスの先端ではなく、全体を妹の割れ目に押し当てて、そのまま腰を前後に動かす。 妹の割れ目と俺のペニスが擦れ合い、淫らな音がどんどん広がってくる。 まるで正常位でセックスしているような体位での性器同士の刺激に俺も妹も興奮していた。 「あっ、お兄ちゃん!あっあっあっ!」 「Y香、Y香、イクぞ!お兄ちゃんがイクところちゃんと見てろよ!」 「お兄ちゃん!来て、来て!」 「う、くっ!」 俺のペニスから放たれた、今日3度目とは思えないほどの大量の精液が宙を舞い、妹のまだ小ぶりな胸やふわふわとした柔らかいお腹を汚した。 妹の性器に俺の精液がつかないようにペニスを横に逃がしてやろうとすると、ぐったりと仰向けのまま首だけを持ち上げて丸く口を開けている妹と目が合った。 そのまままだ白い雫の下がったペニスを妹の口までもっていくと、妹は唾液を溜めた口でジュルジュルと俺のペニスをお掃除フェラしてくれた。 チュポッと音を立ててペニスを離した妹を包み込むように抱き締めてやる。 妹も俺の胸に顔を押し付けるようにして息をつく。 蒸し暑い部屋の中で、俺たち兄妹は裸で抱き合ったまま、少し眠った。 やがて暑さに耐えかねた俺は身体を離し、部屋から出てシャワーを浴びた。 妹がまだ寝息を立てていたのが幸いだった。 このままでは「一緒にシャワーに入りたい」と言い出すに決まっているし、そうなれば確実にまた抜かれてしまう。 さすがに友達と祭りに繰り出すくらいの体力は残しておきたかった。 シャワーから上がり、居間で遅い朝食を食べていると、俺と入れ替わりにシャワーを浴びた妹が風呂から出てきた。 風呂上がりの芳香を漂わせながらキャミソールに短パンの部屋着姿で俺の向かいの席にぐったりと座った。 「はぁー、気持ちよかった」 「やっぱシャワー浴びるとスッキリするよな」 「その前も気持ちよかったけどね」 「あぁ、そうだな」 妹の下ネタには乗ってはならない、なんとか話を逸らさねばならない。 「髪くらい拭けよ」 「短くしたからすぐ乾くもーん」 「いや、まだ濡れてるって」 「濡れてるだって、やーらしぃーい!」 「そういう意味じゃねーよ!俺、これ食い終わって少し休んだら出るから、浴衣とか用意しときな」 「はーい」 食器を洗い、居間のソファに腰掛けると、遠くから祭囃子が聞こえてくる。 扇風機の風が心地よく、俺はまた少し眠くなってきた。 炎天下の中、一緒に家を出た俺と妹はどちらからともなく、ごく自然に手を繋いだ。 子供の頃、家族で出かける時にはよく手を繋いで歩いたが、それとは全く違う意味で、それでもお互いに何の違和感もなく、俺と妹は手を繋いでいた。 何か特別な話をするでもなく、他愛もない会話をしながら母親の勤める店までの道を、心なしかゆっくりと歩く。 朝から濃厚な“セックスもどき”に耽っていたせいか、家を出てもなかなか兄妹に戻れず、妹の胸元などを意識してしまい、俺は妙に焦っていた。 ふと、繋いでいた筈の妹の手がパッと離れ、再び繋ぎ直される。 それまでは俺の左手に妹が右手を裏返した形で手を繋いでいたのだが、今度は妹が俺の左手の内側から腕を絡めるようにして、5本の指同士を絡ませて繋ぐ、いわゆる恋人繋ぎというやつだ。 普段はキーキーうるさい妹も今日はやたらと大人しく、どうやら妹もうまく兄妹に戻りかねているらしかった。 8月の終わりの太陽は焼け付くような暑さでジリジリと俺たち兄妹を照らす。 早く兄妹に戻るか、それとも今すぐ家に引き返してもう1回交わるか、そんな二者択一の選択を強いているかのような、そんな暑さだった。 「ねぇ、お兄ちゃん」 妹が汗ばんだ顔を上げる。 「さっきのアレ・・・凄かったね」 どうやら妹には、兄妹に戻るという選択肢はないようだ。 とはいえこれから、『母親に浴衣を着せてもらい、小学校時代の友達と遊びに行く』という予定がある以上、家に引き返すこともできない。 この微妙な関係のまま、母親の所へ行こうというのだろうか? なんとも図太い神経だと呆れながらも、なんとなく気が楽になったのもまた事実だった。 「さっきのアレって?」 「だから・・・あの、直接擦り付けるやつ」 「あぁ、あれね、『素股』っていうんだよ」 「へぇー、あれが素股なんだ。さっすがお兄ちゃん!」 「何がさすがなんだよ」 「えへへへへ、Y香の喜ぶこと、いっぱいしてくれるなぁって思ってさ」 「そんなに良かった?」 すると妹はキョロキョロと当たりを見回し、背伸びをして俺の耳に顔を近づけると・・・。 「もう最高だった・・・あれでいっぱいイカせてもらいたかった」 「じゃあ、次の時はそうしような」 「うん!2号もいっぱい使ってね!」 どう考えてもまだ中学生の妹とする内容ではない会話をしていると、人混みでごった返す商店街が見えてきた。 母親の勤める美容室に行くには、この人混みの中を突っ切っていかなければならない。 「手ぇ離すなよ」 「大丈夫、一生離さないから」 妹のあまりにストレートな答えに俺は何も言うことができず、妹の顔も見れないまま人混みの中へと入っていった。 何度も人にぶつかりそうになったり足を踏まれたりしたが、俺と妹は無事に母親の勤める美容室まで着いた。 店の前には予約なしの飛び込みの客が数人並んでいる。 俺は右手に食べ物の入った袋を、左手は恋人繋ぎで妹の手を握り、列の横を抜けて美容室に入っていった。 並んでいる女性客の視線が少し痛かった。 (※美容室でのことは少し端折ります、エロ無しなんで) 小1時間くらい待たされたのだろうか、着付けとヘアアレンジを終えた妹その姿に、俺は思わず目を見張った。 薄いブルーの爽やかな地に、夏らしい赤や紫の花が散らされた可愛らしい柄の浴衣に、この日のために少し伸ばしてショートヘアのサイドから後ろを結ってもらったヘアスタイルがとてもよく似合っていた。 はっきり言って可愛かった。 出来ればお祭りデートしから家で一発やりたかった。 俺もこの待ち時間の間に若い美容師のF実さんに前髪と眉毛を整えて貰い、二割ほどマシな外見になっており、妹も喜んでくれた。 その時に撮ってもらった記念写真は、暫くの間、二人とも携帯の待ち受け画面にしていたほどだった。 俺たちは母や美容師さん達にお礼を言って店を出ると、すぐに恋人繋ぎに戻り、そのまま神社へと向かった。 神社の石段の下まで着くと、すでに妹の友達たちは集まっていた。 浴衣を着た子もそうでない子もいる、女子中学生ばかり7、8人ほどの集団は妹の傍にいる俺を見るなり、「Y香ちゃん、彼氏できたの!?」と俺たちのところに殺到してきた。 「違うよー、これはお兄ちゃんだってばぁ」 妹は俺のことを「これ」呼ばわりして否定するが、その顔が妙にニヤけているのが可愛かった。 「じゃあな、あんまり遅くなるなよ」 「はーい。お兄ちゃんこそ、彼女とお泊りなんかしてこないでよー」 「するわけねーだろ。そもそも彼女じゃねーし」 振り向くと少し離れた所で俺の方を見てニヤニヤしている一団と目が合った。 俺の中学時代の友人たちだ。 「Y希(俺)、お前くらいは女を連れて来ると思ったんだけどなぁ〜」 「そんなんいねーよ」 などと軽口を叩きながら久しぶりの再会を喜んでいると、少し離れた所から女子の一団が近付いてきた。 その中には昨日電話をかけてきたK子もいる。 「あ、Y希くん、久しぶり」 「あ、久しぶり」 K子はふんわりとしたミニのワンピースにショートパンツの夏らしい格好で、浴衣ではなかったが、最後に見た時よりずっと綺麗になっていた。 しかも昔は黒髪のストレートだった髪形も顎のあたりで切り揃えられたショートボブになっていて、正直俺の好みだった。 ミニのワンピも、よく見ると胸元はかなり開いており、形のいい胸の谷間が見える。 (まだ膨らみ途中のY香の胸とは大違いだな) 反射的に妹のことを考えてしまうと、同時に脳裏に昨夜の妹の涙交じりの怒り顔が浮かんだ。 そして朝からの情交も。 俺はもうすっかり妹にハマッてしまっているのだと悟った。 男女合わせて8人くらいのグループともなると、自然と飲み会の雰囲気になり、屋台の裏手の長テーブルとパイプ椅子だけの休憩所の一角に陣取り、なし崩し的に酒盛りが始まった。 酒盛りが始まるや否やK子は俺の隣に陣取り、大学やバイトのことなどを根掘り葉掘り聞いてくる。 しばらく合わないうちにK子はだいぶスレてしまっていたのがショックだった。 中学の頃、同じ図書委員だったことがきっかけで仲良くなったK子とは、K子の親が夜遅いこともありよく家に遊びに行ったものだが、キスもしなかった。 本当に純粋な付き合いでしかなかった。 そのK子が、だらしなく胸の谷間を見せ、人前だというのに俺にしなだれかかり、あれやこれや媚を売る姿は俺を心底失望させた。 さらに、その休息所のテントの隙間から外の様子が見えるのだが、どうやら妹達もこのすぐ近くの休息所に陣取っているらしく、近くの屋台にたこ焼きやらかき氷やらを買いに行く姿がチラチラと見え隠れする。 勘のいい妹のことだ、俺がここにいることなどとっくにバレているに違いない。 俺はもう気が気じゃなく、一刻も早く妹を連れて家に帰りたかった。 しかし俺があまり乗り気じゃないことを鋭く見抜いたK子は、俺に飲みやすい甘めのチューハイなどを勧めてきた。 「いや、酒はいいや」 俺はどうにかK子から逃げる算段を練ろうと屋台の方に向かうと、ふと神社の石段を登る浴衣の群れに目が行った。 妹とその友達数人が、ホストのような黒い光沢のある浴衣の男や、アクセサリーをチャラつかせた男達数人と共に石段を上がっている。 同級生にしては妙にチャラいのが気になった。 しかも神社の裏手の林は密かに『ヤリ森』と言われている場所で、夜中にこっそり覗きに行くと、特に夏休みなどはあちこちでカップルがヤッてるのが見られるという、昔から地元では有名なエロスポットだった。 さすがに神社の前でことに及ぶ罰当たりはいないが、神社前のベンチでナンパをしたり、カップルで気分を盛り上げてからヤリ森に移動するというのは一種のパターンであった。 (何やってんだあのバカ!) 俺はK子のことなどすっかり忘れて、一定の距離を保ちつつ妹達の後をつけ、石段を上がった。 神社の境内の脇に並べられたベンチはカップル達で埋まっており、妹とチャラ男軍団はベンチのさらに脇で立ち話をしていた。 妹達はどうやら食い物に釣られたらしく、手には綿菓子やら焼きそばやらを大量に持っている。 なんとも安上がりなナンパだ。 そのうちチャラ男軍団の1人が妹の友達の一番背が高くて大人っぽい子の肩に手を回した。 耳元で何かを囁き、妹の友達は顔を真っ赤にして笑っている。 男たちは手に酒を持ち、チビチビと飲みながら妹達を口説きにかかっているようだった。 多少酒が入り、さらにK子の件でかなり不機嫌になっていた俺は、「おーい、君たち、何やってんのー?」と不機嫌さを隠すこともなく挑発的に声をかけた。 焼きそばを頬張っていた妹は一瞬ギョッとした顔をしたが、すぐに顔をしかめ、一瞬考え込むと目を大きく見開いた。 どうやら来年から3年間、有名私立大学を目指すための進学コースへ進むことがほぼ確定しているこのバカ中学生は、今の今まで自分達がナンパされていることに気付いていなかったらしい。 頭にも来たが、それ以上に呆れもした。 俺は妹の頭を軽くゲンコツで叩くと、「帰るぞ、バカ」と手を引いて強引にチャラ男軍団の輪から妹を引き離した。 すると残りの女の子たちも状況を理解したのか、次々と輪を抜けてこちらに流れてくる。 チャラ男軍団はこっちが1人と見ると急に態度を豹変させ、上目遣いに俺を睨み、取り囲もうとジリジリと近付いてくる。 酒と不機嫌の勢いで絡んでいったものの、さすがにこの人数に囲まれてはボコボコにされるのは目に見えている。 最悪の場合、俺はともかく妹達だけでも逃がさなければならない。 妹達に危害が及ばないよう一歩前に出た俺の目の前に、小さなプラスチックの楕円形の何かが投げ込まれた。 突如、夏祭りの境内にビヨビヨビヨビヨビヨという大音量が響き渡った。 誰かが護身用の防犯ブザーを鳴らして投げたのだ。 こうなるとチャラ男軍団は立場が悪い。 見回りの警察官が来ないうちに我先にと散り散りになって逃げ帰っていった。 ついでに境内のベンチでいい感じになっているカップル達も数組、逃げていってしまった。 人が半減してしまった境内にビヨビヨビヨと防犯ブザーの音が鳴り響く。 俺はそれを拾うと、妹たちの方を振り返り、「誰の?」と聞いたがブザーがうるさくて聞こえやしない。 すると妹が歩いてきて俺の手からブザーを受け取ると、スイッチの金具を嵌め、音を止めた。 俺と妹の間に、なんとも言えない気まずい空気が流れる。 すると先ほどチャラ男に肩に手を回されていた妹の友達が、「あ、あの、ありがとう、ございました・・・」とおずおずとお礼を述べた。 俺は嫌味を言うつもりはなかったのだが、「いやいや、俺の方こそお邪魔しちゃって悪かったね」と言うと、その中の1人が「うっ!」と口を押さえて境内に隅のゴミ箱に駆け寄り、盛大にゲロを吐いた。 どうやらチャラ男軍団に勧められて慣れないアルコールでも飲んでしまったのだろう。 ゲホゲホと咽るその子に、さっき休息所を出る時に買ったペットボトルの水を渡してやった。 しばらくその子が落ち着くのを待ち、俺は妹たちを引き連れ、それぞれを駅や自宅まで送り返してやった。 夜の街を歩いていると、だんだん妹たちも元のペースを取り戻し、ギャーギャーと騒がしい一団を連れて街中を歩くはめになるのだが、それでもあのままK子に迫られるよりは遥かにマシだった。 最後の1人を駅まで送り届け、結局というか当然というか、俺たちはまた2人きりになってしまった。 「腹減ったから何か買って帰るか?」 俺が話しかけると、妹は俯いたまま何も答えない。 「どうした?」 俺が妹の顔を覗き込むと、妹は顔を真っ赤にして目に涙を溜めていた。 俺はポンポンと妹の頭を軽く叩くように撫でてやると、妹はグスグスと洟をすすり始めた。 そして消えいるような声で「ごめんなさい」と絞り出すような声を出すと、そのままシクシクと泣き出し始めた。 「別に怒ってねーし、泣くことねーだろ」 俺は精一杯優しい声でそう言ってやると妹は俺のTシャツにしがみつき、わんわんと泣き始めた。 もしあのまま俺が気付かなかったら、今頃こいつらはどうなっていただろう。 考えるだけで背筋が寒くなる。 「怒ってないの?」 妹が涙でベトベトの顔を上げて俺の顔を見上げる。 「だって、あんなの騙されたようなもんだろ?怒るわけないよ」 「本当に?」 「本当だって。ただこれからはY香自身も気をつけろよ?」 「うん」 妹はこくりと頷いた。 その仕草は本当にまだまだ子供のように思えて、俺は時折こいつが分不相応の荷物を抱え込んでるのではないかと心配になることがある。 それはもちろん、俺との関係も含めてだ。 「なぁY香、何か欲しいものとかないか?アイスとか食うか?お兄ちゃん、奢ってやるぞ?」 「ふふ、いきなりどうしたの?慰めようとしてくれてんの?」 「まぁな、兄貴だしな」 「ふーん」 妹はちょっとそっぽを向いて何かを考えて、急にこっちを振り返ってニヤリと笑った。 「・・・じゃあさ、もう1回、あそこに行こうよ」 「あそこ?どこだよ?」 「・・・ヤリ森」 あぁ、そうか、バカなんだ。 きっとこの子は、バカの星から来た、バカのお姫様なんだ。 それがたまたま俺の妹のふりをしているだけなんだ、きっとそうなんだ。 「あ、怒ってる。ってゆーか引いてる?」 俺が言葉を失っていると、さらに追い討ちをかけてきやがった。 「だ、だぁってさぁ、あたし、最近勉強ばっかで超超超ストレス溜まりまくりでさ、コスプレもできないし、コミケも行けなかったし、ストレス解消ってアレくらいしかないんだもん・・・」 このバカ姫もさすがに自分が何をほざいているかは自覚しているらしく、少し顔を赤らめながら恥ずかしそうに言った。 確かに、俺もこいつくらいの年の頃は朝から晩までエロいことばっか考えてたし、朝から朝立ちを握ってオナニーしたことだって数えきれないほどある。 だからその気持ちは、わかると言えばわかるのだが・・・いくらなんでも、このタイミングでそれはないだろう、妹よ。 とはいえ、元はと言えば妹に性の悦びを教えてしまったのは俺なわけで、これもその責任というか、因果の報いと言えばそれまでなのだ。 何より妹にベソベソ泣かれるよりは、エロでも何でもニコニコしててくれる方がよっぽどいい。 「でさぁ、あそこ行ってどうすんだよ?」 「どうするって・・・なんか見れるかもしんないじゃん」 おいおい、覗きかよ。 「Y香、お前なぁ・・・」 「お兄ちゃんは見たくない?他の人のセックス。AVみたいな作られたやつじゃなくてさ、生の、本物の、普通の人達の普通のセックス」 どうしてこういつは、こういうことになると妙に頭が冴えるんだろう? そんなこと言われりゃ、そりゃ俺だって見たいに決まってる。 しかし、さっきのような危険がないとも限らない。 でもまあ防犯ブザーもあることだし、なんとかなるだろう。 「よし、ただし何かあったらすぐ帰るからな」 「わーい!さっすがお兄ちゃん!だーい好き!」 そう言ってぴょんと俺の腰に抱きつくその姿は、年相応の幼さに満ち満ちていた。 頭の中身以外はだけど。 かくして俺は妹を連れて神社へと戻って来た。 祭りはもうすぐ終わりに近づき、出店もちらほら畳み始めている。 ヤリ森があるのは神社の裏手なのだが、その奥には大きめの公園がある。 俺たちは公園の方から近づいた。 夜も遅いというのに公園のベンチもそこかしこにイチャついているカップルの影が見える。 ここも境内脇のベンチと同じで、ヤリ森の前哨戦の舞台となっているのだろう。 俺たちは普通のカップルのふりをして小声で話をしながらゆっくりと公園を横切り、森の方へと向かう。 公園に入った時も感じた、妙に粘つく熱気が一段と濃くなったように感じた。 おそらくこの小さな林のどこかでは何組かのカップルがすでにセックスを行っているのだろう。 時折ガサガサガサガサと規則的な木々の擦れる音が聞こえてくる。 というか、リアルに女性の「アッ」とか言う声が聞こえてくる。 横眼でちらりと妹の様子を窺うと、目をキラッキラに輝かせ、半ば興奮気味で、恋人繋ぎのまま俺の左腕にギュッと密着し、「早く行こうよ」と目線で俺に合図を送っている。 俺は妹の手を引き、少し腰を屈め、そろそろと林の中の舗装されていない道を進んで行く。 数歩進むだけで、どこかの男女の激しい息遣いと衣擦れの音が聞こえてくる。 妹は辺りをキョロキョロしながら音の発信源を探っている。 さらに少し歩いた所で俺達は少し隙間の開いた茂みに入り、大きな木の下に陣取った。 俺は捨てそびれたコンビニ袋をポケットから出し、その上に腰を下ろし、自分の足の上に妹を座らせた。 妹は浴衣に土がつかないようにそろそろと腰を下ろし、俺に寄りかかるように背中を預ける。 俺は妹を後ろから抱き締めるような形で密着し、お互いに息を潜める。 ガサガサと木や枝の揺れる音、男女の激しい息遣い、甘い吐息が漏れ聞こえてくる。 妹は息を潜めながらもキョロキョロと、その吐息がどこから聞こえてくるのか必死に探している。 あちらこちらで実際に他人同士のセックスが行なわれている場所に潜むというというのは、『刺激的』という言葉を超えた何かがある。 俺は緊張と興奮で心臓の音が妹に聞こえるんじゃないかと内心穏やかではなかった。 妹は気配を探るのに飽きてきたのか、すっと俺の脚の間から腰を上げ、しゃがみながらこっそりと手近な茂みの隙間を何かを探すように覗き込んでいた。 と、その背中がビクッと震え、後ろ手に俺を手招きする。 (すげぇな、もう見つけたのかよ) 恐る恐る妹に着いていくと、妹が指差す木陰の向こうに、暗闇ではっきりとは見えないが、肌色の物体が取っ組みあっているのが見えた。 (うわぁ、マジのセックスじゃん) 男女どちらの衣服かわからないが、赤い布を引っ掛けた肉塊が激しく動き、上か下かどちらからかはわからないが、抑えた声で「んっんっんっんっんっ」という喘ぎ声が聞こえる。 (こりゃすげぇや) しかしそのカップルはちょっと離れた所で行為に及んでいるのでいまいちよく見えない。 もっとよく見える痴態はないものかと辺りを探していた、その時だった。 「おいおい、マジかよK子」 「いいじゃん・・・ね、ここでしよ」 「だってお前、Y希のこと狙ってたんじゃねーのかよ」 「うるさいなぁ、別に狙ってなんかないもん」 「っつーかどうすんだよ、1人足んねーぞ?」 「えぇ〜?2人とも来ればいいじゃん、ね」 明らかに酔った若い男女の声が聞こえてきた。 しかも場所もわきまえずに大声でベラベラと喋っている。 声の特徴と会話の内容からわかる通り、先ほど俺が逃げてきたK子が、一緒に飲んでいた俺の友達2人を連れてヤリ森にやって来たのだ。 K子は俺たちの潜んでいる茂みのすぐ近く、神社の裏の壁に寄りかかると、わざとらしく足を組み替えたり、ミニのワンピの胸元を直すふりをしてチラ見せして俺の友達2人を挑発している。 こなれているというかなんというか、あのままK子の手練手管に引っ掛からなくて正解だったな。 友人の1人、派手なアロハにオールバックのテッちゃんが、自慢のヴィンテージアロハを脱ぎ捨ててK子の胸に手を伸ばした。 テッちゃん、明らかに初めてだろ、これ。 K子はもう男なら誰でもいいというような眼でテッちゃんを誘い、わざとらしく声を出しながらもう1人の友人、ヒロを目で挑発していた。 ヒロは中学を卒業後、都内の高校に通い、いわゆる高校デビューを果たした奴で、大学も都内のそこそこの所に入ったらしい。 おそらくK子としてはヒロの方が目的なのだろう。 俺は正直、昔からの友達同士の3Pなんか見たくはないのだが、妹はこれから始まるであろう俺と同い年の3人が繰り広げる痴態を固唾を呑んで見守っていた。 詳細はあまり書きたくないので端折るが、K子、テッちゃん、ヒロの3Pは圧巻だった。 特にクライマックスの、ヒロが前、テッちゃんが後ろからK子を串刺しにしての同時ピストンはAVを超えた凄まじい迫力だった。 しかもK子の声は大きく、他のカップルが逃げてしまったり、プレイを終えたカップルが触発されたのか、もう1回始めてしまったりするほどだった。 テッちゃんの初回は挿入して20秒持たなかったことには驚いたが、その後1時間足らずの間に6回も射精したのは立派だった。 妹はプレイの間中ずっと俺の左手にしがみついていたが、目は片時も3人から離すことはなかった。 やがて事を終えた3人は去り、辺りには静寂が戻り、またあちこちから男女の声が聞こえるようになった。 「すっ・・・ごかったねぇ・・・」 妹が興奮で顔を真っ赤に染めながら俺の耳元で囁いた。 「あぁ、まぁ、凄かったな」 顔見知りということもあり罪悪感もあったが、それでもやはり生の性器同士の結合を間近で見るのは興奮した。 「あの人たちさぁ、お兄ちゃんの友達だよねぇ?」 やっぱり気付いてやがったか。 「あの人達・・・付き合ってるとかじゃないよね、ただヤリたいからヤルって感じで、愛も何にもなかったね」 『愛』ときたか、やはりこの辺はまだまだ中学生のようだ。 「あんなので気持ちいいのかなぁ?あたしは本気で好きな人とじゃないと、あんなことできないなぁ」 「まぁ、そこは人それぞれなんじゃないかな。俺も好きな女とじゃないとあんなこと出来ないけどさ」 「やっぱりそうだよね、愛がなくっちゃね!」 「お前、声が大きいって」 「あ、ごめん。でさぁ・・・」 そう言うと妹は浴衣の裾を指で摘み、するすると持ち上げた。 白くて細い足が露わになる。 「する?」 「ちょっと待て、まさか、お前・・・」 「だって、ここまで来てあんなもの見て、見るだけで我慢できるわけないじゃん」 「そりゃそうだけど・・・」 俺が躊躇している間にも妹の浴衣の裾は捲れ上がっていき、まだまだ細いが程良く弾力のある太股が露わになった。 「あれ?」 妹がいぶかしげな声を上げる。 どうやら帯のせいでパンツが少し見える程度にまで捲るのが精一杯のようだった。 これは俺も想定外だった。 俺は妹をそっと抱き寄せ、「今はこれで我慢しな」と囁くと、まだ何か言いたげな妹の唇を俺の唇で塞いだ。 「んっ・・・」 がっつりと舌と舌を絡める濃厚なキスを交わすと、ごそごそと妹の手が俺の下腹部に伸びる。 俺の手もすでに妹の太股の内側を撫で回し、その程よい弾力を存分に楽しんでいた。 太股を撫で回し、揉む俺の手の甲や指が妹の股間を掠めるたびに、「んっ」と妹の可愛い反応の声が漏れる。 しばらく妹の太ももの感触を楽しんでいると、妹は腰を突き出し、『早く股間を触って』と無言の催促をする。 俺はその催促を適度に無視した後、おもむろに股間への攻めを開始する。 不意を突かれた妹の身体がビクンッと跳ねる。 手のひらで股間全体を揉むこともせずに、いきなり性器の中心を中指でぐりぐりと攻める。 「んんっんっんっ!」 妹の左手が俺のTシャツをぎゅっと握り締める。 妹のパンツはじっとりと濡れて股間にぴったりと貼りつき、俺の指が動くままに、股間の割れ目に俺の指を咥え込んだ。 中指全体で濡れたパンツ越しに性器の表面をごしごしと擦るように攻める。 「んんんっんー!」 妹の背中がビンっと反る。 その瞬間、俺の股間を控えめに弄っていた妹の右手にギュッと力がこもり、俺の勃起したペニスをハーフパンツ越しに思い切り握り締める。 「んんッ!?」 俺は激痛に身をよじった。 ショートパンツのファスナー越しにペニスを握られてしまったので、金具が薄いボクサーパンツの生地越しにペニスに押し付けられた形になってしまったのだ。 「Y香、ちょっと待ってくれ、・・・痛ぇ・・・」 「ごめん、お兄ちゃん大丈夫?」 「だからお前、声大きいって」 「あ、ごめん・・・」 しばらく股間を押さえていると痛みは治まった。 が、妹の昂りは収まらない。 「お兄ちゃん、血とか出てない?Y香が見てあげるね」 そのまま妹の手はサッとファスナーを下ろし、ボクサーパンツの窓の部分から指を入れ、俺のペニスを触りだした。 細く小さい、それでいて柔らかな妹の指先の弾力に俺のペニスは瞬く間に活力を取り戻し、ハーフパンツの社会の窓を超え、初の野外露出を果たした。 妹は浴衣に土がつかないようにしゃがみ込むと、俺のペニスを夢中で頬張り始めた。 んちゅっ、ちゅぱ、ちゃぷ、ちゅぷ。 わざといやらしい音を立てて俺のペニスを舐める。 浴衣用にアレンジされた妹のショートヘアはとても可愛く、この顔にしゃぶられていると思うだけで感度は倍増した。 「んふ、んふ、んふ、んふ」 リズミカルに首を動かし、舌と唇でヌルヌルと俺のペニスを刺激する俺の一番好きな口撃を多めにしてくれるのは、先ほど俺のペニスを痛めてしまったからだろうか。 「んはぁ、お兄ちゃん痛くない?おちんちん、ちゃんと気持ち良くなってる?」 「あぁ、大丈夫だよ、Y香のフェラチオ、すっげぇ気持ちいいよ」 「ほんと?最後までちゃんと出るか確かめてあげるね」 そう言うと妹は俺のペニスの先端だけを口に含み、舌先でチロチロと舐めながら右手で幹の部分を高速でしごきあげる。 「おう、ふっ!」 そのあまりの気持ちよさに俺は瞬く間に絶頂に達した。 俺のペニスはドクンドクンと激しく脈打ち、この日4度目の精液を妹の口内に放った。 妹は俺の精液を飲み込んでからお掃除フェラまでの一連の流れを終えると、「はぁ」とため息をついて俺のショートパンツに頭を預けた。 俺は妹の髪形が崩れないようにその頭を撫でてやると、妹を立たせ、逆に俺が妹の股間に潜り込むように跪いた。 「えっ?お兄ちゃん?」 俺は先ほど妹がしたように浴衣の裾を割ると、一気にパンツを引き下ろした。 そしてまだまばらな股間の陰毛を掻き分け、すっかり濡れそぼった股間にむしゃぶりついた。 「んあっぁっ、お兄ちゃん・・・!」 俺は地面に膝をつき、片膝の状態で妹にクンニを敢行した。 何も考えず、ただひたすらに妹の性器を舐め、溢れ出る妹の愛液を貪った。 指で性器を開き、クリトリスも刺激する。 「あぁっ、んっんん・・・」 妹は両手で口を押さえて必死に快感に耐えているが、それが逆に妹の性感をさらに高めているようだった。 「はぁっ、あぁっあっあっあっあっ」 さっきの妹の勢いに負けじと夢中で妹の性器を啜る。 (これは俺のものだ) そんな野蛮な想いが俺の頭を埋め尽くしていた。 俺がこんなだから、妹だっていつまでも俺から離れられないんだ。 もうすぐ夏休みも終わり、妹は高等部の進学コースへの受験勉強に専念するためにこの関係は休止しなければならない。 できることなら、そのままこの関係を断ち切らねばならない。 そう思いながら、俺は妹の性器を必死に舐め続けていた。 ---続く--- |
コスプレ好きな可愛い妹[第4話] | 2022/ 4/ 1(Fri) | 2022/ 4/ 1(Fri) 投稿者: | 読了目安 計算中・・・ |
妹の夏休みも終わり、2学期からは高等部進学コースへの合格に向けて本格的な受験体勢に入るということで、俺と妹のセックスもどきのいけない遊びはお互いに自粛することになった。
妹との関係に不安を抱えていた俺は、このままお互いにフェードアウトできればいいな、などと虫のいいことを考えていた。 しかし妹の勘の良さなのか、俺の諦めの悪さなのか、どんなにお互いに我慢しても、月に一度は母の仕事の都合だったり、父の親戚に不幸があったりで、俺たち兄妹2人っきりというチャンスが巡ってきてしまう。 そんな時はどうしてもお互いに気持ちと性欲が抑えきれず、どちらからともなくお互いを求めてしまうのだった。 それまで我慢に我慢を重ねてきたぶん、一度ごとの爆発力は激しく、ありとあらゆる体位での素股を試したり、妹のアレンジによるエロコスプレでのプレイや、AVやエロマンガや同人誌から学んだ足コキなどの各種変則的プレイに挑戦したりしていた。 中でも両親が留守の夜、裸エプロンの妹と台所で立ちバックの体位で行なった素股は、(このまま挿入したい!)と何度思ったことかわからないほど興奮し、最高に気持ちよかった。 他にも俺は大学で映画サークルに入っているのだが、中古で買ったビデオカメラでハメ撮り(妹曰く「ハメてないんだからハメ撮りじゃなくて、素股撮りじゃない?」)をしたり・・・。 俺は、(早くこのこの関係を断ち切らねば)という思いとは裏腹に、定期的にもたらされる妹とのエロのチャンスについつい夢中になってしまい、楽しく気持ちもいいが、少し悩める日々を送っていた。 やがて秋が過ぎ、冬が来た。 妹の成績は上々で、中間テストではかなりの好成績を残し、進学コースへの安全圏をほぼ確保していたが、勉強漬けの日々のストレスとプレッシャーはまだ15歳の甘えん坊には少々重く、少し精神的に不安定な所も出てきたのが心配でもあった。 両親や俺とのつまらないケンカも増えてきたのもこの頃だった。 相手が親たちの時は俺がなだめてやればすぐに機嫌を直すのだが、俺とケンカしてしまうと両親ではなかなか言うことを聞かず、余計にこじれてしまうこともあった。 俺も妹を刺激しないように、大学のサークル活動やバイトの時間を増やしていった。 期末試験を控えた週末の午後、映画サークルの仲間と来年の文化祭に出す作品の打ち合わせをしていると、久しぶりに妹からメールが来た。 『今日お兄ちゃんの部屋にお泊まりしてもいい?』 『お泊まり』とは、俺たちがこんな関係になったきっかけの一つでもある2人の間だけの小学生の頃からの遊びだ。 要は妹がお菓子を持って来て俺の部屋でマンガを読んだりゲームをしたり、映画を観たりして夜更かしをするだけなのだが、妹とセックスまがいの行為をするようになってからは、もっぱら『ヤろう』という意味にすり替わっていた。 『俺はいいけど、勉強はいいのか?』 『ちょっと話したいことがあるの。エッチはしないから安心して』 俺は少し安心し、同時に少しがっかりもした。 しかし妹が『エッチはしないから』などと言うのは初めてのことであり、その一文が気になった俺は、「ごめん、バイト先に呼ばれたんで今日は帰るわ」と、そそくさとファミレスを出た。 12月の夕暮れは早く、電車の窓から覗く空はもう暗くなっていた。 ふと、俺と妹がこんな関係になって、もうすぐ1年になろうとしていることに気付いた。 夕食を終えると、妹は勉強のために部屋に戻っていった。 俺は妹の代わりに皿洗いなどをしながら母と最近の妹の情緒不安定を心配していた。 母が、「結果がどうあれ、高校に上がったら少し好きにさせてあげようと思う」と言ってくれたことが嬉しかった。 いつもは帰りの遅い父もこの日は早く帰り、手土産にちょっと高いケーキを買って来てくれた。 しかも妹にだけ2つも買って来てくれるなど、両親なりに妹のことを気遣っているのがわかり、俺は妙に安心した。 俺は妹にメールをしてケーキのことを伝えたが返事がこない。 寝ているのかと思い、部屋のドアをノックして妹を呼ぶと、「お兄ちゃん?入って来ていいよ」とドアの向こうから妹の声が聞こえる。 恐る恐るドアを開けると妹は下半身裸で、俺がプレゼントした逆3角形のカップ型ローターを使ってオナニーの真っ最中だった。 ここ数ヶ月、こういう光景にもすっかり慣れっこになってしまった。 妹の女の香りが鼻につく。 俺はそっとドアを閉め、鍵を掛けると、「父さん、ケーキ買ってきてくれたぞ。あの高いやつ」と言いながら妹の勉強机の椅子に座った。 「えっ、マジ?嬉しい。あん、すぐ行くから、アッ、イキそうだから、ちょっと待ってて」 「行くんだかイクんだか、どっちだか知らないけど早くしろよ」 「じゃあ手伝ってよ、あん、もう立ってるくせに」 「ちょっと待ってろ」 そう言って俺は携帯を取り出すと妹の淫らな姿を写真に撮った。 「あ、このポーズもお願い」 妹は仰向けになると肩でブリッジするようにして爪先立ちになり、ぐっと背を反らせて、その粘液で濡れた性器をぐっと見せつけるようにした。 俺はむしゃぶりつきたくなるのを我慢し、妹の指の動きのままに縦に横にひしゃげる性器の写真を撮りまくった。 「お兄ちゃん、脱がなくていいから、チンチンだけちょうだい」 膝立ちの姿勢になり、両手でローターを性器に当てながら妹が口を大きく開ける。 俺はジーパンのファスナーを開け、勃起したペニスを取り出すとウェットティッシュでそれを拭き、妹の眼前に近づけた。 「あんむ」 妹が素早い動きでペニスを加えこむと、俺は妹の頭を両手で抱え、まるで妹の口とセックスをするように腰を動かした。 「んぅん、んふ、んふ、んん」 妹は声を出して一心不乱にイラマチオされることを楽しんでいる。 しかし俺が来たことでより興奮が加速したのか、イラマチオの半ばで妹は口を離し、ベッドに膝立ちのまま背をピンと反らせ、全身をプルプルと震わせると、ぱたりとベッドに倒れ込んだ。 俺はハァハァと荒い息をつく妹の口にペニスを近づけ、先端だけを含ませると、自分で幹の部分をしごいて妹の口内に射精した。 1階に降りると、母がコーヒーを用意してくれていた。 妹はチーズケーキを選び、久しぶりに家族4人の団欒の時間を過ごした。 (こんないい家庭に育ちながら、俺は妹になんてことをしてしまっているのだろう) あれほどの罪悪感を感じたことはいまだかつてなかった。 その日の深夜、妹が枕を持って俺の部屋にやって来た。 「寒い寒い」と言いながら俺のベッドに潜り込み、すでにベッドに入り本を読んでいた俺の身体にしがみつく。 「はぁ、あったかい」 ケーキも食べ、ご機嫌そうな妹の髪の毛からふわりとシャンプーの香りがした。 俺は本を置き電気を消すと、妹の身体を温めるように抱き締めた。 「で、話ってなんだ?」 「もう、お兄ちゃんはせっかちだなぁ。久しぶりなんだから、もうちょっと可愛がってからにしてよ」 「自分で言うなよ」 さっき射精したせいか、不思議と今は妹に性的な思いは湧かなかった。 妹はしばらく俺の胸元に顔を押し付けたり、くすぐってきたりと、ひとしきり甘えた後で俺に腕枕を強要して一息つくと、「あのね、お兄ちゃん」と話を切り出した。 「最近さ、あたし、なんて言うか性格悪いよね?」 「んー、まぁしょうかないんじゃね?勉強ばっかで、そりゃイライラするだろ」 「でもさ、なんか、お母さんやお兄ちゃんに八つ当たりしすぎかなって」 「ぶっちゃけ母さんも心配してたよ。『普通は親の方から勉強しろって怒るのに、Y香は自分で勉強するから偉いと思うけど、そんなにいい子になろうとしないでもいいのに』って」 「別にいい子になろうとしてるわけじゃないけど・・・」 「俺も母さんもY香のことは凄いと思うし、応援してる。でも本当にY香が辛かったら、勉強なんかやめたっていいんだよって、そう思ってるからな。お前が楽しく過ごしてくれることこそが、俺も母さんも父さんも本当に願ってることなんだからさ」 「うん、ありがとう。でもあともうちょっとだから頑張るよ。進学コースに入ったら時間も余裕が出来るから、コスが出来る時間増えるし!あと期末で成績良かったら冬コミも行くし!」 妹は何かと言えば、「思いっきりコスプレするため」と言うが、そんなにコスプレと学校の成績とが関係あるとは思えない。 俺はいつからか抱いていた疑念を思い切って妹にぶつけてみた。 「なぁY香、俺はさぁ、お前がそんなに勉強を必死に頑張るのって、何か他に理由があるんじゃないかって思ってるんだけど、本当にコスプレのためだけにそんな勉強してんのか?」 暗闇の中でも、はっきりと妹の表情が強張るのがわかる。 「・・・」 妹は何も言わない。 どうやら図星だったようだ。 「言えなかったり、言いたくないなら無理に言わなくていいけどさ、あんまり心配かけるなよな。あと、父さんと母さんに嘘はつくなよ」 「うん、嘘ついてるわけじゃないから安心して。お兄ちゃん、ありがとね」 妹がギュッと身体をくっつけてきた。 その身体は妙に柔らかく、初めて妹の裸に触れた頃より確実に“女性”として成長しつつあることがわかった。 妹の体温は心地よく、俺は薄っすらと眠くなってきた。 やがて妹の規則的な寝息が聞こえてきた。 俺は自分の呼吸をその寝息に合わせると、瞬く間に眠くなり、眠りの中に落ちていった。 妹の期末テストの結果はかなり良く、上位一桁パーセントに入ることが出来た。 学校でも、これで進学コースはほぼ間違いないだろうと太鼓判を押してくれたらしく、妹は上機嫌で帰ってきた。 母がお祝いに作ってくれた大好物のオンパレードを平らげ、居間でテレビを観ていると、妹はうつらうつらと居眠りを始めていた。 「Y香、風邪引くから、寝るなら布団に入っちゃいなさい」 母が呼んでもピクリとも反応しない。 おそらく妹の学習時間は、4つ年上である俺の今までの学習時間をすでに超えているだろう。 なぜそこまで勉強しなくてはならないのかは定かではないが、正直、その努力には頭が下がる。 加えて俺との関係にも、この頭のいい妹が何も考えていない筈などない。 俺はこの頃また頭を持上げてきた罪悪感に苛まれながら、妹の身体をひょいと抱きあげ・・・。 「しょうがねぇなぁ、運んでってやるよ」 俺はわざとぶっきらぼうな口調で言いながら2階へと上がっていった。 妹の部屋のベッドの上に妹の小柄な身体をそっと横たえる。 「ほら、ちゃんと布団かぶって寝ろよ」 妹の身体を軽く揺すってやると、妹はそれまで閉じていた目をぱちっと見開いた。 そして素早い動きで俺の首に手を回し、激しく俺の唇に吸いついた。 本当に、こいつの行動はいつも俺の予想をいい意味で裏切ってくれる。 この不意打ちのキスにすっかり火を点けられてしまった俺は、さっきまでの罪悪感はどこへやら、夢中で妹と舌を絡め合った。 階下には母親がいるので、あまり派手に愛し合うことはできない。 今日はこのままキスを交わすだけで終わりそうだった。 長く、濃厚なキスが終わり、唇を離す。 「ねぇ、お兄ちゃん」 「ん?」 「ちょっとさ、お願いがあるの」 そう言うと妹はノートパソコンの電源を入れ、ブックマークからあるホームページへとアクセスした。 そこは前に俺が逆3角形のカップ型ローター、通称『2号』を購入したアダルトグッズのサイトだった。 「これなんだけどね・・・」 妹は手慣れた操作である商品のページを開いた。 それは、濃いめのピンク色をした、ペニス型の少し小ぶりなバイブだった。 「これ、クリスマスプレゼントに買ってくれないかなー、なんてね」 俺はこのクソエロJCは全国のサンタさんに謝るべきだと思った。 「いやいやいや、お前、これ何に使うのよ?」 「んー、今は秘密だけど、これでお兄ちゃんにして欲しいことがあるの♪」 「・・・」 さすがにこれにはどうしていいか俺にも判らなかった。 振動で刺激を与えるローターと違い、この形は明らかに挿入を目的としたものだ。 もしや一向に処女を奪おうとしない俺に業を煮やして、自分で処女膜を破ってしまうつもりではなかろうか? 「ね、お兄ちゃん!絶対大丈夫だから、お願い!」 「わかったよ、でも絶対変なことに使うなよ?」 「大丈夫!基本的にお兄ちゃんに使ってもらいたいから。ありがと!」 妹は俺に抱きつき、頬に唇を押し付けた。 「あたし今日生理だから、フェラだけしてあげるね」 妹は俺のジャージのズボンを下ろすと、半勃ちの俺のペニスをぱくりと咥え込んだ。 ちゅぽ、ちゅむ、んむっ、と俺のペニスを唾液まみれにし、何度も首を振る。 俺のペニスは何度も妹の口に飲み込まれ、吸い付かれ、舐め回された。 「あぁ、はぁ、お兄ちゃん・・・好き・・・」 俺のペニスを愛おしそうにしごきながら何度もキスをする。 その間も俺の目を見つめたまま一瞬たりとも目を離そうとしない。 俺はいったい何度後悔したら、この魔性の誘惑を断ち切ることが出来るのだろう? ひょっとしたら永遠に逃れられないかもしれない。 でも、それも悪くないかもしれない。 そんな事を思いながら俺は妹の口内に射精した。 それから数日後、家に小包が届いた。 約束通り、俺は少し遅いクリスマスプレゼントとして妹にその小包を渡したのだが、実を言うと俺はこのバイブをプレゼントしたことをいまだに後悔している。 クリスマスも終わり、慌ただしい年末がやって来た。 前にも書いたように母親は美容師なので、正月は初詣客のヘアアレンジで忙しい。 父親はちょっと特殊な業界に勤めているので、昔から国内外を問わず泊まりがかけの仕事が多く、家を空けることが多い。 しかしその分なぜか平日に何日も家にいることが多く、子供の頃はアウトローだと思っていた。 そんな父親も正月だけはいつもちゃんと休めるので、母親はクリスマスが終わるとおせち料理やら何やらの準備で大忙しになる。 俺は子供の頃から割と手先が器用で、高校くらいの頃から見よう見真似でチャーハンを作ったり、自己流料理を作っていたので、おせち料理の手伝いはもっぱら俺が務め・・・。 妹は進学コースへの進級がほぼ安全圏ということで、進学コース志望者への冬季講習も苦手教科のみの参加となった。 そのせいか、夏休みに比べて比較的余裕のある冬休みを過ごしているらしく、掃除や買い物などでそれぞれに母親を手伝っていた。 さらに妹は冬のコミケに向けて自作の衣裳作りに精を出し、例の小包の開封のチャンスは一向に訪れなかった。 そんな中、母の携帯に1件の電話がかかってきた。 電話の相手は父親らしいのだが、母はとても驚いて、「じゃあどうするの?」と少し焦っているようだった。 電話を終えた母が困った顔をして戻ってきた。 「お父さん、明日から急に海外行くことになっちゃった」 「はぁ?」 「お父さんの同僚で、海外でお仕事してる人が急に倒れちゃって、その代役でしばらく海外に行くことになったんだって」 「なんだそりゃ?しばらくってどれくらい?」 「今から家に荷物取りに来て、お正月の3日に帰ってくるって」 「大体1週間か、大変だなぁ」 「どうしよう、お正月、あんたたち2人になっちゃうわ」 その母親の一言は、ある意味ピンチで、ある意味チャンスだった。 ちょうど電球やお正月用のお菓子などの買い物から帰って来た妹が、居間でニヤニヤしながらそれを聞いているのを俺は見てしまった。 「えへへへへ〜、おにーぃちゃーん、ほらほら、カッコいいでしょ、これ」 その夜、自慢のコスプレ衣装を完成させた妹が、なんとも嬉しそうな顔をしながら俺の部屋にやって来た。 そのコスプレは、俺も一時期ハマったゲームのキャラで、その頃アニメにもなって人気が再燃していた。 そのキャラクターは女子なのだが男装をしているというキャラで、コスプレ用の学生服を妹なりにカスタムしてあり、なかなか手が混んでいた。 「へぇ、すげーじゃん。ちゃんと◯◯っぽいよ、それ」 「でしょ!メガネはね、向こうで友達に貸してもらうの。でね、この帽子はね、普通のお店でちょうどいいの見つけたんでそのままなの、あとね・・・」 やはり好きなことについて語り出したら止まらないのはオタクの性らしい。 その日はそんなやり取りばかりで、残念ながらエロいことは何一つなかった。 その後も母も家にいることが多かったり、妹も冬季講習や冬休みの宿題などでエロのチャンスはなく、喜ぶべきか寂しがるべきかよくわからない悶々とした年末を過ごし、その年は暮れていった。 そして元旦の朝、母が美容室に出るのを見送った妹がトントンと階段を上がる音が聞こえてくる。 (前にもあったパターンだよな、これ) すでに母と妹の声で薄っすらと目を覚ましていた俺は、布団の中でジャージを脱いで全裸になり、朝立ちのペニスを軽くしごき、すでに臨戦体勢を整えていた。 妹の足音は一度妹の部屋に消えたが、すぐにカチャリと俺の部屋のノブが回る音が聞こえてきた。 足音を極力立てないようにして、そっと部屋に侵入してくる妹の気配がする。 布団の中で全裸のまま、俺は寝たふりをして妹を待っていた。 妹が俺の布団に入り込もうと、そっと布団を持ち上げたその時、俺は妹の手を掴み、そのまま布団の中へ引き込んだ。 驚く妹をベッドに組み敷き、ガチガチにフル勃起したペニスで妹の顔を突くようにグイグイと口に押し付ける。 ようやく妹が口を開き、ペニスを咥える。 まるで本当のセックスのように腰を動かし、妹の口腔を犯す。 最初は冗談のつもりだった。 ちょっと強引に攻めてやって、ビックリさせてやるくらいのつもりだった。 だが意外と妹もノリが良く、びっくりしながらも口を窄め、チロチロと下を動かしながらも、決して余計なことはせず、あくまでも“兄に犯されている妹”のフリを続けてくれたので、俺は少し調子に乗ってしまっていた。 「・・・っ、Y香・・・!」 まるで妹をレイプしているような暴力的な衝動と興奮がごちゃまぜになり、さらに久しぶりの妹の口内の感覚に、たまらず俺は果てた。 俺は昨夜から枕元に用意していた新品のミネラルウォーターのペットボトルを渡してやり、妹に口をゆすがせた。 髪を乱し、はぁはぁと荒い息をつきながら俺の濃厚な精液を飲み下す姿には少し悲壮感が漂い、俺は急に酷いことをしてしまったような気分になって妹をぎゅっと抱き締めた。 「Y香、俺・・・ごめ」 「ごめんな」と言いかけた俺の口を妹の唇が塞いだ。 「お兄ちゃん、もっとY香を犯していいよ。今みたいに、もっと乱暴にして」 俺の耳元で小声でそう囁くと、妹はぱたりとベッドに横になり、一瞬俺の方を見たが、すぐにゆっくりと目を閉じた。 その姿に何かのスイッチが入ってしまった俺は、今度は上下逆さまになって妹の身体に覆いかぶさった。 一度の射精では獣欲の衰えないペニスを妹の顔に押し付けながら、俺は逆さまの体勢で妹のパジャマのズボンと下着を重ねて引き下ろし、脚を開き、股座に顔をうずめた。 すでに女の香りの漂うそこはじっとりと濡れており、今にも俺に舐め回されるのを待っているかのようだった。 俺は無言で妹の割れ目に舌を這わせ、夢中で舐め続けた。 「ん、あっ!んんっ!」 俺の腰の下から妹の声が聞こえる。 俺は腰を動かし、まだ硬く反り立つペニスをぐりぐりと妹の顔に押し付けた。 さすがに逆向きでは咥えにくいのだろう、妹は俺のペニスを手で持ち、キスしたりこねくり回したりして愛撫している。 しかしそれでは生ぬるい。 俺は妹の腰をしっかり掴むと、そのまま布団の上で半回転するように転がり、妹が上、俺が下でのシックスナインに移行した。 もう何度舐めたかもわからないくらいに舐め回した妹の性器。 何度舐めても飽き足らないそこを、何度も何度も執拗に舐め続ける。 指で性器の縁を捲り、露わになった桃色の粘膜を舌で唾液を塗り込めるように舐め回すたびに妹の、「あっ、んん、んんん」という声が聞こえてくる。 特に刺激の強いクリトリスはキスをするように唇と舌で可愛がってやると妹は腰をガクガクさせて喜ぶ。 妹が感じすぎて力が抜けると、その華奢な身体の体重全てが俺の顔にかかり軽い圧迫感があるのだが、妹の剥き出しの性器に圧迫されるなんて、幸せと言う以外になんと言えばいいのか。 「あぁ、あっ、あぁん、お兄ちゃん!」 絶え絶えの喘ぎ声が愛おしく、いやらしい。 俺はフェラチオをせがむように背をそらせ、天を衝くようにペニスを突き出す。 ぬるりと妹の口内が俺のペニスを優しく包み込む。 「うん、んん、あっ、んふっ」 俺の激しいクンニの快感に耐えながら、口腔に収めたペニスを唇と舌とで優しく刺激してくれる。 妹は頭を上下に激しく動かしながらパジャマのボタンを外し、一糸まとわぬ姿になる。 全裸になった俺たち兄妹はお互いに性器を舐め合い、快感と興奮のボルテージを高めていった。 「んっんっんっんっんっんっ」 妹のフェラチオで十分に高まった俺は、あと数回も手コキをされるだけでまた射精してしまうだろう。 しかし絶好のタイミングで妹は、ぽん、と音を立てて口からペニスを離してしまった。 快感で無我夢中のまま妹の性器を舐め回していた俺は、一気に我に返った。 俺のクンニが止まると妹は尻を上げ、俺の身体から降りてベッドの上に正座した。 「お兄ちゃん、Y香ね、お願いがあるの」 そう言って妹は、いつの間にかベッドの脇に置いていた例の小包を取り出した。 俺はビンビンに勃起したまま身体を起こし、ティッシュで口の周りを拭うと、妹からその小包を受け取り、開封した。 透明なプラスチックのケースの中に、黒いゴム製のペニス型バイブが見える。 ケースから取り出すと妹は、「わぁ・・・」と歓喜の声を上げた。 男の身としてはいくらゴム製とはいえ、自分以外のペニスに触れるのはあまり愉快な気分ではなかった。 俺は妹に早速そのブツを手渡すと、箱の裏の説明書きを一読し、付属の電池を妹に渡した。 妹も器用な手つきでバイブの根元の蓋を開け、付属の電池を挿入する。 そしてスイッチを入れると、その黒いゴム製のペニスはヴヴヴヴヴヴヴヴヴと震え、さらにスイッチ深く入れると、グイングインと暴れるように回り出した。 「何これ!凄い!きゃはははははははは!」 何がそんなにおかしいのか妹は大喜びでスイッチを切ったり入れたりして楽しんでいる。 いったいこいつはこんな禍々しいモノを何に使うつもりなのだろうか。 2発目を発射寸前だった俺のペニスはすっかり萎えてしまっていた。 「さて」 ようやくスイッチを切った妹は、そのバイブを両手で持つとゆっくりと俺に差し出した。 「は?」 何のことかわからずに俺が間抜けな声を出すと・・・。 「お兄ちゃん、これでY香の処女を奪ってください」 (うわぁ、ついに言っちゃったぞ、こいつ) 「いや、いくらなんでもそれは・・・」 俺が返答に困っていると妹は急に笑い出した。 「うそうそ、冗談だって、本当はぁ、こっちに入れて欲しいんだ♪」 くるりと後ろを向き、可愛らしい尻を突き出した。 「こっちって・・・お尻ってことか?」 「うん。アソコの処女は絶対にお兄ちゃんのチンチンでって決めてるんだけど、お兄ちゃん的にはまだ決心付かないんでしょ」 ちょっと恨めしそうに上目遣いで俺を見る。 「でも、その代わりっていうか、高校生になる前に挿入の経験だけはしておきたいなって思って、だからこっちで・・・ね?」 どういう理屈だかさっぱりわからんが、どうやらこいつの頭の中では筋が通っているらしい。 やっぱり頭のいいやつの考えることはわからん。 「いや、でもお前、そんなの入るのか?」 「そこはさぁ、やってみなくちゃわかんないじゃん?」 「つったってお前・・・」 「大丈夫!ちゃんとさっきお風呂入って洗ったし。一気に全部は入らないだろうけど、少しずつ拡張していけば入るんだって」 「拡張ってお前、またネットで調べたのか?」 「うん、ちゃんとハンドクリームも買ったし!」 元日からする会話か、これ? 「いや、でも・・・」 正直、尻の穴にそこまで興味のない俺は気が乗らず、出来ればこのままあと2、3回抜いてもらいたかったのだが、なぜかやる気満々の妹に逆らえず、そのままアナル拡張トレーニングを始めることになってしまった。 猫が伸びをするような格好で突き出された妹の尻をグイッと掴み、軽く広げると小さな可愛い尻の穴が見える。 もっと黒ずんでいるのものかと思っていたが、乳首と同じ綺麗な肌色とピンク色の中間の色をしており、(意外と可愛いな)と思った。 しかし、どうにも『尻=排泄器官』としか思えない俺はその部分に興奮することはなく、淡々と事務的に作業をこなしていった。 まずは軽く触ったり、穴の周囲を揉んでやる。 「なぁY香、ホントにこれ気持ちいいのか?」 「うーん、よくわかんない」 (だったらさせんなよ、こんなこと・・・) 穴の縁にくるくると指を這わせると妹は、「んんっ・・・」と声を漏らし、ちょっと尻を揺する。 ここで俺は指にハンドクリームを塗り、さらに穴の縁を攻めてやる。 ハンドクリームはヌルヌルとよく滑り、妹の尻の穴をテカテカに艶めかせた。 「あ、ちょっとなんか・・・いいかも・・・」 妹は『尻の穴に入れられる』という危機感と期待に興奮してきたようだ。 「ねぇ、お兄ちゃん、指入れてみて」 「まだ早いだろ」 「大丈夫だって、痛かったら『やめて』ってちゃんと言うから」 「んー、でも俺の指、結構太いぞ?」 「はいこれ、これ付ければ大丈夫だから」 実は俺は『尻の穴に指を入れる』という行為に抵抗があったのだが、妹はそれを見透かしていたかのように俺にコンドームを手渡した。 なるほど、これはいい。 俺はコンドームを開封し、指にはめるとハンドクリームを少しつけ、妹の尻の穴を再び攻め始めた。 「ん・・・あ、なんかいい」 妹はだんだん指の感覚に慣れてきたようで、尻の穴自体も少し収縮し始めてきたようだ。 「よし、Y香、力抜きな」 そう言うと俺は意を決して妹の尻の穴の中心にコンドームを被せた人差し指の先端をあてがった。 「ん・・・」 クッと力を入れると妹の尻の穴はヌポッと広がり、徐々に俺の指を飲み込み始めた。 (おおっ!?) まさか初めてでこんな上手くいくとは、思ってもみなかった。 とはいえ、入ったのは第一関節の2/3ほどで、そこから先は締め付けがきつく、俺には一気に奥まで指を入れ込む勇気はなかった。 妹も、「うわ、すっごい・・・変な感じ」とこの時点ですでにかなりの挿入感を感じているらしく、一通り満足したようだった。 俺はすぐに抜いてしまうと思ったのだが・・・。 「ちょっと待って、拡張なんだから、このまましばらく動かさないでいて」 妹の訳のわからない懇願に負け、そのまま待機すると言う、かなり間抜けな状態になってしまった。 俺は退屈なので少しだけ指を動かしてみたり、余った親指でアソコを弄ったりしてやると・・・。 「ちょ、お兄ちゃん、それヤバい。ちょっとマジで凄いから」 さすがに2ヵ所同時の刺激は妹には強すぎたようだった。 そんなわけで俺たち兄妹の新年は妹のアナル拡張トレーニングから始まった。 結果から言えば、その後数回の拡張を経て、ペニス型のバイブ(妹命名『お兄ちゃん3号』)は、妹のアナルに挿入された。 しかし妹曰く、「その時は興奮したけど、あまり感動はなかった」「やっぱり本物じゃないからなんか違う」とのことで、それっきりアナルへの興味は失せたようだった。 以降、『お兄ちゃん3号』はもっぱらフェラチオ専用のバイブとして活躍することになる。 妹曰く、「お兄ちゃんにクンニや素股されながらこれしゃぶってると、3Pしてるみたいでめっちゃ興奮する」のだそうだ・・・。 冬が過ぎ春が来て、妹は無事高等部進学コースへの進級を果たした。 この年はまだ記憶に新しい未曾有の大災害が起き、妹の念願だった『家族でディズニーランド旅行』はお流れになってしまった。 とはいえ代わりに両親に2着もコスプレ衣裳を買ってもらい、妹はホクホク顔だった。 しかしその1着は今でも流行っている某兄と妹のラブコメを描いたライトノベルのヒロインの制服で、俺はそんなものを親に買わせるバカ妹のクソ度胸にはさすがに呆れてものが言えなかった。 高校に入ってから、妹は髪を伸ばし始めるようになった。 それまではショートカットだったが、だんだんおかっぱ頭のようになり、それまでは幼さを極力抑えた印象だったのが、一気に年相応の幼さに見えるようになっていった。 というのも、この頃妹は急に背が伸び、体型も少しずつメリハリがついてきたのだ。 初めて妹の裸体に触れた頃は辛うじて膨らんでいる程度だった胸も、少しずつ弾力を楽しめる大きさになり、もともと細かったウエストはただ細いだけじゃなく、くびれも出てきた。 妹はよく下着姿で、部屋の姿見を見て自身の体型をチェックするようになり、自身の成長に対してどう受け取るべきか決めあぐねていたように思う。 背が伸びた代わりに、あまり大人っぽくなり過ぎないようにわざと子供っぽい髪型にしてバランスを取るつもりだったと後に語っていた。 それからちょうど1年間、母親は本格的に美容室に出るようになり、親父は不幸なことに年末に倒れた同僚が亡くなってしまったために、さらに家を空けることが多くなった。 俺はというと、所属していた映画サークルが先輩たちの間でゴタゴタが起きて空中分解してしまった。 その後、友達や先輩に誘われ、写真サークルと文芸サークルに掛け持ちで顔を出すようにはなったのだが・・・。 両方ともそんなに活動が活発ではないので前ほど忙しくはなく、バイトも普通に続けていたのだが、最低でも週2、多い時は週4で妹と愛し合う日々が続いた。 この頃が一番エロの回数も多く、もう“妹とエロいことをする”というのがほぼお互いの生活に組み込まれていたので、付き合いの長いカップルのような感覚が出来始めていた。 ある時、俺と妹は居間でテレビを観、母親はこちらに背を向けて料理をしている時、俺がテレビに映ったアイドルをちょっと可愛いなと思って見ていると、妹が俺を足で突っついてきた。 俺が妹の方を振り返ると、妹は無言で顔を寄せ、Tシャツの襟を引っ張りブラをずらし、可愛い乳首を見せてきた。 俺がしばらくそれに見惚れていると、妹は勝ち誇ったような顔でリモコンを奪い、チャンネルを変えた。 要するに、『あたしの乳首に比べたらアイドルなんかどうでもいいでしょ?』という無言の抗議なのだ。 他にも同じようなシチュエーションの時に俺の方に寄りかかったまま居眠りをするふりをして、そのまま俺のペニスをジャージ越しに勃起するまで触ってきたり、親の見ていない所でのイタズラも増えてきた。 (このままじゃいかんなぁ・・・)と、また悩み始めた俺に一つの転機が訪れる。 来年度から、俺の学部は3年生からの講義はキャンパスを移転するという通達が大学の掲示板に張られたのだ。 ---続く--- |
コスプレ好きな可愛い妹[第5話] | 2022/ 4/ 1(Fri) | 2022/ 4/ 1(Fri) 投稿者: | 読了目安 計算中・・・ |
それからの一年間、俺は出来るだけバイトを多く入れ、休日もあまり遊びには行かず、たまに妹を映画に連れて行ってやるくらいにしか金を使わずに貯金に励んだ。
理由は一つ、大学のキャンパス移転に合わせ、3年生から通う新キャンパスの近くにアパートを借りる為だ。 独立して一人暮らしを始めることで、強引に妹との関係を断ち切ろうと考えていた。 俺と妹が血の繋がりのある兄妹である以上、この関係を続けていてもお互いの人生に幸せがもたらされることは無い。 今ならまだ引き返せる。 関係を断ち切り、ほとぼりが冷めた頃に会えば、俺たちはまた兄妹に戻れる筈だ。 そう信じていた。 そう信じたかった。 しかし、心ではそう決心しても、日に日に女らしくなっていく妹の肉体の魅力には抗えず、相変わらず週に2〜4回くらいのペースで肌を合わせていた。 少女から女性へと成長しつつある妹の裸身を想いのままに出来る夜は、俺にとって何よりも楽しみだった。 「・・・うん、あぁ、お兄ちゃん、もっと」 風呂場に妹の甘い声が響く。 俺は妹に風呂桶の淵に手をつかせ、尻を突き出させると、まるでバックから犯すような格好で妹の性器に俺のペニスを擦り付けていた。 クチュクチュと淫らな音が妹の股間から聞こえる。 張りのある尻をぐっと掴み、犯したい気持ちをぐっと堪えてひたすらに腰を振る。 「Y香、いいよ・・・すげぇ気持ちいい」 「うん、あたしも・・・いい、すごく、あん、いい・・・」 俺は妹の裸身を後ろから抱き締め、少しでも長持ちさせる為に腰の振りのグラインドを大きくするが・・・。 ボディーソープに塗れた二人の身体はヌルヌルと滑り、その感覚が性感と興奮を更に倍増させる。 「ん・・・お兄ちゃん、好き・・・」 妹が上体を捻りキスをせがむ。 「Y香、俺もだよ」 俺も顔を近づけ、妹の唇を吸い、舌を絡ませ、唇を押し付け合う。 口と性器と両方の粘膜を擦り付け合えば、お互いに急速に高まっていく。 「あぁ、Y香、イクぞ、イクぞ!」 「お兄ちゃん、来て!いっぱい出して!」 「う、くッ!」 俺は妹の裸身を抱き締めながら、妹が俺のペニスの先端に被せてくれた手の平の中に精を放った。 ドクッ、ドクッとペニスが脈打ち、白くこってりとした粘液が妹の股間と手の平を汚した。 「凄い・・・いっぱい出たね」 妹は両手で俺の精液を弄ぶと、その一番濃い部分を指で摘み「あーん」と言いながらパクリと口に入れた。 口の中で舌で転がし、ニチャニチャとその食感を楽しむと、ゴクリと飲み込んだ。 俺は妹の股間からペニスを離し、お湯を汲み、妹の手と股間を流してやる。 排水溝へと流されてゆく俺の精液を名残惜しそうに眺めている妹をギュッと抱き締め、びっくりした顔の妹の唇に強く吸い付いた。 この頃の俺は、射精を果たすととにかく妹が愛おしくなり、夜の行為の締めは必ず長いキスだった。 妹も「最近お兄ちゃんが情熱的に抱いてくれてすごく嬉しい」と、より一層フェラチオや手コキを熱心にしてくれるようになっていた。 しかし、妹を抱くたびに(この関係もあと少しだ)と、そう自分に言い聞かせていた。 そうだ、この関係も、来年には打ち切らねばならない。 そう思えば思うほど、妹の肉体を隅々まで楽しみたい欲求に駆られる。 現に今のバックでの素股の時でさえ、何度(このまま挿入したい・・・!)と思ったか知れない。 しかし、“それ”をしてしまえば、俺たちは決定的に戻れなくなってしまう。 俺はその想いを「妹をキズモノにしてはいけない」という使命感にすり替え、なんとかやり過ごしていた。 母が美容院の店長たちとの飲み会から帰ってくるまでにはまだ時間がある。 俺は妹を風呂桶の縁に座らせると、「俺ばっかりイッちゃ悪いもんな」と妹の股間に顔を埋め、尖らせた舌先でクリトリスを舐め上げた。 「あんっ、あぁっ!」 妹の甘く切ない喘ぎ声が、風呂に響き渡った。 ある日、少し早めに家に帰ると母と同じ美容室で働いている美容師さんの中で一番若いF実さんが家に遊びにきていた。 F実さんは母と美容室の店長が都内の美容室で修行していた時代の一番若い後輩で、なぜか母や店長とウマが合い、今でもウチや店長とは家族ぐるみで付き合いがある。 子供の頃から何度もウチに遊びに来たり、父がいない日には泊まりがけで遊びに来たこともあり、俺たち兄妹にとっても姉のような存在だ。 (端折ってしまったのだが、夏祭りの日に俺の眉毛や前髪を整えてくれたのもF実さんだ) F実さんは母同様、普段は同じ美容室に不定期で入りながら、都内のお店時代に馴染みになった個人のお客さんのメイクやスタイリングも手掛けている。 スラッとしたスレンダーな体型に金髪のショートヘアがよく似合う、キリッとした印象の大人の女性で、妹も常々「F実さんみたいにカッコいい女の人になりたい」と言っている。 「ねぇY希くん、一眼レフ買ったんだって?ちょっと見せてよ」 そう言ってメンソールの煙草を灰皿で揉み消すと、F実さんは鞄を置きに部屋へ行く俺の後について来た。 トントンと階段を登りながら・・・。 「二階はY希くんとY香ちゃんしか使ってないんだって?完全に二人のお城じゃん、いいなー」 F実さんの何気ない一言に、俺は一瞬ドキっとした。 俺の部屋に入り、一眼レフを渡すと「へー、なかなか良いの買ったねぇ、カメラマン目指してんの?」と言いながらあれこれ弄り始めた。 「それは趣味の延長みたいなもんすね、まぁ映像関係の仕事ができればいいなとは思ってますけど」 「そっかー、お兄ちゃんは結構堅実なんだね」 そう言うとF実さんは俺にカメラを向けた。 「ねぇ、Y香ちゃんとはどうなってんの?」 「はぁ!?」 突然の質問に、俺は心臓が止まるかと思った。 「あたしさ、Y香ちゃんが小学校の頃から、ずっとメル友なんだよね。なんか結構悩み多き乙女じゃない、Y香ちゃんって。あたし結構相談に乗ったりしてんだよね」 なんてこった、そんなの初耳だぞ。 「え、じゃあ・・・」 「うん、だいたい聞いてるよ」 おいおい、何やってんだあのバカ。 「ま、あたしは君たち兄妹とはちょっと形が違うけどさ、好きになっちゃいけない相手って、いるよねー・・・」 F実さんの口調は軽かったが、言ってる内容はそこそこヘビーだった。 「これが片思いだったら、自分の価値観ごと諦めちゃえるかもしれないんだけど、下手に両思いだったりすると、余計に拗れちゃうんだよね・・・」 F実さんは、俺のカメラを弄りながら、下を向いて寂しそうに話し始めた。 ここの話は長いので端折るが、要するにF実さんは『女性として同じ女性を恋愛対象として愛する』という性別的価値観の持ち主だった。 妹がF実さんに俺への想いを相談した時に、アドバイスがてら秘密を共有して以来、妹とF実さんはお互いに信頼できる相談相手として、連絡を取り合っていたらしい。 「あたしはね、基本的に『自分の想いを抑えちゃダメだ』って言い続けてんの。世の中『嫌い』に理由はあっても『好き』に理由は無いんだよ。理屈じゃ説明できない想いは何よりも強いんだって、Y希くんだってわかるでしょ?」 F実さんは、静かだが力強い口調でそう言うと、俺の一眼レフを俺の机の上に置いた。 「Y香ちゃんは本気だよ。まだ十代だけど、あの子の頭の良さは半端じゃないのはY希くんだって分かるでしょ?ちゃんと物事を考えて、冷静に判断して、それでも尚はっきりとあたしに言うんだよ、『お兄ちゃんを男として好き』だって。あたしは、Y香ちゃんの言うことが単にお兄ちゃんへの憧れとか、幼さや未熟さだけで言ってるとは思えない。あたしだって何度も聞いたよ、でもその度にY香ちゃんは中学生とは思えないような文章であたしにお兄ちゃんへの想いをぶつけてきたんだ。凄かったよ、中学生にここまで相手のことを想えるのかって、びっくりした。もちろんY香ちゃんも、それがどういうことかちゃんと分かってるよ。『パパとママには何て言って良いかわからないけど、いつか必ずわかってもらう。その為に、進路のこともちゃんと考えてる』って。だからあたしは信じることにしたんだ、これは本気だって」 やっぱり、妹の成績や進路へのこだわりは俺たちの関係を両親に認めてもらうためのものだったのか。 けれど、これは倫理の問題だ。 いい成績を取ったから、いい学校に入って、いい企業に就職できたから許されるような話じゃない。 何があろうと、血の繋がった兄妹同士で愛し合うなんて許される筈がない。 それは、俺たち四人の家族の関係を壊してしまうことにも繋がりかねない問題だ。 万が一両親が俺たちの関係を認めたとしても、法律上結婚することはできないし、それらを無視して子供を作ったとしても、遺伝子的なリスクが高く、どの道俺たちが幸せになんてなれないことは、今の時点ですでに分かりきっているのだ。 だったら、これ以上の深みにはまる前に、この関係は終わらせなければならない。 それが、俺たちの、何よりY香の為なのだ。 わかっている、わかっているのだ。 俺だって、自分のことより妹のことを大事に思っているからこそ、苦しいのだ。 俺は何をやっているのだろう、よりによって世界にただ一人の、かけがえのない妹に、なんてことをしてしまったのだろう。 絞り出すように、F実さんに自分の胸の内を吐露していた俺の目から、自然に涙が溢れていた。 「Y希くん・・・」 F実さんは、何も言わずにただ俯いて涙をこぼすだけの俺をそっと抱き締めてくれた。 暫くして、階下から妹の声が聞こえた。 進学コースの授業内容についていくのはそれなりに大変らしく、いつもは暗くなるまで学校の図書室や教室で勉強して帰るので帰りの遅い妹も、母からF実さんが来ていることを聞いたのだろうか、今日はいつもより早めに帰って来たのだ。 早足で階段を上がる音が聞こえる。F実さんは俺から離れると、俺の肩をポンと一つ叩いて部屋から出ていった。 空けっぱなしのドアのすぐ向こうから、妹のご機嫌な声が聞こえたが、F実さんの声とともにすぐに妹の部屋へと消えていった。 俺は涙を拭い、一階の洗面所に降りて顔を洗うと、またすぐ部屋に戻り、少し寝た。 夕食を食べ、暫くするとF実さんは帰ると言うので、俺が駅まで送っていくことになった。 こうなると当然「お兄ちゃんだけずるい。あたしも行く!」となり、妹もついて来た。 駅までの道では本当に他愛もない会話しかしなかったのだが、駅での別れ際、F実さんは俺達二人をギュッと抱き締めて、「あたしは、何があってもあんたたち二人の味方だからね。もしものときは、あたしがご両親を説得するからね」と言ってくれた。 その手は強く温かく、少しだけ、俺の心をほぐしてくれたような気がした。 「はい。頑張ります」 妹は目を真っ赤にし、やや上擦った声できっぱりとそう言い切った。 俺は、ただ「ありがとうございます」としか言えなかった。 帰り道、俺と妹は手を繋いで歩いた。 春の終わりだというのに、その日は妙に肌寒く、妹は「寒い寒い」と言いながら、俺の腕にしがみつくように腕を組んできた。 「そうだな、寒いからコーヒーでも飲んで行こう」 そう言って、駅の近くのファーストフード店に入った。 人気のないファーストフード店の二階には俺たちの他に客はほとんどおらず、二人だけの話をするにはもってこいだった。 「F実さんと話したんだね、あたしたちのこと」 「あぁ、お前がF実さんにずっと相談してたなんて全然知らなかったよ」 「あたしだって、なんにも悩まないじゃないもーん」 そう言って、妹はカフェオレを一口啜った。 俺も黙ってコーヒーを一口啜り、そして意を決した。 「Y香、俺3年生になったら一人暮らしするから」 「え?」 「キャンパスがさ、変わるんだよ。少し都心寄りになるんだけど、ここから通うんじゃちょっと電車が面倒でさ、だからアパート借りようと思ってるんだ」 「・・・都心寄りって、どの辺なの?」 「××区」 「あ、そこあたしの友達が住んでる所だよ。たしかにあそこ電車不便だよね」 「うん、だから、卒業まではそこで暮らす。一人で」 「うん、わかった」 「わかったって、お前」 「だからわかったって。そう言ってんじゃん」 「いや、だからお前何をどう」 「距離を置こうってことでしょ?あたしにだって分かるよそんなこと。だって今のままじゃあたし達ほんとヤバいもんね。だってもうエッチなことするの当たり前になっちゃってるじゃん。しかも超気持ちいいし、楽しいし。兄妹なのに、ヤバいってホント」 わざと軽い調子を装っていることが一発で分かる、バレバレの演技だった。 俺は何も言えず、気まずい沈黙が二人の間に流れた。 「・・・お兄ちゃんが悩んでるの、Y香だって知ってるし、Y香だって、お父さんとお母さんになんて言ったらいいか、正直まだわかんないよ。世間的にも、法律的にも許されないことも知ってる。でも、だからって、あたし諦めたくないもん。こんなに好きな人のこと、愛し合ってる人のこと、簡単に諦められないもん!」 妹の目からは今にも涙が零れ落ちそうだった。 謝ることも、宥めることも、慰めることも、今の俺にはできなかった。 というか、その資格がなかった。 「でもね、お兄ちゃん、Y香、後悔なんかしてないよ。法律じゃ認められてないかもしれないけど、でも、あたしはお兄ちゃんとどっか遠くに行って、誰もY香とお兄ちゃんのこと知らない土地に行って、二人で暮らしたって良いって思ってるよ?お父さんとお母さんには悪いけど、あたし、お兄ちゃんの為なら・・・」 「Y香!」 思わず大きい声が出てしまった。 窓際の席でイヤホンをして勉強中の学生らしき人が振り返り、またすぐにノートに向かうのが視界の隅に見えた。 妹が突然の大声にびっくりした顔で俺を見つめている。 「ダメだY香。それ以上は、何があっても言っちゃダメだ」 妹に親を捨てさせるなんて絶対にさせちゃいけない。 消えるのは、俺一人でいい。 「悪いのは、俺なんだ。だから責任は全部俺が取る」 「責任とか言わないでよ」 「けど、俺さえちゃんとしていれば・・・」 「ちゃんとって何?お兄ちゃん何かY香に悪いことしたの?Y香、そんなこと全然思ってないよ?初めてキスした時も、フェラチオした時も、裸で抱き合った時も、全部嬉しかったもん!お兄ちゃんに愛されて、幸せだったもん!」 「Y香、声大きいって」 「・・・Y香は、今でも、すごく楽しいし、すごく幸せだから。だから後悔なんてしてないよ」 正直言って、そうきっぱり言い切れる妹が羨ましかった。 とても眩しく、同時に嬉しくもあった。 俺たちのこの関係が、妹の負担や心の傷になっていないことが何より俺の救いだった。 「・・・お兄ちゃんがどうしても距離を置きたいって言うなら、Y香、止めないから。Y香だって、お兄ちゃんに今まで随分ワガママ言ってきたし、Y香だって、ちゃんとわかってるから。気持ちでは納得してないけど、理屈ではわかってるから。もしY香がお兄ちゃんの立場だったとしたら、そうすると思うし。お兄ちゃんのこと、恨んだり、責めたりはしないから」 「あぁ、・・・ありがとな」 「ううん、全然」 それきり、俺たち兄妹は黙ってコーヒーとカフェオレを飲んだ。 ぼんやりと窓の外を眺めていると、駅の改札から父が出てくるのが見えた。 「あ、あれお父さんじゃない?」 妹も気付いたようだ。 「よし、じゃあ三人で帰るか」 「うん」 そう言って、妹は紙コップを二つ持って立ち上がった。 小走りで階段を下り、閉店作業間際のファーストフード店を飛び出し父を呼びとめる。 さすがにこんな時間に高校生の娘と出くわすとは思ってもいなかった父が目を丸くしている。 やがて遅れて店を出る俺の姿も見つけた父がゆっくり歩いてくる。 「今日は冷えるな、お前ら風邪引くなよ」 「大丈夫だよ、お兄ちゃんがカフェオレ奢ってくれたから」 まだ肌寒さの残る晩春の夜道を、父と妹の後ろを歩く俺の胸の内には、店を出際に妹が耳元で囁いた一言が渦巻いていた。 「お家出ていく前に、Y香の処女だけは貰ってね」 あの日から、妹はより一層積極的に俺を求めるようになった。 俺は2年生になっても朝一の講義が多く、妹より少し遅目のタイミングで家を出るのだが、妹はわざわざ早起きして俺のベッドに朝から潜り込んでくることが多くなった。 特に前日の晩に肌を合わさなかった日は、ほぼ確実に朝起ちフェラで起こされた。 その日も、夢精直前のような快感で目を覚ますと、布団の下半身の辺りが大きく盛り上がり、もぞもぞと動いている。 その下からは妹のパジャマに包まれた膝立ちの足が見えている。 「んっんっんっんっ、んふ、んっんっんっんっ」 規則正しい上下動と、滑らかな舌と口腔内の感触に、既に充分に高められた俺のペニスはひとたまりもなく「うっ、くっ!」と熱い精を迸らせた。 妹は俺がイッた後も、相変わらずペニス内の精液を吸い取ってくれたり、必ず後処理をしてくれる。 これは妹が俺を悦ばせる為にと、ネットで調べた風俗嬢のテクニックをそのまま実践しているだけなのだが、大学の友人や先輩から聞く限り、商売でもない限りここまでしてくれる女性というのは当たり前だが稀らしい。 (ちなみに大学などでは表向き俺は『彼女がいる』ということにしている。もちろん妹とは言わずに) 「ふぅ」 パジャマ姿の妹が布団から顔を出し、俺が起きたのを確認するとにんまりした顔で、「おはよう、お兄ちゃん。今日もいっぱい貰ったからね」と言ってキスをせがんでくる。 寝ている最中とはいえ、抜いてもらったのに邪険にするわけにもいかず、何より愛しい妹がキスをせがむのに断る道理はなく、俺は今しがたまで自分のペニスをしゃぶったり舐め回したりしていたその小さく可愛らしい唇に吸い付き、舌を絡めた。 不思議なもので、自分の中で期限を決めて以来、妹との行為への罪悪感は自分でも驚くほどに薄らいでいた。 (どうせ離れるのだから、それまでは楽しめばいいさ)と、この頃は半ばやけっぱちのような心境で秘密の行為に没頭していた。 妹に一人暮らしの決意を伝えて数日後、俺の誕生日に家族で焼肉を食べに行った時、俺は両親にも一人暮らしをする旨を伝えた。 家からの距離や交通の利便性を理由に話すと、お互いに若いうちから目標を持って上京してきた両親はすんなり納得してくれ、誕生日プレゼント代わりの車の免許代の半額は、一人暮らしの資金に当てさせてもらうことにした。 妹は、少し泣いていた。 家では『お兄ちゃん大好きっ子』で通っているので、母には「Y香の為にも、月に一度は顔出しなさいね」と言われたが、俺は曖昧な返事しか返せなかった。 その夜、妹が部屋に来た。 まさか「誕生日プレゼントに処女をあげる」とか言わないだろうなと正直恐れていたが、「それも考えたけどまだ時間あるし、お兄ちゃんの方からY香を求めるようにさせてあげる」と、小さな箱を手渡された。 綺麗にラッピングされた箱には、ラインストーンでデコレーションされたUSBメモリが入っていた。 まぁ、パソコンは普通に使うが、映画サークルもなくなってしまったので、ネットをやるか論文やレポートに使うくらいなので、なんでこんな物をくれるのか、正直よく解らなかった。 「中身をね、見て欲しいの」 妹に促されるがままにPCの電源を入れ、USBメモリを接続する。 すると大量のフォルダ分けされた画像データが出てきた。 写真だった。 年代別や『家族』『二人で』などとフォルダ分けされたそれは、妹だけでなく、父や母が今までに撮った家族写真を含むありとあらゆる写真だった。 それは俺たち家族の思い出と言ってもいい、大切な記録と記憶だった。 これには、流石に目頭が熱くなった。 「Y香・・・」 俺が目を潤ませて振り返ると、妹は「これ、編集するの結構時間かかったんだからね」と、自慢気に薄い胸を反らせた。 「でも、それだけじゃないよ」 いきなり俺の手の上からマウスを操作し、家族写真の一群とは別になっている、妹のスナップショットやコスプレ写真を集めたフォルダ群の中の一番下にある『プレゼント』という名前のフォルダを開いた。 それは、下着姿からコスプレ衣装、果ては中学、高校の制服まで、妹の持つありとあらゆる衣装や服を駆使して撮られたエロ写真フォルダだった。 そうだった、基本的にこのバカはこういう奴なのだ。 さっきまで感動していた俺がバカだったよ畜生。 しかし、コスプレで“撮られ慣れ”しているせいか、その自撮りエロ画像はポーズから露出の度合いまでなかなかの出来で、これは一人暮らししても当分オカズに困らないこと必至のクオリティだった。 (いや、それでは一人暮らしの意味がないのだが) 後から気付いたことなのだが、要するに妹はこの時点から既に『俺が家を出た後も関係が切れない方法』を考え、手を打っていたのだ。 恐ろしいというかなんというか、我が妹ながら天晴と言わざるを得ない手回しの良さだった。 「うわぁ・・・」 俺が思わず声を漏らすと、妹は「どう?なかなか良いでしょ?エロじゃない普通のコス写真はね、プロの人に撮ってもらったのとか、F実さんに撮ってもらったのもあるんだよ」と更に自慢気に薄い胸を反らせた。 聞けば、コスプレ仲間にはイベントでCD−ROMでかなり際どい写真集を売っている女性がいるらしく、その人の写真集を参考にしたらしい。 「お前・・・、こういうのは本当に他人の前でやっちゃダメだからな」 「わかってるよぉ、Y香だってこんなことにならなきゃこんな写真撮るつもりなかったもん。だいたいこんなエッチな格好、お兄ちゃん以外の人に見せる気ないし」 と何故か逆ギレ気味に言い返され、俺は何も言えなかった。 「ま、まぁ、ありがとうな。ありがたく貰っておくよ」 俺は密かにエロ写真だけは別のメモリに移そうと心に決めた。 流石にこんなのを家族写真と一緒に保存しとくのは寝覚めが悪い。 「本当はぁ、今ここでお兄ちゃんにどのコスか選んでもらって、それでエッチする所までがプレゼントなんだけど、今日は下に二人ともいるから次のチャンスまでお預けね。ねぇ、お兄ちゃん、どのコスのY香とエッチしたい?」 正直、俺はそんなにコスプレに興味はないし、アニメキャラじゃなくて生身の妹を抱いているのでそれで満足(と同時に後悔も)しているのだが、何かとても楽しそうな妹の勢いには抗えず、あるコスプレを指定した。 そのコスプレがなんだったのかは覚えていないのだが、日曜朝の女児向けアニメのヒロインや、学ラン姿の男装のボクっ娘は気が引けるというのが主な理由だったのを覚えている。 その年の夏休みは、進学コースの妹は夏期講習や夏休みの宿題で忙しく、夏のコミケは新作のコスプレはせず、夏祭りに出かけたり(今年は浴衣も着なかったしヤリ森にも行かなかった)、映画に行ったりしたくらいだった。 二学期が始まり、妹は高校初の文化祭に燃えていた。 なんでも喫茶店をやるとかで、店員用のメイド風エプロンの型髪作りやお裁縫の指導を買って出たらしく「大忙しだってばよ!」と、なぜか某忍者漫画風にぼやきながらもとても嬉しそうに充実した日々を送っているようだった。 最初の頃は「勉強のレベルが高すぎてヤバい」とか「ガリ勉ばっかで面白くない」と愚痴っていたのだが、実は進学コースは普通科よりもオタク率が高く、「やっぱここあたしに合ってる」といつの間にかクラスにも馴染み、成績もそこそこの位置をキープしているようだった。 というか、妹は高校に入ってから普通にオタっぽくなってきていた。 ちょうどこの頃、「なんで周りの子たちはみんなホモが好きなんだろう?」と相談され思わず笑ってしまったことがあった。 そりゃ胸も膨らみ始めたばかりの中学生の頃から、兄妹とはいえ俺という異性と実際にあんなことやこんなことをしていたら、恋愛やセックスに対する興味と恐怖の代替としてのBLなんてモノに興味が向かなくても当然だろう。 むしろ妹の場合は早熟の傾向が強いので、BLよりはTL(ティーンズラブ)の影響の方が深刻だろうと俺は思っている。 しかも、それも妹なりに少しずつエスカレートしつつあり、コミケに行く最大の目的はコスプレをしに行くことなのだが、最近では自分がコスプレしているキャラがとんでもないことなってしまう同人誌を密かに買っているらしい。 妄想というか、精神的にそのキャラになりきって、妹自身がとてもここには書けないような目に遭ってしまう様を想像するのが妹曰く「めっちゃ燃えるし興奮する!」のだそうだ。 あくまで妄想の中でならいいのだが、あまりそっちに行きすぎると、お兄ちゃんはついて行けなくなってしまうので出来れば控えめにして欲しいなぁ、と妹には伝えておいた。 一方、そろそろ俺も具体的な引っ越し先を決めなければならなくなってきた。 というのも、移転後のキャンパスには学部により来年から入学の1年生も通うので、早目に決めておかないと良い部屋が塞がってしまうのだ。 近くに住む友人や先輩達に話を聞き、「だいたいどの辺で家賃はいくら辺り」くらいのプランまでは固まってきてはいたが、自分で言い出したことながら、なかなか決め手になる一歩が踏み出せずにいた。 妹を泣かせてまで決意を告げたのに、今更迷うとは、俺は相変わらず最低だった。 そんな時は決まってがむしゃらに妹の身体を求めた。 妹の性器を舐め回し、指で弄り、ペニスを擦り付けた。 妹の口にも、何度も射精した。 これで最後だ、ここで心行くまで妹の肉体を味わい、その時が来たら別れるのだ。 そんな下らない自己欺瞞を見透かしてか、妹は新たなプレイを提案してきた。 それは夏のコミケが終わり、妹の夏期講習も中休みに入った頃のとある『お泊まり』の夜だった。 「おにぃーいーちゃん」 ご機嫌な妹が、いつものように部屋に入ってきた。 この『お泊まり』はお菓子や飲み物は妹持ちというルールなのだが、今日は飲み物のペットボトルしか持っていなかった。 おおかたコミケで小遣いを使い果たしてしまったのだろう。 妹はニヤニヤしながら俺のベッドに腰掛け、いつも俺が座る場所、すなわち妹の左隣をパンパンと叩いた。 「はやくぅー、お兄ちゃーん」 「はいはい、わかったよ」 俺が妹の横に座ると、「お兄ちゃん、今日は早寝しようか?」と妹はそのままコロリとベッドに寝転び、夏用の薄掛けをかぶってしまった。 「おいY香、今日は下に二人ともいるんだぞ?」 「いいから、早く隣に寝てよぉ。あ、電気消してね」 言われるままに部屋の電気を消し、妹の左隣に身体を横たえる。 「じゃーん!」 妹は機種変したばかりのスマートフォンを取り出し、アダルトビデオの配信サイトにアクセスした。 「ねぇお兄ちゃん、お兄ちゃんはどんなのが好き?」 「んー、どんなのと言われても・・・」 まさか、深夜にAV鑑賞会が始まるとは予想だにしていなかった俺にはそうとしか答えられなかった。 「じゃあ、試しにこの人からね、おっぱい大きいし」 妹の指は器用にスマホのディスプレイを滑り、ある人気AV女優の新作のサンプル画像をタップした。 「ああぁっ!あぁ!いい、もっと!」 妹の小さな手の中のスマホには、人気AV女優がバックから黒人男性にその長大なペニスを突き込まれる姿を映し出していた。 「うわぁー、すごーい」 妹は目をキラキラと輝かせながらスマホの画面に見入っている。 「ねぇ、ほら、あんなに長いよ。ってかあんなのが入っちゃうの?凄くない?」 モザイクがかかっているとはいえ、黒人男性のペニスがいかに長大かは一目でわかる。 AVのサンプル動画は長くて2〜3分程度のもので、大概は1分程度の長さしかない。 妹は次々と画面をタップし、新たなサンプル動画を再生していく。 「ほらお兄ちゃん見てこれ、すっごいよこれ。うわー」 画面の中では、チェックのミニスカートの女子高生スタイルのAV女優が、前後から犯されていた。 「いいなぁ〜、超気持ち良さそう」 二人の男優に前後からペニスを突き込まれるAV女優を、憧れの眼差しで観ている女子高生はこいつくらいなものだろう。 俺は半分飽きれつつも、久しく見ていない妹以外の女性の裸身に釘付けになっていた。 「じゃあ次、巨乳もの行こうか」 オッサンみたいな言い回しと共に妹が次にタップしたサンプル動画は、Gカップという俺の人生では規格外の乳房の持ち主が主演のものだった。 「うっわデカい。なにこれ?」 推定Bカップの妹が歓声をあげるのも無理はない。 その女優は小顔でウエストも細く、まるで胸だけがマンガのキャラのように大きく、素晴らしいプロポーションをしていた。 更にその豊満な乳房で、男優のペニスを挟む、俗に言う『パイズリ』を惜しげもなく披露してくれたのだ。 「えっ、マジ!?なにこれ、すごい!」 妹は今までになく興奮し、そのサンプル動画を3回もリピートした。 妹はその動画を見終わると、起き上がって暗闇の中で口を潤し、「ふぅー」と一息ついてまた俺の隣にコロリと転がった。 「すっごかったね、今の。Y香じゃ絶対無理だよ、あんなの」 妹はキャミソールの上から必死に胸を寄せているが、谷間すらできやしない。 「まだ16なんだから、これからまだ大きくなるだろ?」 俺が寝ながら妹の頭を撫でてやると・・・。 「じゃあもっと揉んで大っきくしてよぉ」 「いいよ」 俺は妹の身体を背中から抱くようにして、右手で妹の右の胸を揉み始めた。 「なんか、心がこもってないなぁ」 妹は不満げな声を漏らしながら、新たなサンプル動画を再生した。 タイトルが映し出され、俺の手が止まった。 (なるほど、そういうことか) 画面の中には小柄なセーラー服姿の女優がカメラに向かって話しかけている。 カメラ位置を男優の目線に合わせた、主観の映像の中、女優はカメラに向かって「お兄ちゃん」と呼びかけた。 マンガでもアニメでもラノベでも、もちろんAVの世界でも『妹モノ』が鉄板の人気ジャンルなのは俺だって知っているが、だからって妹よ、俺にそれを見せるな。 「ほーらお兄ちゃん、凄いでしょ?この人自分のお兄ちゃんを襲って童貞奪っちゃうんだよ」 「へー、そりゃすげーや」 俺はもう、すっとぼけるしかなかった。 「あっあっあっあっあっ!お兄ちゃん!凄い、大きい!」 茶髪だが童顔のそのAV女優は、カメラに向かって「お兄ちゃん」と連呼しながら、騎乗位で激しく動いていた。 「はぁー、凄かった。世の中にはエッチな妹がいっぱいいるんだね!」 と、わざとらしいセリフを吐く妹に、俺は何も言えなかった。 「はい、次ー」 そこから妹プロデュースの怒涛の『妹モノAV攻勢』が始まった。 多少性癖に偏りがあるとはいえ、俺も健康な二十歳の男性なので、1分ほどのサンプル動画とはいえ、何本ものAVを観て興奮しないわけがなく、既に股間はギンギンに滾っていた。 しかし妹はにはそんな雰囲気は全くなく、寧ろ俺とAV(のサンプル動画)を鑑賞すること自体を楽しんでいるようだった。 「ほらほら、お兄ちゃんの好きなショートカットだよ」 「おぉ、可愛いな」 確かにそのAV女優はショートカットにややつり目気味で、顎の細い美人だった。 腰のくびれも綺麗で、胸が大きすぎない所も好みだった。 正直、妹に似ていると思った。 こいつがこのまま成長すればこんなふうに綺麗な女性になるのだろうか、なってくれたらいいな。 といっても、そうなった妹を抱くのは、俺ではない筈だ、というか、俺であってはいけないのだ。 そのAVは、『愛し合っている兄妹が親に内緒で二人で旅行をし、温泉宿で結ばれる』というストーリーらしく(といってもAVのストーリーなんてたかが知れているのだが)、サンプル動画の最後は女優の「お兄ちゃん・・・来て・・・」という台詞からのフェードアウトだった。 「『お兄ちゃん・・・来て・・・』だって。Y香、何回も言ってるのになぁ〜、なんでまだ処女なのかなぁ〜、おかしいなぁ〜」 いや、そのプレッシャーのかけ方は逆効果だろ、妹よ。 「さぁな、なんでなんだかな」 「お兄ちゃんさぁ、ホントにY香のこと抱く気あるの?」 「んー、正直言って、迷ってるよ」 「っていうか、なんで最後まで愛してくれないの?」 「だから、何度も言ってるだろ。最後までしちゃったら、俺たち本当に戻れなくなるぞ?」 「・・・だから、戻らなきゃいいじゃん。ずっとこのままでいいじゃん」 「それが良くないから、最後まで抱かないんだよ」 「結局こうなるんだね。いっつも同じ話」 「そりゃそうだ。なんせ結論の出ない話だからな」 「お兄ちゃん」 「ん?」 「もしY香が処女じゃなかったら、お兄ちゃんY香のこと最後まで愛してくれる?」 「そんなことわかんねぇよ。っつーか、そんなのあり得ないし」 「もし、お兄ちゃんが処女じゃなかったら最後まで愛してくれるっていうなら、Y香どっかで処女捨ててきてもいいよ」 「ふざけんな。そんなことしたらぶん殴るぞ」 「冗談だよぉ」 「お前の冗談は怖すぎるんだよ」 「・・・ごめん」 「いや、別に本気じゃないってわかってるから良いけどさ、でも冗談でもそんなこと言わないでくれよ」 「だって・・・」 俺はたまらずに妹を抱き締めた。 「俺はY香を傷つけるのも嫌だし、Y香の処女が誰かに奪われるのも嫌だよ。俺はな、俺だってな、Y香のこと好きだよ。誰にも渡したくないし、できるなら今すぐにでも抱きたいよ。Y香の処女が欲しいよ。でもな、それだけは駄目なんだ。俺がお前の『お兄ちゃん』である以上、それだけは絶対に駄目なんだよ」 「お兄ちゃん・・・」 妹を抱き締めた俺の胸元に、妹の涙がぽとり、ぽとりと落ちるのを感じた。 「ずっとそう呼んでくれよ、俺をY香の『お兄ちゃん』でいさせてくれよ。Y香・・・!」 俺も泣いていた。声が上ずり、妹にも解っている筈だ。 「お兄ちゃん、やっぱり抱いて。Y香を最後まで愛して。Y香、今心の底から思ったの『お兄ちゃんに抱かれたい、お兄ちゃんと愛し合いたい、結ばれたい』って。お兄ちゃんお願い、Y香の処女を貰ってください。Y香の、初めての男性になってください」 「Y香、好きだよ。大好きだよ。だけど、駄目だ。好きだけど、好きだからこそ、それだけは駄目なんだ。でも、大好きだ。大好きだよY香」 俺たち兄妹は、どちらともなく激しく唇を合わせた。 止め処なく溢れる涙で、とてもしょっぱいキスだった。 顔を押し付け合うような、激しいキスをしながら、二人とも服を脱ぎ全裸になった。 一階で寝ている両親に気付かれないように、静かに、お互いの性器を口で愛し合い、その後二人で抱き合って寝た。 その翌日、今は解散してしまった映画サークルの先輩から「卒業と同時に引っ越すんだけど、俺の後にこの部屋に入らないか?」という連絡があり、俺の引っ越し先はほぼ決まった。 あとは、俺の気持ちだけだった。 ---続く--- |
コスプレ好きな可愛い妹[第6話] | 2022/ 4/ 1(Fri) | 2022/ 4/ 1(Fri) 投稿者: | 読了目安 計算中・・・ |
やがて夏が終わり、木々の葉も赤く染まり、風が少し肌寒くなってきていた。
引っ越しの時期も決まり、来年の1月には俺は生まれ育ったこの家を離れることになった。 あの夜から、俺と妹が肌を合わせる回数はすっかり減っていた。 多くて週に2度くらい、2週間ほど間が空くこともあった。 週末の『お泊まり』も、こういう関係になる前のように夜中までゲームをしたり映画を観て一緒に寝るだけで、身体の触れ合いもキス止まりの夜が増えていった。 しかし、身体の触れ合いの回数と反比例するかのように、妹と2人で映画や買い物に行くことや俺の部屋で一緒に過ごす時間は逆に増えていった。 妹が参加するコスプレのイベントについて行ってやったり、写真を撮ってやったりもするようになった。 日曜の朝は、俺は特撮ヒーロー番組を観るために早起きし、それから二度寝するのがここ数年の習慣だったのだが、その後に放送する変身少女アニメを欠かさず観ている妹が、なぜか俺の起きる時間ピッタリに俺の部屋に来るようになり、一緒に観るようになった。 そして俺たちは事あるごとに頻繁にキスをするようになった。 舌を絡めるあうようなキスではなく、唇同士を軽く吸い合うような、あるいは頬に軽く触れるような、そんなスキンシップ以上、ディープキス未満の、言うなれば恋人同士のキスだった。 もちろん、たまに気持ちが抑えきれずにそのままいつものオーラルセックスをしてしまうこともあったが、以前のように器具を使ったり、全裸になって何時間も行為に耽るということはなくなっていった。 落ち着いた、恋人同士のような時間が流れていった。 俺たちは色々な話をした。 話と言っても、妹からの質問に俺があれこれと答えるだけなのだが、勉強のことはそんなに相談には乗ってやれなかったが、大学はどんな所か、サークル活動というのはどんなものか、そんな他愛もないことを妹はよく聞いてきた。 この頃、F実さんから、『Y香ちゃんに内緒で飲みに行かない?』というメールがあり、隣の駅前の飲み屋の片隅でかなり長い話をした。 妹への想い、俺が家を出ようとしていることなど色々なことを話した。 俺は特に酒に弱いわけではないのだが、この日は珍しく吐くまで飲んだことを覚えている。 実はF実さんの目的は妹の学校の文化祭に行くことだった。 妹の学校は女子校なので、トラブルを避けるために必ずグループの中に生徒の血縁者などがいなくては校舎内に入れないルールになっている。 俺はそんなに興味がなかったのだが、前にも書いた通りF実さんは女性を愛する女性なので、女子高の文化祭というものに並々ならぬ興味があったらしく、俺という存在はまさに渡りに船ということだった。 F実さんは仕事でも使っているほぼプロ仕様の一眼レフとヘアメイク&スタイリストの名刺を片手に、あわよくばナンパ、もといカットモデルにスカウトする気まんまんで文化祭に臨んだ。 俺を半ば引きずるように学校に入ると、年季の入った校舎は意外に小汚く、そんなにドキドキするような空間ではなかった。 ただ全体的になんとなくいい香りがしたのは覚えている。 妹のクラスの喫茶店は、全員が制服の上に妹が型紙を起こしたメイド風のフリフリエプロンを着けるというなかなかにフェティッシュな格好で、それなりに可愛かった。 F実さんが冷やかしながら撮ってくれた顔を真っ赤にした妹と俺とのツーショット写真は今でも俺のスマホの待ち受け画面になっている。 妹の16歳の誕生日の夜のことだ。 その日はちょうど土曜日ということで、割と早い時間から妹が『お泊まり』をしに俺の部屋に来ていた。 この夜は妹の、「今日で15歳も最後だから」というわけのわからない理屈で、なぜか俺の部屋で妹のヌード写真を撮影することになり、そのまま少し愛し合った。 ことが一通り終わり、俺たちは全裸のまま時計の針が『00:00』を指す瞬間を見届けた。 「一応言っておくけど、これで法律的には結婚してもいい年齢になったからね」 言われるだろうとは思ったが、やはり実際に妹の口から直接聞くと重みが違った。 「わかってるよ。誕生日おめでとう」 たとえ何歳になろうとも俺たち兄妹は結婚なんかできるわけがないのだが、それでも愛しい妹がこの世に誕生したその日を祝って、俺は妹に長い長いキスをした。 舌を絡ませあっていると妹の手がスルスルと伸び、俺の胸や腹を弄るように撫でる。 「おい、Y香・・・」 「お願い、あと1回だけ。Y香の16歳になったばかりの身体を今すぐ食べて欲しいの」 最近は少し関係が落ち着いてきていたとはいえ、妹の俺を誘うためのエロい台詞を考えつく才能は健在だった。 俺の獣欲に久しぶりに火がついた。 階下で眠る母に気づかれないようにベッドではなく床に掛け布団を敷き、妹の裸身を抱き締めた。 舌を絡ませ合うキスから、いい形に成長してきた胸を揉みしだく。 綺麗にくびれてきた脇腹や腰に舌を這わせると、いつものように「いやん」とくすぐったそうに身をよじる。 そんな妹の仕草の全てが可愛かった。 俺は、指や手のひら、唇、ペニス、全ての部分でのタッチに精一杯の気持ちを込めて妹を愛撫した。 今までこれほどまでに妹を愛しく思ったことがあっただろうか。 この日は妹の反応も良く、俺の指の動き一つ一つにも、激しい反応を返してくれる。 その反応が嬉しくて、俺はさらに妹の身体を愛撫する。 自分だけが気持ち良くなるのではなく、妹に気持ちよくなってもらいたい。 そんな献身的な睦み合いだった。 それは同時に、俺が今までいかに欲望に塗れた性欲の赴くままのセックスしかしてこなかったかを俺自身に思い知らさせた。 妹の指や唇や舌が日を追うごとに気持ちよくなっていくのに対し、俺は今まで本当に自分本位の行為しかしてこなかったのだと、心底自分の欲望と罪深さを恥じた。 四つん這いの妹の尻を掴み、後ろから妹の性器に口を付け、膣口やクリトリスを激しく愛した。 「お兄ちゃん・・・すごいっ・・・!」 妹がグッと背中を反らせ、歓喜の声を上げた。 がっくりと布団の上に崩れ落ち、荒く上下しているうつ伏せの背中を擦りながら、俺は枕元に置いてあるペットボトルの水に口を付けた。 するとむくりと起きた妹が、水を含んだままの俺の口に自らの唇を押し付け、舌を入れてきた。 もちろん俺の唇からは水が零れ、床に敷いた掛け布団にぽたぽたと零れた。 それでも俺の口の中の水は半分ほど妹の口に流れ込んだらしく、妹は嬉しそうにその水をごくりと喉を鳴らして飲み込んだ。 「びっくりさせんなよ」 「だってお兄ちゃんのお口の中の水が飲みたかったんだもん」 「せめて俺が口ゆすいでからにしろよ、自分の味がしちゃうだろ?」 「お兄ちゃんだってY香がフェラしてゴックンした後にもすぐキスしてくれるじゃん、一緒だよ」 「そうか、そりゃそうだ」 「でしょ?じゃあ今度はY香がお兄ちゃんに飲ませてあげるね」 そう言うと妹は俺の手からペットボトルを取り、水を1口含むと、まるで子供がキスをするように唇をすぼめてきた。 俺は妹の唇を包むように口を付けると、妹は唇を少し開き、ちょろちょろと俺の口腔内に水が流れ込んできた。 妹の体温と唾液で少し柔らかくなった水は、俺の喉を通り火照った身体を冷ましていくようだった。 少し甘いような気がしたが、まぁそれは気のせいだろう。 俺は妹の裸身をギュッと抱き締めると、そのまま抱えるようにして立ち上がり、ベッドに寝かせてやった。 妹は“俺に抱きかかえられてベッドに運ばれる”という行為を異常に好んでおり、俺がたまにしてやると目をキラキラと潤ませ、顔を真っ赤にして何も言えなくなってしまう。 今も本当に思い付きでしてやっただけなのだが、こんなに喜んでくれるならもっとしてやればよかったと今さらのように後悔した。 俺は寝巻き用のジャージを着ながら照れ隠しに、「お前もパジャマ着ちゃえよ」と言うと、妹は俺に背を向け、「わかってるよぉ」と言いながらもぞもぞと着替え始めた。 俺は布団を戻し部屋の電気を消すと、ベッドの中でもう一度妹を抱き締めた。 「お兄ちゃん、Y香ね、今日久しぶりにいっぱいできて嬉しかった。超気持ちよかったし」 妹は俺の頬にチュッとキスをした。 「あぁ、俺もすっげぇ良かったよ」 お返しに同じところにキスをしてやる。 「ねぇ、お兄ちゃん。いつ引っ越すの?」 「来年の正月過ぎて、成人の日のちょっと前くらいかな。本当は冬休み中が良かったんだけど、それまでその部屋に住んでる先輩の都合があってな」 「ふぅん、そっか。じゃあ、お正月過ぎたら、最後に1回だけデートして欲しいの。ちょっと遠くのラブホで、最後に一日中愛し合いたいの。そこでY香の処女を貰って欲しいの。ね?」 「・・・」 答えられなかった。 「また黙っちゃうし」 「そりゃ出来ねぇよ、そんな約束」 「さっきのエッチも、お兄ちゃんの気持ちがY香に伝わってくるみたいで、今までで一番気持ちよかったんだけどなぁ〜」 「そうだよ、俺だって、そういう気持ちを込めてしたからな」 俺はもう1回、妹の頬にキスをした。 「あぁん、もう口にしてよぉ」 妹が頭をずらし、暗闇の中で俺の唇に自分の唇を重ねた。 しばらくキスをしていると、節操のない俺の身体はムクムクと再び反応し始めてしまった。 「お兄ちゃん最後のクンニの時、ピュッピュしてないよね?今ゴックンしてあげるね」 妹は布団に潜り、そのまま俺のジャージのズボンとボクサーパンツを一緒にずり下ろした。 布団の中で、剥き出しになった俺のペニスが素早く生温い濡れたものに包まれた。 妹の舌と唇の感覚に包まれた俺のペニスは、脈動と共にその硬さを増していった。 妹は俺のペニスの根元を指で揉んだり擦ったりしながら、亀頭やカリの部分は顔を上下させ、口腔そのものでしごいてくれたり、ペニスを限界まで咥えたまま強く吸い上げてくれた。 俺は堪らずに一気に昇りつめてしまいそうになり、ペニスの根元にグッと力を入れて耐えた。 すると妹の口腔の感覚がフッと消え、暗闇の中で布団がもぞもぞと動く気配と共に、目の前の空間から「ぷはぁ」という声と共に妹の体温と息が現れた。 妹はそのまま手を伸ばし、普段はほとんど使わない枕元のライトのスイッチを入れた。 闇の中にライトで照らし出された妹の真っ白い裸体が浮かび上がった。 最近また少し女性らしさを増した妹の身体のラインが、光と闇のコントラストでより一層強調され、今までになく艶かしく見えた。 俺がその美しさと艶かしさに思わず唾を飲み込む音が暗闇の中に予想外に大きく響いた。 その音に気付いた妹が悪戯っぽい笑みを浮かべ・・・。 「うふふふふ、なに?お兄ちゃん、今さらY香の魅力に気付いたの?」 「い・・・いや、最近成長したなと思ってさ」 「そうだよ、だって今日で16歳だもん」 妹が自慢気に胸を反らせると、小ぶりだが形のいい乳房がふるんと揺れた。 その先端の薄桃色の突起が柔らかく尖っているのは、秋口の肌寒さだけではない筈だ。 「ねぇ、お兄ちゃん」 妹が俺の肩の辺りに手をつき、そのまま俺の顔に自分の顔を被せるようにキスをする。 「お兄ちゃん、Y香はね、お兄ちゃんが思ってるほど純粋でも可愛い女の子でもないよ」 「・・・どういう意味かよくわかんねぇんだけど」 「本当はね、Y香は結構計算高い嫌な女だって言ってんの」 妹が布団の中で動き、ぎしりとベッドが軋む音がした。 俺の左肩の辺りにあった妹の右手がひょいと俺と妹の身体の間の暗闇へと差し込まれると、俺のガチガチに勃起しているペニスにキュッと妹の指が絡まる快感が伝わった。 「お兄ちゃんがY香の処女を傷付けたくないのは十分わかったし、Y香も無理に抱いて欲しいなんて言わないよ」 妹は半ば手探りのように逆手で持った俺のペニスを自らの性器に宛てがった。 「でもY香はどうしてもお兄ちゃんが欲しいの。一つに結ばれたいの。そして、いつかお兄ちゃんとの赤ちゃんを産みたいの」 俺のペニスの先端が柔らかく温かい粘膜に触れる。 「お兄ちゃんがY香の処女を貰ってくれないなら、Y香がお兄ちゃんの童貞奪っちゃうからね」 妹がぐっと上体を起こすと、俺のペニスの先端、亀頭の1/4ほどが妹の美しい割れ目に咥えこまれているのが見えた。 このまま妹が体重をかければ、おそらくその重みで俺のペニスは妹の膣に挿入されるであろう。 「お兄ちゃん、いいよね?Y香たち、愛し合ってるんだもんね」 妹がゆっくりと体重をかけるのが伝わる。 ペニスに圧迫感が伝わり、快感が増していく。 対象的に妹は目を瞑り、小さな肉体の蕾を押し広げられる未知の感覚に耐えているようだった。 「んん・・・」 目をぎゅっと瞑り、眉根に皺を寄せ、未知の感覚と苦痛に耐えている表情は、美しさと切なさをの同居した形容し難い美しさを纏っていた。 「あ、痛っ・・・ん・・・お兄ちゃん、もうちょっとだから待っててね・・・」 俺の身体を挟むように膝立ちになり、俺の肩に手をかけ、一生懸命に腰を下ろそうとするが、やはり痛いのか何度も何度も腰を下ろしては引き上げ、体重をかけては止まりを繰り返していた。 俺は上体を起こすとペニスを妹の性器からずらし、そのまま俺の足の上に座らせると妹の冷え切った身体を抱き締めた。 「ありがとうY香、もういいよ、ごめんな」 妹は俺の肩に顔を伏せ、シクシクと泣き始めた。 俺のペニスもすっかり萎えてしまい、俺たち兄妹はそのまま服を着て、冷えた身体を温め合うようにお互いをしっかりと抱き締めあって寝た。 もうすぐ冬が訪れる。 この家で過ごすのも、残りあと2ヶ月と少しとなっていた。 クリスマス前の日曜日、いつものように2人で朝の特撮ヒーロー番組と変身少女アニメを観終わると、妹がぐっと伸びをしながら、「さ、今日は出かけるから用意しなくちゃ」と立ち上がった。 俺はこの日はバイトを入れていなかったので、このまま2時間ほど二度寝を決め込むつもりだった。 年末の恒例で父も家におり、母も今週は美容室が休みの日なので今日は外食に行く予定だった。 「夕方には帰って来るんだろ?」 「っていうか、お父さんとお出かけだから」 「へぇ、珍しい」 「期末も普通に成績上がってるしぃー、何か買ってくれるのかなー、うふふふふ」 「コスプレ衣装とか派手な下着とかはやめろよ、頼むから」 「大丈夫だよぉ」 そう言って妹は嬉しそうに部屋から出て行った。 俺は耳栓代わりにiPodのイヤホンを耳に入れ、スイッチを入れるが、うんともすんとも言わない。 そういえばこの前ポケットから落としてしまい、それ以来調子が悪かったことを思い出し、仕方なくアイフォンで小さく音楽を聴きながら目を閉じた。 その後、起きて階下に降りると、母も近所の友達とお茶に出かけてしまい、家には俺1人だった。 俺はこの機を利用して部屋の整理を始めた。 本や夏物の服など必要最低限以外のものはあらかじめ運送屋や友人から貰ったダンボールに詰め、古いゲーム機や、妹の好きな某忍者マンガや新しい部屋に飾る場所のなさそうなガンプラたちはこのまま置いていくことにした。 本棚のほとんどは空になり、部屋は一気に殺風景になった。 俺の心の準備も少しずつ進んでいった。 あの誕生日の夜以来、俺たち兄妹はキスより先の行為には至っていない。 妹の期末試験が近かったこともあり2人で出かけることもなく、極めて普通の兄妹としての関係が続いていた。 正直、物足りなさはあったが、(これこそがあるべき姿なのだ)と自分に言い聞かせ、撮り貯めた妹の写真や動画は封印した。 エロ動画も妹ものはもちろん制服ものや女子高生ものも控えたが、それでもどうしても妹に似た面影の女優や、ショートカットの女優をセレクトしてしまう己の弱さに苛まれていた。 部屋の片付けの最中に母からメールがあり、都内のとある駅で待ち合わせることになった。 その駅は偶然、俺の大学の新しいキャンパスから数駅のところにあり、今から出ても待ち合わせの時間ギリギリだった。 しかもなぜか、「襟のあるシャツとジャケットを来てくるように」とのお達しがあった。 俺がその駅に着くとすでに両親と妹が待っており、それまで下を向いて携帯を弄っていた妹が急に走って来て俺の手に絡みついた。 「お兄ちゃん、今日ね、お父さんがすっごい美味しいところ連れて行ってくれるんだって!」 妹もやたらとおめかししていて、母がしてくれたのだろう薄っすらメイクまでしていた。 「あれ?Y香今日は随分大人っぽいじゃん」 「えへへへへへ、そんなことないよ。えへへへへへへ」 デレ妹だった。 父親が連れて来てくれたそこは、父のかつての同業者であり親友が、その業界を辞めてまで独立した店とかで、皿が何枚も出て来て、ナイフとフォークで食べるような、メニューのどこを探してもライスのラの字も存在しない本格的なイタリアンレストランだった。 いつもはやかましい妹も、この日はお澄ましして、器用にナイフとフォークを駆使していた。 俺も父が進めてくれたワインを飲み、日本酒や焼酎よりこっちの方が好きかも知れないと思ったが、父曰く「お前の歳からこんなの飲んでたら身が持たないぞ」という通り、そのとんでもない値段に思わず噴き出しそうになってしまった。 どうやら今日は父のボーナスで、妹の好成績のお祝いと、俺の独立を応援するための食事だったらしい。 「へぇ、Y香ってそんなに成績良かったんだ?」 「なに言ってんのよアンタ、Y香は最初の頃はアレだったけど、今はクラスの上位10%に入ってるのよ、脅威の伸び率だって学校の先生もびっくりしてるんだから」 母はまるで自分のことのように誇らしげだった。 そういえば去年の今頃、妹が進学コースへの受験のストレスから精神的に不安定になっていた時、一番妹と衝突し、それでも一番妹のことを心配していたのは母だった。 きっと家族の中で誰よりも妹のことを案じているのは、昔も今もこれからもずっとこの人なのだろう。 それはとても嬉しく誇らしいことであり、同時に申し訳ない気持ちにもさせられた。 「でね、お兄ちゃん、3人からお兄ちゃんにプレゼントがあるの」 「お前iPod壊れたって言ってたろ、だからな、これ」 そう言って父がくれたのは最新型のiPodだった。 ちなみに父はApple信者で、カタカナで『アップル』と書くと怒るくらい重症な人で、俺や妹が使っているパソコンも全て父のお下がりのMacだった。 「うわー、ありがとう。いやほんとありがとうございます」 俺は思わず頭を下げた。 父の若い頃、上京したてで金がない時、唯一ラジカセと、近所の古本屋のワゴンセールだけが娯楽だったと言う。 「今はパソコンがあるけど、まぁ音楽は必要だからな」 そう言って俺からiPodの箱を取ると、ひょいと妹に渡した。 「とはいえ俺は今時の音楽なんか信用できん。だから俺と母さんとでお前に必要な音楽をたんまり入れて渡してやる。お前もたまには良質な文化に触れて自分を磨け」 「音楽を入れるのはY香がやるからね、楽しみにしててね」 (こいつに渡すということは、また良からぬ音楽や映像を入れられてしまうのでは・・・) 気付いたのは、時すでに遅く、それから数時間後のことだった。 正月が過ぎ、引越しまであと数日となったある日、俺たち兄妹は約束通り最後のデートに出かけた。 親には「映画でも行ってくるわ」と言い、妹は「最後にお兄ちゃんとデートしてあげるんだ♪」とご機嫌だった。 2人でお出かけの時は、お互いに少し時間をずらして家を出て、最寄りの駅で待ち合わせるのが妹の定めたデートのルールだった。 俺たち兄妹は定期にチャージし、冬の海を目指した。 「プレゼントも何もいらない。コスプレとかも関係なしで、2人で静かなところに行きたい」 それが妹の希望だったのだ。 電車とバスを乗り継ぎ、2時間くらいの場所にあるその海岸は、子供の頃家族で来たことがあるような気がする少し懐かしい場所だった。 「広ーい!すごーい!あはははははは!」 妹は無邪気に砂浜を走り回る。 海岸には俺たち兄妹以外の人影は見えず、妹が俺を呼ぶ声と、風と波の音が冬の空によく響いた。 俺はアイフォンを取り出し、砂浜ではしゃぐ妹の姿を動画に収めた。 波打ち際から少し離れたところにある、おあつらえ向きの流木に座り、俺たちは駅前のコンビニで買ったパンやおにぎりで簡単な昼食をとった。 吹きっさらしの海岸はさすがに寒く、妹は俺にぴったりと身を寄せてぼんやりと寄せては返す波を見つめていた。 「ねぇ、お兄ちゃん『人魚姫』の話って知ってる?」 「何だっけ、最後泡になっちゃうんだよな」 「そう。人魚姫はね、海で助けた王子様と結ばれたくて、自分の声と引き換えに魔女に足を貰うの。その足は歩くと物凄く痛くて、しかも王子様が別の女と結婚したら人魚姫は泡になっちゃう契約なの。だけど人魚姫は声が出ないから自分が王子様を助けたことを伝えられなくて、結局王子様は他の女と結婚しちゃうの。でも人魚姫のお姉さんたちが自分の髪と引き換えに魔女から貰ったナイフで王子様を刺せば人魚姫は泡にならなくて済むんだけど、人魚姫は王子様を殺さないで泡になることを選ぶの」 「・・・いいやつだな、人魚姫。っつーか、王子何やってんだよな」 「ふふふふ、ほんとだよね。命の恩人なんだから顔くらい覚えててよって」 「・・・」 「お兄ちゃん、Y香も泡になりたい」 「馬鹿なこと言うなよ」 「だって一緒じゃん。大好きな人と結ばれられないんだったら、泡にでもなっちゃった方がまだマシだよ」 「Y香・・・」 「Y香ね、お兄ちゃんのこと諦める気なんかないよ。お兄ちゃんが他の女と手ぇ繋いだり、キスしたり、クンニしたりなんて絶対認めないから。お兄ちゃんの童貞はY香のものだし、Y香の全ては絶対お兄ちゃんのものだから」 俺の本当に馬鹿なところは、妹にこんなことを言われたら叱ったり、諭さなければならない筈なのに、嬉しかったり安心する気持ちの方が上回ったりしてしまうところだろう。 まったく救いようのない馬鹿兄貴だった。 「・・・Y香ね、昨夜、どうしてこうなったんだろうって考えてたの。そういえばY香、昔デートクラブとかやってたんだよね、中学生のくせに。ふふふ、マジで馬鹿だったね」 「そういやそんなこともあったな、すっかり忘れてたよ」 「ちょっとぉ、忘れちゃってたのぉ?」 「だって、それから先のことが色々ありすぎてさ、俺はそっちの方で頭がいっぱいだよ」 「ふふ、そうだよね。ふふふふふ・・・でもね、Y香凄く嬉しかったの。あの時お兄ちゃんに『もう二度とそんなことするな』って言われて、生まれて初めて誰かに命令っていうか、はっきりと厳しく何か言われたなって思ったの」 その時、俺は全てを理解した。 確かに、俺は子供の頃から妹が親に厳しく叱られているのを見たことがない。 それは、単純に親が娘に甘いだけだと思っていたのだが、そうではない。 こいつは頭が良く、場の空気を察する力に長けているばかりに、怒られるような失敗をすることなく、それまでの人生を生きることができてしまっていたのだ。 だから漠然と“こうすればいい”ことだけはわかっていても、“こうしなければいけない”“こうしてはいけない”ということが理解できていなかったのだろう。 頭がいいということは、こういう弊害も生むのかと、大袈裟ではあるが、人生というものの複雑さの一端を垣間見たような気がした。 「あの時本気で泣いたけど、でも後で思い出すたびにすっごくワクワクしたの。新しいことがわかった時とか難しい問題が解けた時の、『そうか、こうすればいいんだ』って時と同じ感じがしてすっごく安心したの。それで、それをお兄ちゃんが教えてくれたんだってことが本当に嬉しくて、本当に感謝してるの。Y香に本当に大事なこと教えてくれてありがとうって。だから、今思い返すと、もうあの時には、お兄ちゃんのこと大好きだったんだね」 そう言って妹は恥ずかしそうに俺にぴったりくっついたまま俺の胸に顔を伏せた。 「でもやっぱり好きになっちゃいけない人なんだよなぁ、この人は。こんなに大好きなのに、本気で愛してるのに、結ばれちゃいけない人なんだよなぁ、お兄ちゃんは」 妹の声は震えていた。 「諦められるわけなんかないのに、なんで好きになったりしちゃうのかなぁ?法律でも絶対に無理なのに、赤ちゃんだって病気とか色々大変なのに、なんで好きになることだけできるのかなぁ?神様って意地悪だよね。なんで・・・どうして・・・」 妹は波音に混じって聞こえないくらいのか細い声で啜り泣いていた。 俺は妹を抱き寄せたままの手で妹の形のいい頭を何度も撫でた。 高校進学くらいの時期から伸ばし始め、今やセミロングくらいの長さになった髪は、さらさらと柔らかく、いつまでも撫でていたかった。 「・・・お兄ちゃん、フェラチオさせて」 「ここでかよ」 いきなり何を言い出すのかと思ったが、妹の涙に濡れた瞳は真剣そのものだった。 「あたしは、いつでもどこでも、貴方とセックスができるくらい、貴方のことを愛しています。その証明をさせてください」 「・・・ちょっと待ってな」 俺は着ているモッズコートを一度脱ぎ、2人を包むようにかけ直した。 「あと、今寒くてちょっと縮こまってるかもしれないけど」 そう言ってジーンズのファスナーを下ろし、ペニスを露出させた。 妹は俺のペニスを手に取ると、涙を流しながら真っ直ぐに俺を見つめた。 「Y希さん、Y香は貴方が好きです。あたしの一生に必要な男性は貴方1人だけです」 妹の涙に濡れた可憐な唇が俺のペニスを包み込んだ。 その舌は温かく、俺のペニスにはたちまち血流が流れ込み、熱く勃起した。 「凄い・・・硬い・・・」 波の音が静かになった冬の海に妹が俺のペニスに激しく吸い付く音が響いた。 冬の海岸線には見渡す限り人1人おらず、まるで世界に俺たち2人きりしかいないかのように錯覚させた。 「はぁ、んむっ、大好き・・・この味、んん、んふ、んふ」 上下動する頭の動きに合わせ、妹の涙がぽとり、ぽとりと砂浜に落ちる音が聞こえる。 妹の頭を撫でる俺の手にも俺の涙が落ちる。 俺は上を向き、青みの濃い大気と白い雲のコントラストが美しい冬の空を仰いだ。 上空の風の流れは強く、雲の先端は切れ切れになりながら少しずつ形を変えて流れていく。 きっとこの空は何年も前からこうやって少しずつ形を変え、しかし何年も後もこうやってこの空であり続けるのだろう。 俺とY香が兄と妹であることは変えようのない事実だ。 そして俺たちが今、こんなにもお互いのことを愛しく思っているのもまた事実だ。 俺はこんなにも真っ直ぐに自分のことを愛してくれる少女を、妹を、諦めることができるのだろうか? この涙を流すほどの愛おしさは、空を流れる雲のように一時の感情なのだろうか? 嫌だ、諦めたくない。 俺は妹を愛している。 誰よりも大切に思っている。 このまま2人で何もかもを捨てて逃げてしまおうか。 止め処ない想いが、頭の中をグルグルと駆け巡る。 しかし刻の終わりは急速に訪れる。 ペニスの奥から滾る想いが溢れる寸前だった。 「Y香、イクよ」 喘ぎそうになるのを抑えながらそれだけを告げると、妹は口戯を亀頭の部分だけに集中し、ペニスの幹の部分を指先でしごきあげた。 「Y香、Y香、ありがとう。愛しているよ、Y香」 俺は寒空の下、自分の気持ちと共に妹の口内に精を放った。 その後、俺たち兄妹は手を繋いで海沿いの街をしばらく歩き、電車とバスを乗り継ぎ、帰路についた。 ---続く--- |
コスプレ好きな可愛い妹[第7話(完)] | 2022/ 4/ 1(Fri) | 2022/ 4/ 1(Fri) 投稿者: | 読了目安 計算中・・・ |
引越しの日、殆どの荷物はあらかじめ郵送してしまったので、俺は殆ど身一つで家を出て行くことになった。
母は朝から俺に持たせる弁当を作ってくれ、父は思いのほかやることがないらしく、不用意にウロウロしては妹に鬱陶しがられていた。 前日、妹は俺の部屋に最後の『お泊まり』に来た。 俺の布団もベッドも既に送ってしまったので、俺は滅多に使わない親戚用の布団を床に敷いていた。 「お兄ちゃん、Y香ね、将来は洋服関係の仕事か、学校の先生になりたいの」 「洋服って、コスプレじゃなくて普通の服のか?」 「うん、コスプレ関係の仕事はしたいけど、そんなに会社があるわけじゃないし。でも、洋服関係の仕事して、普通の服くらいの衣装とか作れたらいいなって思ってるけど」 「学校の先生ってのは、何か教えたい教科とかあるのか?」 「教科っていうか、自分たちくらいの歳ごろってさ、色々悩み事とかあるじゃん?そういうのの相談に乗ってあげられたらなぁって思ってさ」 「ふぅん、いいやつなんだな、お前」 「えへへへへへ。お兄ちゃんは?何か将来の夢とかあるの?」 「俺は・・・何でもいいから、ちゃんと就職して、それで一人で生きていけるようになりたい。少なくとも自分の責任は自分で取れるようになりたいかな」 「そういうんじゃなくて、もっと夢のある話がいいのぉ」 「夢のある話か・・・だったら、俺はレストランかな」 「ふふ、お兄ちゃんお料理好きだもんね」 「好きって言うか、趣味だけどな。でも、自分で料理作って、お客さんが食べて、美味しいって言ってくれて、それでお金貰えたら凄いよな」 「いいなぁ、Y香も食べに行くね、そのお店」 「何言ってんだよ、お前も手伝うんだよ。お店の会計とかさ、ウェイトレスとかさ、やってくれよ」 「お兄ちゃん・・・」 「夢だよ、夢の話だよ」 「そうだよね、夢の話だよね。そしたらさ、Y香、パン焼きたいな。お店のパン、全部Y香が焼きたい」 妹の声は震えていた。 「いいな、それ。本格的じゃん」 「いいよね、それでさ、お父さんとお母さんが来てくれてさ、いっぱい食べさせてあげるの」 「じゃあF実さんにも食べさせてあげなきゃな」 「そうだね・・・みんな、楽しそうでさ、喜んでくれてさ・・・」 妹は何度も鼻水を啜り、切れ切れにそれだけを言うと、堪らずに俺の胸に顔を伏せた。 俺も涙をボロボロ流していた。 泣きながら、俺たち兄妹は長い長いキスをした。 俺たちは一晩中、あり得る筈のない、未来の話を続けた。 アパートに荷物の着く時間に合わせる為に、俺は昼飯を食べて家を出ることになっていた。 母が作ってくれた弁当の残りは俺の好きなものばかりで、俺は腹がいっぱいになるまで腹に料理を詰め込んだ。 やがて出発の時間が近づいていた。 昼食を済ませると、妹はまだ「まだiPodに曲入れ終わってなかったんだった」とそそくさと部屋に行ってしまったっきり、こちらに下りてこようとしない。 父が何度階下から呼びかけても、返事も帰ってこなかった。 「もう、お兄ちゃんっ子なんだから」 母は半ば諦めたようにため息をついた。 「まぁ、Y香とは結構話したから」 「そう?でも見送りにも来ないなんて・・・」 「泣き顔見られたくないんだよ、別にいいさ」 「いざとなったら俺が車で送ってやるから、お前は駅までゆっくり歩いていけ、別に電車なんか一、二本遅れても構わんだろ」 ようやく自分の出番を見つけたとばかりに、父が妙案を出す。 「そうするよ。じゃあね」 そう言って、身の回りの物を詰めたバッグを肩にかけた時、俺はわざとらしく、「あ、携帯の充電ケーブル部屋に置いてきた」と慌てて階段を上り、二階に上がった。 「じゃあな、Y香。俺もう行くから」 それだけをドア越しの妹に言い残し、一階に下りた。 「アンタも優しいのね」 「心配なのは俺も一緒さ、二人とも、Y香のこと頼んだよ」 「アンタも、一人が辛かったら、いつでも帰ってきていいのよ」 母も目を潤ませていた。 「別に家が嫌になって出て行くわけじゃないからなぁ、金がなくなったら飯食いに来たりはするよ?」 俺はちょっと笑いながら、努めて明るくそう言った。 「じゃあね」 俺は靴を履き、玄関のドアを開けた。 家を出る時、階段の向こうから、ドアノブがカチャリと回る音が聞こえたような気がした。 俺が一歩外に出ると、父が追いかけてきた。 「Y希、お前の人生だ。お前のやりたいようにやってみろ。一人になってやりたいことができたら、大学だって辞めたっていい」 俺は父の思わぬ言葉にふと目頭が熱くなった。 高校の頃から俺が続けているバイトは、父の紹介によるものだった。 特にスポーツ系の部活に打ちこむわけでもなく、自分の実力以上の高校にチャレンジするわけでもなく・・・。 文字通り可もなく不可もない小僧だった俺に、「社会を見て来い」と紹介してくれた仕事は、自分の勤める会社と付き合いのある少し特殊な機械の操作をする業者の仕事だった。 もう五年近く続けているそのバイトは、俺の性に合っているらしく、「大学を卒業したらそのままウチの社員にならないか?」とまで言ってくれていた。 ほんの数時間前まで、俺はそのままその話を受けるつもりでいた。 「父さん、一つだけ、お願いがあります。大学は辞めない。学費だっていつかちゃんと返すつもりだ。だから・・・」 「・・・解った。それは俺が話しておく。ただ、中途半端な覚悟では勤まらない世界だぞ?」 「解ってる。ありがとう、父さん」 頭を下げようとする俺に、父は・・・。 「お前は少し自分に素直になれ。たまには妹みたいにわがまま言ってもいいんだぞ?」 「滅多に言わないから、その分こうやって大事なところで言わせてもらうんだよ」 そう言って、俺と父は笑って別れた。 駅までの十分ほどの、子供の頃から何往復したか知れないこの道を歩きながら、俺は少し感傷的な気分になっていた。 なぜか一人で歩いた記憶よりも妹が常にどちらかの腕に引っ付いていた時のことばかり思い出す。 住宅街を抜け、大通りに面した畑の曲がり角で、初めて妹と兄妹ではない手の繋ぎ方をした。 あの時は、お互いに夢中で、多少の罪悪感はあったものの、ここまで切実な気持ちになるなんて、思ってもいなかった。 商店街をぶらぶらと歩き、妹の好きなパン屋に寄り、まだ腹はいっぱいの筈なのに、なぜかチョコデニッシュとクリームパンを買った。 本屋に寄り、少し雑誌を立ち読みし、コンビニで飲み物を買うと、もう寄り道する店はなくなってしまった。 俺は定期にチャージをし、ふと電光掲示板を見上げると、次の電車は特急で乗り換える予定の駅には止まらず、その次の電車が来るまであと15分くらいはある。 吹きっさらしのホームで待つのは嫌なので、駅の手前のコンビニに入り、普段は読まない雑誌などを手に取ると、コンビニのガラス戸の向こうに、駅に駆け込む人影が見えた。 特急は区間の中の数駅を飛ばすので、遠出をするのには便利だが本数が少なく、どうしても特急に乗りたい人もいるので、駆け込み乗車はさほど珍しい話ではない。 しかしその人影は、駅の入り口で誰かにぶつかったか何かに躓いたかで、盛大にすっ転んでしまった。 (あーぁ、どうしようもねぇな) ふと雑誌から目線を上げた俺は、雑誌を放るように棚に戻すと、バッグとパン屋の袋を掴んでコンビニを飛び出した。 すっ転んだ人影は、妹だった。 「Y香!」 コンビニを飛び出した俺が思わず叫ぶと、妹は顔をくしゃくしゃにして泣きながら俺に抱きついてきた。 地元の駅だとか、誰が見てるとか、そんなことは関係なかった。 妹は「お兄ちゃん、おにいちゃん」と、それだけを繰り返し、俺の胸でわんわんと声を上げて泣いた。 よく見ると、妹は部屋着の上にダウンジャケットを羽織っただけの姿で、靴に至ってはサンダルだった。 「馬鹿だな、最初っからちゃんと見送りに来てくれれば、コケなくて済んだのに」 「だって、だって・・・」 俺はぐすぐすと泣きじゃくり続ける妹の顔をハンカチで拭ってやると、バッグから小さな紙袋を出して、妹に手渡した。 それは最後のデートの日、妹と駅で落ち合う前に駅前のCD屋で買った古いCDシングルだった。 イタリアンレストランでの父の話を聞いて、俺も妹に何か歌を送ろうと思ったのだ。 それは、まだお互いに気持ちの残る恋人同士の切ない別れの歌だった。 俺も妹も特にそのミュージシャンのファンというわけではないのだが、この曲はそのミュージシャンの代名詞とも言える有名な曲で・・・。 大学近くの本屋の有線放送でこの曲を聴いた時に、なぜか妹の顔が思い浮かび、訳も分からず赤面してしまったことがあり、それ以来強烈に俺の印象に残っている一曲だった。 俺なりに、妹への想いと、別れを形にしておきたかったのだ。 「ほら、これやるよ」 「お兄ちゃん・・・?」 「餞別ってわけじゃないけどさ、なんつーか、プレゼントだよ」 妹は再び溢れた大粒の涙を俺のハンカチで拭いながら、ダウンジャケットのポケットから、あのiPodを出して、俺の首にストラップをかけてくれた。 そのストラップには忘れもしない、俺と妹が初めてキスをした時に妹がその衣装を着ていた、あのキャラクターの小さなフィギュアが付いていた。 「お兄ちゃん、電車に乗ったらこのスイッチを押して。どうしても聞いて欲しい歌があって、その歌がかかるようにしてあるから」 どうやら兄妹で同じようなことを考えていたらしい。 俺が思わず笑ってしまうと、妹がきょとんとした顔をしているので、「開ける前に教えるのも何だけど、それ、CDなんだよ」と言うと・・・。 「えへへへへへ、やっぱりY香とお兄ちゃんは心が通じ合ってるんだね、えへへへへへ」 と、やっと笑ってくれた。 その時、プップッと短い車のクラクションが聞こえた。 顔を上げると、父の車が見える。 気付いた俺が小さく頷くと、父が車を降りようとして、助手席の母に止められているのが見えた。 「ほら、お前がそんな恰好で飛び出すから、父さんと母さん来ちゃったぞ」 「じゃあ、ここまでだね」 「そうだな・・・」 俺は妹の手を引き、車まで送ってやり、短い挨拶をして別れた。 電車が来るまで、あと二分ほどだった。 俺はホームに上がり、iPodのイヤホンを耳に入れた。 妹がどんな曲を入れたのか、一秒でも早く聞きたかった。 電車が来て、椅子に座るや否や、すぐに再生のスイッチを入れた。 切ないピアノの旋律に、ストリングスが被った瞬間に、俺の涙腺は崩壊した。 それは、まだお互いに気持ちの残る恋人同士の切ない別れの歌だった。 同じ曲だった。 俺が妹に手渡した、あの曲だった。 ―――――――――――― 君が大人になってくその季節が 悲しい歌で溢れないように 最後に何か君に伝えたくて 「さよなら」に代わる言葉を僕は探してた ―――――――――――― 「やっぱりY香とお兄ちゃんは心が通じ合ってるんだね」 最後の妹の言葉が蘇り、俺は顔を覆い、歯を食いしばり、声を殺して泣き続けた。 一人暮らしを始めて数ヶ月、当たり前だが俺の生活は劇的に変化した。 身の回りのことを全て一人でやらねばならないというのはなかなか骨の折れることであり、今までいかに親(特に母)に甘えて生きてきたかを思い知らされた。 数ある変化の中でも特に苦労しているのはなんと言ってもバイトのことだった。 俺は高校の頃からお世話になっていた、父の紹介のとある機材の技術職のバイトを辞め、現在はあるレストランで料理人見習いの修行をさせてもらう為に、お店の雑用係としてバイトさせてもらっている。 本当は修行のお店も自分で見つけなければいけないと思うのだが、「これくらいはさせてくれ」という父の申し出で、家族で行ったあのイタリアンレストランにお世話になっている。 あの時、家を出てすぐに父に頼み込んだのは、今までのバイトを辞めさせてもらうことだけだったのだが、「辞めてどうする?」と父に問われ、正直に自分の希望を話したことから話はどんどん進み、現在の形に落ち着いたのだ。 おかげで俺は大学の講義が終わるとすぐにお店に直行し、お店の掃除から仕込みの手伝いや皿洗いなど、ありとあらゆる雑務をこなし、帰りは終電ギリギリという毎日を送っている。 この環境の変わり様はたしかに体力的にも厳しいが、一人暮らしの、いや、はっきり言ってしまえば妹と離れて暮らす寂しさを紛らわせてくれるという意味では、寧ろありがたかった。 そんな生活に少し慣れてきた頃、母からメールがあった。 我が家には毎年南国に住む親戚から果物が届くのだが、それを取りに来い、とのことだった。 とはいえ、基本的にお店の休みなど週に一日しかなく、その休みも一週間分の掃除やら洗濯やら大学の課題やらで殆ど潰れてしまう。 とてもではないが、呑気に家に帰って果物などつついている場合ではなく、「悪いけど三人で食べちゃってよ」と返したところ、「Y香のことで相談があるから、一度帰ってきて欲しい」という返事が来てしまった。 こうなると否が応でも帰らざるを得ない。 運良く講義が休講になった空き時間を利用して、妹のいない平日の午前中に実家に行くことにした。 3ヶ月ぶりの地元の駅はあの日以来まったく変わりはなく、まるであの日の別れが嘘だったかのように、何も変わらない風景で俺を出迎えてくれた。 俺はふと、妹が好きなパン屋に寄り、妹が好きなチーズのパンなどを買い込んで家に向かった。 チャイムを鳴らし、ドアを開けると、本当に、何一つ変わらない我が家の匂いがした。 台所からはカレーの匂いがする。 俺が来るからと、わざわざ朝から作ってくれたらしく、朝食を食べていなかった俺はありがたく頂くことにした。 カレーを食いながら、軽く近況の報告をすると、母が本題を切り出した。 最近、妹の様子が少しおかしいというのだ。 俺が家を出て行ってからあまり笑わなくなり、「勉強するから」と部屋にこもることが多くなったという。 時には深夜まで勉強していることもあるらしく、そのぶん成績はまた少し上がったのだが、寝坊や遅刻、更には授業中の居眠りなどが増え、ついに学校から電話がかかって来てしまったというのだ。 「アンタが家を出て行ったのがよっぽどショックなのね、なんか必死に寂しさを誤魔化してるみたいで、ちょっと痛々しいわ」 ため息交じりに言う母に、思わず本当のことを話してしまいたい衝動に駆られたが、そんなことは言えるわけもなく、俺は「コスプレの方はどうしてんだろうね?そっちも休んじゃってるのかな?」と話を逸らした。 「そっちの方は今まで通りにやってるみたいよ。この前もなんだかF実に写真撮ってもらうとか言ってたし」 「ふーん」 「アンタも忙しいからってこんな時間に帰ってこないで、Y香がいる時間に帰って来てくれればいいのに・・・。しかもY香には内緒にだなんて、ちょっと冷たいんじゃない?」 「母さんがY香のことで話があるっていうから、本人のいない時間にしたんだよ。それに、あいつだっていつまでもお兄ちゃんっ子ってわけにもいかないだろ」 「それはそうだけど・・・」 「俺も夕方には店に入るから、一休みしたら帰らなきゃいけないんだ」 「あら、夕飯食べていかないの?」 「さすがに無理だよ、それは」 そんな会話をして、俺はお店の人たちに渡すぶんも果物を分けてもらい、早々に実家を後にした。 なんとなく予想はしていたが、やはり妹にはショックが大きかったようだ。 俺たちの関係を断ち切るにはこれくらいの荒療治が必要だと判断してのことではあったが、実際にそこまで妹がダメージを受けていると聞いてしまうと、覚悟はしていたが、それでも心が痛んだ。 まったく、どこまで自分に都合が良く、未練たらしいのだ、俺は。 自己嫌悪を踏みつけるように、俯きながら駅への道を歩き、次の電車の時刻まで、駅前のファーストフード店でコーヒーを飲んでいると、ガラス越しに駅から出てくる見慣れた制服姿の女子高生が見えた。 妹だった。 セミロング気味にまで伸ばしていた髪をショートカットに戻したその姿は、遠目で見てもはっきりとわかるほどに痩せていた。 高校に入り、少し背は伸びたものの、その成長期間は思うより短く、しかも痩せてしまった今ではかえって小柄に見える。 イヤホンを耳に入れ、つまらなさそうにとぼとぼと歩く姿は、どこか投げやりな雰囲気すら漂わせ、痩せたというよりも、憔悴していると言った方が相応しい有様だった。 俺は壁際の席に移動し、身を隠した。 せっかく今まで3ヶ月ほど耐えて来たのだ、ここで妹と顔を合わせては、全てが無駄になってしまう。 そう思って、必死に妹を追いかけたい衝動を堪えていた。 電車に乗り、店に直接向かう途中で、再び母からメールがあった。 「アンタが置いていったパンでバレちゃったわよ、もうY香大泣き。なんとかしなさい」 あんなに痩せた妹が、更に大泣きしている姿など想像するだけで胸が痛くなる。 俺は居ても立ってもいられず、すぐに妹にメールを打った。 「悪かったよ、俺も忙しくて、今日の午前中しか帰る暇がなかったんだ」 送信すると、すぐに俺のスマホが震え、妹からの返信が届いた。 「別にいいよ。お兄ちゃんには、Y香よりも自分の夢のことを優先して欲しいから」 この期に及んで、強がる妹がいじらしかった。 「寂しかったら、メールくらいしていいんだぞ。俺たちは、兄妹なんだからさ」 迷いに迷った末の文面だった。 今度は少し間を空けて返信が帰ってきた。 「うーん、でも今ちょっとお肌が荒れてるから、また今度ね」 この時、俺はこのメールの意味がまだわかっていなかった。 その日は「じゃあこれからバイトだから」と返し、連絡は途絶えた。 その日のバイト終えた俺は、すぐにスマホのメールを確認したが、妹からの返信はなく、少しがっかりしている自分に気が付いた。 暫くして、お店の定休日の夜に、そのメールは来た。 件名『大好きなお兄ちゃんへ』 本文『どう?カッコいいでしょ?』 短い文章だったが、メールには現在放映中の変身少女アニメのコスプレをした妹の写真が添付してあった。 俺はずっと日曜朝の特撮ヒーローもののファンなのだが、さすがにこの生活に入ってからは時間通りに起きられなくなり、録画での視聴に切り替えていた。 そのついでというか、これもはっきり言ってしまえば妹への未練なのだが、妹の大好きな変身少女アニメもついでに録画し、なんとなく観ていた。 今年に入ってからのシリーズには、一人変身前の髪型や、つり目な感じがどことなく妹に似ているキャラがいる。 俺は漠然と、「次に妹がコスプレするのはこれだろうな」などと思っていたのだが、実際に写真で見ると本当によく似合っており、兄バカながら妹がコスプレする為にデザインされたキャラクターのようだと思った。 アニメのキャラより少し頭身は高いが、更に痩せて華奢になった妹にその衣裳はとてもよく似合っていた。 衣裳の縫製の腕も上がり、今までで最高に可愛く仕上がっていた。 俺は思わず「凄いな、今までで一番可愛いよ」などと、歯の浮くような言葉を返してしまっていた。 その後、俺のスマホは何度も震え、俺の返信を待たずに矢継ぎ早に妹のコスプレ自撮り写真が送られてきた。 ベッドの上や部屋のあちこちで得意げにポーズを決める妹の姿は活き活きと輝き、観ているこっちまで嬉しくなってくるような写真だった。 その後、少しメールで他愛もないやり取りをして、やがて妹の方から、「もっとメールしてたいけど、宿題あるからごめんね。またメールしていい?」というメールが来たので・・・。 「大体この曜日のこの時間は暇だから、また来週な」 「じゃあお泊まりの代わりだね!嬉しい!」 そんなやり取りをして、久しぶりの妹との対話は終わった。 俺は「これで少しは気も晴れただろう」などと呑気なことを考えていると、再びスマホが震え、『プレゼント』という件名の写真付きメールが届いた。 開くと「久しぶりのオカズで〜す!毎日使ってね(ハートの絵文字がいっぱい)」という文面と共に、コスプレ衣裳のまま胸を曝け出したキス顔の妹の写真が添付されていた。 この時、俺の耳にはこの4ヶ月ほどの全ての積み重ねがガラガラと崩れ落ちていく音が聞こえたような気がした。 そうだ、結局こいつはこういう奴なのだ。 頭が良く、手先も器用で、容姿もそこそこ可愛いが、少し倫理観がブッ飛んでいて、こうと決めたことは梃子でも譲らない。 自分が決めたことは誰になんと言われようと貫き通す、コスプレ(特にプリキュア)とエロくて気持ちいいことが大好きな16歳の女の子なのだ。 そして俺はこんなアホな妹を、誰よりも愛してしまっているダメ兄貴なのだ。 俺の中で、少し進んだ時計の針が、急速に巻き戻され、そして少し別の方向にカチリと進んでいくのを俺は感じていた。 妹との週に一度、数時間に渡るメールのやり取りはその後何度か行なわれ、時々あまりに行きすぎた写真が送られてきた際には、俺は思わず「ああいうのはダメだ!」と電話をかけてしまうこともあった。 その度に妹は「だって、寂しいんだもん」と妙に甘え、それでいて本当に寂しげな声を出すので、俺はそれ以上何も言えなくなってしまうのだった。 そう、全て元の黙阿弥だった。 身体の触れ合いこそないが、それでも妹からエロい写真を貰ってそれで自らを慰めている時点で、真っ当な兄妹のやることではない。 結局、俺は妹を突き離すことも、諦めることも、当然、別れることも関係を断ち切ることも、全てに失敗したのだった。 だが、不思議と以前のような罪悪感はなく、その代わりに、ある種の決意が固まりつつあった。 やがて季節は巡り、俺がその美しさに目を留める間もなく、花の季節は過ぎていった。 太陽の光はその暑さを増し、風が湿り気を帯びてきた頃、バイトを終えクタクタの俺に母から電話があった。 「この前Y香の三者面談があったんだけど・・・なんか、あの子変なこと言い出しちゃって、あたしも先生も困っちゃったのよね」 「どうしたの?」 正直、その日はお店でガス台の掃除などがあり、本当にクタクタで、シャワーを浴びて即寝たいところだったのだが、妹のこととなるとそうはいかない。 どうやら、妹は三者面談で進路について聞かれた際に、進学コースに通う生徒なら滑り止めに受ける程度の俺の通っている大学を第一志望として出し、そこ以外なら服飾系の専門学校に行くと言い出したらしいのだ。 聞くところによると、今の妹の成績の良さと伸び具合なら、私大や国公立のトップクラスの大学だって狙えないことはないのだという。 そんな生徒が、よりによって俺の通っている大学を第一志望に挙げるなど、冗談にしても笑えないレベルだった。 しかし何も俺と一緒の大学じゃなくったって、俺のアパートの近くとか、お店の近くとか他に上手い誤魔化し方はあるだろうに・・・。 なんでこうよりによってストレートど真ん中な選択肢を、しかも親の前で出してしまうのか、やはり週に一度のメールとたまの電話だけではダメなのだろうか。 俺たち兄妹でさえこうなのだから、世の遠距離恋愛のカップルというのはどれだけ苦労しているのだろうか。 ともあれ、今回は俺の方から妹の説得役を買って出ることにしたのは言うまでもない。 もはやあの頑固者の妹には先生や母の説得など意味をなさないだろうし、もし話がこじれて俺たちの関係まで持ち出されてしまったらそれこそ大変なことになってしまう。 問題はタイミングだった。 俺も大学とバイトに文字通り忙殺される日々が続き、とても妹の説得に実家に帰る暇などない。 それに妹を説得するにしても、そもそもの発端は俺たちの関係にあることは明白なので、第三者のいない環境で話をしなければならない。 正直な話をすれば、俺だって妹に会いたかった。 とはいえ、今のまま再び妹に会ってしまったら、その時こそ俺は、妹に何をしてしまうかわからない。 離れれば離れるほど、妹への想いは募り、毎週送られてくる妹の写真とメールは、もはや俺の生活になくてはならないものになっていた。 バカバカしい話かもしれないが、大学生の一人暮らしであるにも関わらず、俺の部屋にはエロ本やエロDVDの類は殆どない。 パソコンや携帯のエロ画像やエロ動画サイトのブックマークも、実家にいる頃から一つも増えていなかった。 妹とのメールのやり取りが復活して以来、妹の画像と動画以外のものをオカズにしたことがなかった。 というか、妹以外の女性を性の対象にする気がそもそも起きなかった。 そんな今の俺が、妹と面と向かって話をするには、まだ覚悟が足りていなかった。 窓の外に広がる、梅雨の空の明けきらない暗雲がのような不安が、俺の心にも立ちこめていた。 そして梅雨の終わり、唐突にそれはやって来た。 一週間ほど前から、母親から「夏用の布団を取りに来なさい」とメールがあったのだが、忙しさを理由に無視していた土曜日の午前のことだった。 基本的に土日は朝からお店に入り、雑用の他に仕込みの準備などを手伝ったり、空いた時間に他のことを学ばせてもらうのだが、その日は店長が出張してどこかのイベントで腕をふるいに行くらしく、俺は久々のお休みをもらえることになっていたのだ。 実家に帰る用事は後回しにして、その日は午後までひたすら寝てやろうと思っていたのだが、玄関のチャイムと延々と鳴り続けるスマホのバイブ音が俺を夢の世界から現実に強制送還させた。 スマホのディスプレイには『Y香』の文字が、そして部屋には一定のリズムでチャイムの音が鳴り響いていた。 「・・・もしもし」 俺がまだ半覚醒状態で電話に出ると、チャイムの音は止んだ。 代わりに玄関のドアの向こうとスマホのスピーカーからステレオで妹の声が聞こえてくる。 「やっと起きたぁ。ねぇ早く開けて、重い、疲れた、暑い、喉渇いた。あと、チューしたい」 なんだそのわがままのてんこ盛りは。 あとどさくさに紛れてなんか危ないこと言ったろ、こいつ。 その言葉ですっかり目が覚めてしまった俺はベッドから這い出て枕元の水で口をゆすぐと、玄関に向かい鍵を開けた。 すると俺の手がノブに伸びるより早くノブが回り、ドアが開くや否や猛スピードで妹が抱きついてきた。 ふわりと香る懐かしい匂いが妹の髪から漂うシャンプーの香りだとわかった時には、既に俺の唇は妹の唇によって塞がれていた。 俺は目をつぶり、数ヶ月ぶりの妹の唇と舌の感触と、唾液を貪った。 妹は背伸びをし、ぎゅうぎゅうと俺の顔にその小さな顔を押し付けるように激しくキスをする。 俺も片手で妹の後頭部を抱え、もう片方の手ではジーンズのミニスカートの上から張りのある尻を撫で回した。 「んんむ、んっ、んむ」 漏れ出る声と、舌の絡みあうぴちゃぴちゃした音だけが部屋に響いていた。 妹が足だけで器用に夏用のサンダルを脱いだのを確認すると、俺は妹の身体をひょいと担ぎ上げ、妹の大好きな『お姫様抱っこ』をしてやると、そのまま今の今まで俺が熟睡していたベッドにその身体を横たえた。 「今荷物入れちゃうから、ちょっと待ってな」 俺はそう言い残し、妹がドアの前に置きっ放しの大きな袋や手荷物用のカートを部屋に入れ、鍵を閉めた。 そのまま台所で速攻で歯磨きを済ませると、妹は既に部屋のカーテンを閉め、一糸纏わぬ姿でベッドに腰掛けていた。 俺も寝巻き代わりのTシャツと短パンを脱ぎベッドに近付くと、妹が無言で枕元の俺のスマホを俺に差し出した。 妹が少し恥ずかしそうに笑みを浮かべながらベッドにその身を横たえると、俺はスマホにその美しい裸身を収めた。 俺がスマホを置こうとすると、妹は無言で首を振りながら上体を起こし、俺の痛いほどに勃起したペニスをその小さな口を開け頬張った。 数ヶ月ぶりの妹の熱烈なフェラチオに俺のペニスはあっという間に昂まり、思わず最短記録で悦びの飛沫を上げそうになってしまったが、俺の胸をよぎるある想いが、妹の上下動する顔を押さえた。 「・・・?」 俺は妹の口からペニスを離し、怪訝そうな顔の妹にキスをすると、俺は妹を再びベッドに横たえ、その細くすらりとした脚を開いた。 「Y香、今度からは、俺がするから。俺がY香にしてもらうんじゃなくて、俺がY香にするから」 妹の瞳が潤み、頬が赤く染まるのが薄暗い部屋の中でもはっきりとわかった。 そして嬉し泣きの笑顔でこくりと頷くと静かに目を瞑った。 俺はもう一度妹にキスをし、妹の裸体を愛おしむように、唇から顎、顎から首筋、首筋から鎖骨へと、下へ下へと順番にキスをしていった。 そしてついに脚の中心で潤む蕾に到達した俺は、その歓喜の雫を心ゆくまで舐め取り、吸い、味わった。 妹の声は上ずり、性の悦びだけではない歓喜の声を上が、その華奢な身体を何度も快感に震わせた。 俺も、もう限界だった。 正直、今すぐ妹と結ばれたかった。 俺はペニスを右手で持ち、妹の既に充分に潤み切った、俺の為だけに開かれつつある蕾の中心に、その先端を当てた。 このまま少し腰を進めれば、俺たちは一つに結ばれる。 しかし、胸の中に渦巻く様々な想いが、俺にあと一息で越えられる筈の一線を越えさせることを踏みとどまらせていた。 「お兄ちゃん・・・?」 妹が顔を上が、俺を不安そうに見つめている。 「Y香・・・俺・・・」 「あ・・・!お兄ちゃんごめん、ちょっと待ってて」 妹はそう言って裸のまま自分のスマホを操作すると・・・。 「お兄ちゃんごめん、あたしもうすぐ生理始まっちゃうから今日はヤバいかも」 「そ、そうか・・・」 「・・・ごめんね、せっかく決心してくれたのに・・・」 「いや、そんなことないよ。別にこれで終わりってわけじゃないしな」 「そっか、そうだよね。これからいくらだってチャンスはあるもんね、えへへへへへ」 そう言って妹は俺にギュッと抱きつき、顔中にキスをしてくれた。 俺も激しいキスのお返しをし、そのままキスの応酬からいつも通りのオーラルセックスへと移行し、そのまま昼過ぎまで愛し合った。 正直、ほっとしていた。 その場の勢いだけで、過ちを犯さなくて済んだと、安堵していた。 「・・・なぁY香、母さんからこの前連絡があったんだけど・・・」 「あー、やっぱもう連絡行っちゃってた?」 「気持ちは嬉しいけどさ、他に何かアイデアはなかったのかよ?」 「だって、あの時は色々なことで頭がいっぱいで、他に考えつかなかったんだもん」 そう言われると、さすがに俺も弱い。 「それに、あんまり成績上がりすぎると、関西の方の大学とか薦められちゃうし」 「関西?」 「いくらいい大学入れたって、お兄ちゃんと一緒に住むか、でなきゃ毎日会えなきゃ意味ないじゃん?だけど、別に大学の勉強とか、今どうでもいいし・・・」 「んー、そりゃ、将来自分が何をしたいかってことによるんじゃないのか?何も考えずにとりあえず大学入っちゃった俺が言うのもなんだけど・・・。将来自分がやりたいことがあって、その為に必要なことを勉強しに行くって考えたら、それで行くべき大学とか絞れてくるんじゃないのかな?」 「別に将来やりたいことって・・・お兄ちゃんのお嫁さんくらいしかないし・・・」 「いや・・・それは、まぁ、嬉しいけどさ、他にY香が仕事にしたいと思うようなことって何かないのか?この前言ってた服の仕事とか学校の先生とか」 「別に、あたしはお兄ちゃんのお店手伝うから将来の仕事なんてどうでもいいもん」 「いや、俺だって将来どうなるかなんてまだ全然わからないわけだし・・・」 「どうして?」 「どうしてって・・・だって俺は料理人を志してはいるけど、まだまだ未知数だよ。センスとか、技術とか、やっと見習いとして修業させてもらえるようになったばかりなんだから、使いものになるかどうかすらまだわかっていない状態なんだよ。だから開業とか独立とかはまだまだ当分先の話さ。何をやるにしても、まずは自分の技術がなくちゃな」 「じゃあさ、どうやったらお店を開店できるの?」 「まず俺自身に資格とか必要だろうな。調理師免許だけじゃなくて衛生管理のこととか色々あるだろうし、その辺は俺も実はまだよくわかってないんだ」 「わかった!そしたらY香がそういうの調べる!で、大学はレストランとかの経営者の勉強ができるとこに行けばいいんだ!そしたらお兄ちゃんのお手伝いもできるし、ね!?」 「ってことはまずは経済の強いところか。だったら都内にもいっぱいあるもんな」 「Y香、理数系だったら得意だし、うふふふふふ」 気が付くと、妹の一人称が『あたし』から『Y香』に戻っていた。 高校生にもなって一人称が名前呼びというのも困るのだが、俺の前では『女』よりも『妹』でいたいのだろう。 なにはともあれ、ちょっと単純すぎる流れではあるが、こうして妹の進路に関する問題はほぼ解決した。 (というか、俺も大学の学部は“就職に有利だから”という理由で経済系の学部を選んでいるので、俺ももっと真面目に勉強しようと思った) 「あー、難しい話したらお腹へったなー、お兄ちゃーん、ごーはーんー!」 いきなり妹がベッドの上で足をバタバタさせて喚きだした。 「しょうがねぇなぁ、パスタなら簡単にできるから服着て待ってろ」 「えっ!?ほんと!やった!」 「まだ賄いすら作らせてもらえないけどな。でも先輩やシェフのやってるところ見てるから、少しはマシなもの作れるようになってんだよ」 「凄いねー、さっすがY香の旦那さまだね!」 「ばーか」 俺は寸胴にポットのお湯を入れ火にかけ、沸騰するまでの間に冷蔵庫に合ったキャベツと生ハムとキノコと唐辛子とニンニクを手早く適当に切った。 お湯が沸騰したタイミングでパスタ入れ、塩を一摘み入れ、スマホのストップウォッチで時間を計る。 フライパンを温め、先程切った具材をオリーブオイルと塩コショウで炒めるのだが、生ハムは塩気が強いので、少なめにするのがポイントだと教わった。 食後のことを考え、ニンニクの量は半分にした。 やがて茹であがったパスタをフライパンの中の具材と絡ませ、少しオリーブオイルを足して一煽りすれば、キャベツのぺペロンチーノの一丁あがりだ。 まだまだこの程度の料理しかできないが、それでも喜んで食べてくれる妹の姿に、俺はやはりこの道を進む決心をして良かったと思った。 いつかは両親に、やがては大勢のお客さんにこうやって喜んでもらえれば、ひょっとしたら、俺たちの関係も許されはしないまでも、そっとしておいてもらえる日が来るかもしれない。 俺はパスタを啜りながら、そんな都合のいいことを考えてしまっていた。 気が付くと、皿を空っぽにした妹は幸せそうな顔をしてウトウトしていた。 朝方から結構な量の荷物を実家からこのアパートまで運び、すぐに激しく愛し合いもすれば、疲れもするだろう。 久しぶりに俺に会うことで緊張もしていたかもしれない。 胸の奥がじんわりと熱くなり、今までで一番、本当に心の底から妹を愛しいと思った。 妹のまだあどけない寝顔に見惚れている自分が何故か気恥ずかしく、俺は皿を持って台所で洗い物を始めた。 今までの俺は、どうしたら妹を幸せにできるのか、その為に何ができるのか、それだけを考えていた。 そして、妹が幸せになる為ならその考えを正し、それができないのなら俺が去るしかないと、そう考えていた。 しかし、順番はバラバラだし、内容もまだまだ幼稚な夢の域を出ないながらも、俺たちは既に二人の将来を考え始めている。 そして、それが何より俺たち二人の希望ともなりつつある。 そう、答えは一つだった。 その時、俺の腰にするりと白く細い腕が巻き付いた。 同時に、俺の背中には妹の額の温かさと、控えめだが形の良い柔らかな二つの丸みと、その先端の突起の生々しい感触が触れていた。 「お兄ちゃんごめんね、お皿洗いはY香がしようと思ってたのに、居眠りしちゃってた」 「洗い物が終わったらちょっと散歩にでも行こうかと思ってたんだけど、もう脱いでるのかよ、気が早いぞ?」 「えへへへへへ、わかる?」 「そりゃわかるさ、だって乳首ピンピンだもん」 「やだ、エッチ」 妹の手がもぞもぞと下に動き、俺のハーフパンツのホックを外す。 「だって・・・久しぶりなんだもん・・・」 妹はまるで猫のように流し台と俺の身体の隙間に器用に上体を差し込むと、そのまま俺のペニスを口に含んだ。 「Y香、そのままでいいから聞いてくれ」 妹は目だけで一瞬こちらを見て小さく頷くと、すぐにフェラチオを再開した。 「俺は、Y香が欲しい。Y香の全てが欲しい。今まで、それは許されないことだと思っていた。いや、今でも何年後でもそれはきっと許されないことなんだろう。でもな、俺は、俺はY香が好きなんだ。Y香と結ばれたいんだ。一生後悔させてしまうことになるかもしれない。苦しませてしまうことになるかもしれない。でも、だったら俺はY香に一生恨まれたいんだ。一生Y香のことで苦しみたいんだ。こんな言葉で許されるとは思わない。けれど、俺は・・・」 「お兄ちゃん」 妹が俺のペニスから口を離し、すっと立ち上がった。 「Y香が海で言ったこと、覚えてる?」 「あぁ、忘れるわけないよ」 忘れるわけがない。 あの冬の海の寒空の下、あんな真剣な表情の『あたしの一生に、必要な男性は貴方一人だけです』という、命がけに等しい告白を、忘れてなどなるものか。 「Y香ね、もうずっと前から、お兄ちゃんのこと、そう思ってたの。でも、兄妹でそんなことしちゃダメだってことも、もちろんわかってたの。Y香思うんだけどね、Y香の『抱いて』って気持ちと、お兄ちゃんの『そんなことしちゃダメだ』って気持ちは、きっとお互いの心の中にずっとあって、どっちか片方じゃなくて、二人で迷ってたんじゃないかなって思うの」 俯きながら、妹は俺のペニスを両手で柔らかく包み込み、時折優しく撫でさすってくれていた。 「Y香、何回も泣いたよね。お兄ちゃんに『Y香の処女を貰ってください』って、お願いしたよね。でもわかってたの。そんなことできるわけないって。そんなことしちゃいけないって」 「だから、逆にあんなに必死になってお兄ちゃんのこと誘惑して、なんとか犯してもらおうとしてたんだよね。だってそうでもしなきゃ、きっとY香たちは一生このまま、ずっと中途半端な関係なんだろうなって、わかってたもん。お兄ちゃん優しいから、Y香のこと傷付けられないって、わかってたもん」 妹の頬から、涙が一筋、その柔らかく白い頬を伝って落ちた。 「だから、今お兄ちゃんに告白してもらって、やっとわかったの。あぁ、やっとY香とお兄ちゃんが一つになる時が来たんだなって。時間はかかったけど、辛い思いもしたけど、それは全て、この日この時の為だったんだなって、やっとわかったの」 そう言ってやっと顔を上げた妹は、今までになく清々しく、神々しささえ感じる笑みを浮かべていた。 「お兄ちゃん、Y香の方が先に好きになったんだから、Y香の方から言わせて」 そう言って、妹は一瞬目を閉じて呼吸を整えると、俺の目を見つめて、はっきりと口に出した。 「お兄ちゃん、好きです。結婚してください」 「あぁ、俺も大好きだよY香。俺と結婚しよう」 何度でも書くが、俺たち兄妹は同じ両親から産まれた血を分けた正真正銘の兄妹だ。 だから結婚などできる筈もなく、二人の間で子供を作ることは可能だが、それが法的に俺たち二人の子供と認められることもない。 更に、兄妹という近しい遺伝子の間にできた子供は、特定の遺伝的疾患や病気になるリスクが驚くほど跳ねあがり、生育が困難となるケースもある。 故に、俺たち兄妹が実際に夫婦として生活することは事実上不可能であろう。 それでも、俺たち兄妹はお互いに自らの意思をはっきりと言葉にし、そう告げることでその気持ちを確認し、誓い合った。 俺たち二人だけの、秘密の、神聖なる儀式だった。 俺は妹の裸身を抱き締め、ゆっくりとキスをした。 妹も、俺のペニスから手を離し、その手を俺の背中に絡ませた。 ひとしきりキスを終えると、妹は残念そうに俺のペニスを見てため息をついた。 「あーぁ、もうすぐアレじゃなければ今ここで捧げられるのになぁ」 「んー、コンドーム付けてとかじゃダメなのか?」 「やだよそんなの!初めてはやっぱ生でなきゃダメ、絶対にダメ」 一度そう決めてしまった以上、俺としては一刻も早く妹と一つになりたかったのだが、思えば今まで散々妹に我慢させていたことを考えると、今更多少の我慢などどうということはない。 それに、二人とも夏休みに入ればそんなチャンスはいくらだってある。 どうやら妹には、初体験のシチュエーションには強烈なこだわりがあるようだ。 だったら、今まで長い間待たせてしまったぶん、妹の思い描く通りの、理想の初体験を迎えさせてやるというのも悪くない。 「それじゃ・・・まぁ今日のところはいつもみたいにするってことで」 「はーい♪」 嬉しそうに俺のペニスにむしゃぶりつくその表情は、無邪気に兄にじゃれつく、まだあどけない『妹』の顔そのものだった。 薄い満月の浮かぶ夕焼け空の下、妹を送る駅までの道を、俺たち兄妹は手を繋いで歩いていた。 「これからは、この道がお兄ちゃんとY香の思い出の道になるのかなぁ?」 振り返る妹の髪から、先ほど浴びたシャンプーの香りが漂う。 「そうだな、この辺は俺たちが兄妹なんて知ってる人はいないから、堂々と恋人繋ぎで歩けるな」 「ふふふ。地元でも普通に恋人繋ぎしちゃってたけどね、ふふふふふ」 「それだけじゃない」 「え?」 不思議そうな顔で振り向く妹の唇に、俺はそっと唇を重ねた。 「お兄ちゃん・・・」 驚く妹の表情は、やがてゆっくりと、この日何度目かの嬉し泣きの笑顔に変わっていった。 「泣くようなことじゃないだろ」 「だって・・・嬉しすぎるよ、こんなの。ずっとずっと好きだったんだから、お兄ちゃんのこと、好きだったんだから」 「あぁ、だから、これからはずっと一緒だ。離れていても、俺の気持ちは、ずっと、Y香と一緒にいるから」 「Y香も、ずっとお兄ちゃんと一緒だからね。お兄ちゃんのこと、毎日想ってるからね」 駅前のロータリーで、俺たちはもう一度キスをした。 日もすっかり暮れ、駅からアパートまでの道のりを、俺は一人歩いていた。 ふとスマホが震え、妹からのメールを知らせる。 そのメールには文章はなく、乗り換えの駅のホームで撮ったのだろう、今夜の満月の写真が添付されていた。 小さく輝く満月に、妹の左手がかざされ、さながら満月の宝石を飾った指輪のように見えた。 俺は左の拳を満月に突き出し、薬指の上に満月を乗せるような構図の写真を撮り、妹に送信した。 すぐに来た妹からの返信には、『指輪交換しちゃった』という文面が大量のハートの絵文字に飾られていた。 これから先、俺たち兄妹には越えていかなければならないハードルが幾つもあるだろう。 俺の心にもう迷いはないと言えば、嘘になるかもしれない。 それでも俺は、妹と、Y香と共にこの人生を歩む。 その決意は、俺の頭上に輝く満月のように、煌々と俺の心を照らし、輝いていた。 「愛してるよ、Y香」 俺は満月を見上げて呟くと、左手にいつまでも残る、妹の温もりと残り香と共に、ゆっくりと、アパートへの道を歩み始めた。 初めての投稿から2ヶ月ほどかかりましたが、俺と妹のここ三年ほどの間にあった出来事は、これでひとまず一区切りとさせて頂きます。 最初からお読み頂くとわかるのですが、最初の回と、おそらく二回目を書いた頃は、まだ家を出て妹と再会していない頃でした。 その頃は事の顛末を書こうという気は毛頭ありませんでした。 しかし、現実は現在進行形で進み、様々な方のご意見を読むにつれ、ここまで書くことを決意するに至りました。 拙い文章で読みづらい点もあったかと思いますが、読んだ頂いた方、楽しんで頂いた方、本当にありがとうございました。 俺たち兄妹は、今、幸せです。 ---完--- |
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俺:高校3年。
妹:Y香、中学生。
少し年は離れてるんだけど、仲は良かったんだ、というか今でもいいんだ。
あ、もちろん妹は仮名ね。
俺たち兄妹の間には『お泊まり』という不思議な遊びがあって、毎週土曜か金曜の夜になると、妹が少ない小遣いの中からお菓子を買ってきて、一晩中(だいたい1時か2時まで)俺の部屋にある漫画やらゲームやらで遊びまくるっていうことをやってたんだ。
で、寝る時は俺の布団で一緒に寝るんだけど、そろそろ胸も膨らみ始めた妹と一緒に寝るというのにちょっと抵抗が出てきたんだな、俺の方が。
妹が小学生の頃は「おやすみのチュー」とか平気でしてたくせにな。
で、妹が中学に入る頃には、『お泊まり』はあっても、俺のベッドで一緒に寝るのは無しになったんだ。
妹は俺とは頭の出来が違うんで中学から私立の女子高に入ったんだけど、俺の漫画やゲームの影響か、中1の夏でコミケデビューという立派なオタクになりやがったんだ。
とはいえ、嗜好的にはノーマルカップル厨っていうの?
BL好きな腐女子ってんじゃなくて、主人公とヒロインとか、サブキャラとサブヒロインのカップルに憧れるとか、そういうやつにハマっていった。
気が付いたら俺なんかより立派なオタクになって、部屋にはアニメイトの袋やら、とらのあなのカバー付きの単行本が転がるようになりやがったんだ。
けど、それだけじゃ飽きたらず、ついにコスプレにまで手を出すようになりやがったんだ。
けど、たかが中学生のコスプレなんて、衣装も小道具もたかが知れてるだろ?
けどあいつはイベント会場で知り合ったコスプレイヤーを通じて、衣装や小道具のオーダーメイドのショップを紹介してもらい、そこそこのクオリティの物を手に入れられるようになっていったんだ。
ある時、『お泊まり』の際に「いいもの見せてあげるね」と、コスプレして撮った写真をたんまり見せられたのだが、本当に最近の衣装ってのはよく出来てやがる。
「これ、Y香か?」
思わず聞いてしまうほどの某キャラがそこにいたんだ。
「凄いでしょ〜!すっごいいっぱいの人に写真撮ってもらったんだよ」
嬉しそうに自慢してきやがる。
確かに似てるし、そこそこ可愛らしいけど、そんな多くの男どもの好機の目に晒されたのかと思うとちょっと心配にもなった。
でもコスプレっても1人じゃないし、その衣装のお店を紹介してくれたお姉様達もいることだし、そこはある程度信用することにした。
ただ、妹はすでに3〜4着は衣装を持ってるんだが、どこからそんな金が出てくるのかまでは、その時の俺には頭が回らなかった。
やがて妹は俺の目の前で自慢のコスプレを披露するようになり、俺も某魔法少女コスプレの時はアイフォンで写真を撮ってしまったりもした。
そんなある日、妹がアニメ雑誌片手に俺の部屋に入ってきた。
なんでもコスプレ友達と合わせて、日曜朝の変身ヒロインアニメの集団コスプレをやるとかで、どのキャラのコスプレをしようか迷っているというのだ。
俺はその前の時間にやっている特撮ヒーローにしか興味がないので、「あー、じゃあ、これで良くね?」と適当に一番露出度の高いと白と黄色の金髪のヒロインを指定した。
妹は「わかった、それね!」と言うと、一晩中友達とコスプレの相談をしていた。
書き忘れたが、俺の家は2階建てで、2階には物置と俺の部屋と妹の部屋しかない。
だから親は妹がオタク気味なのは知っているが、コスプレにハマっていることなど知りもしない。
その頃の俺は妹のコスプレ費用のことが少しずつ気になっていた。
それどころか、冬休みにはまだ中学生のくせに終電で帰ってくるなど、心配事が増えてきた。
その日、採寸途中の黄色いのプリキュア姿の写真を俺の部屋に見せに来た妹に思い切って聞いてみた。
「お前、そんなの買う金、どこにあんの?」
「えー、お年玉の残りだよ?これ結構安いし」
なんか上手くかわされてしまった。
しかしネットで調べると、妹が着ているくらいのクオリティなら、1着どんなに安くても1万円以上はする代物だ。
部屋にあるあれ全部を買ったとしたら、(お年玉何年分もらってんだよ?!)ってレベルだった。
そのことをちょっとがガチで問い詰めると、「いいじゃん別に、誰にも迷惑かけてないんだし・・・」と判で押したような見え見えの言い逃れ。
最悪、危ない橋でも渡ってるんじゃないかと思ってさらに問い詰めてみると、なんとデートクラブで知り合った知らないオッサンとカラオケや食事に行き、その都度お小遣いを貰っていたというではないか。
必ず同じクラスの友達か、高校生の先輩と一緒だったとはいえ、そんな風俗まがいの行為に手を染めていたことはさすがにショックだった。
「エッチなことはなにもしていない」
半泣きで訴えるが、問題はそんなことではない。
俺は「しばらく口を聞きたくない」と、その日は部屋から追い出してしまった。
数日後、妹から『ちゃんと説明して謝りたい』とメールが来たので、渋々話を聞いてやることにした。
まず、デートクラブを勧めたのは学校の悪友で、コスプレ仲間ではないということ。
コスプレ仲間にもデートクラブのことは秘密だということ。
そして、自分はしていないが、悪友達はすでにエッチな行為でさらに荒稼ぎしているということだった。
俺は最後の件だけは信じたくても信じ難く、今思えば最低の話なのだが、「じゃあまだ処女なんだな?」と聞いてしまった。
すると妹は首を何度も縦に振り、「それだけは絶対だから」と繰り返した。
しかし繰り返しすぎて、「だって、キモいから途中でやめたし」と余計なことを言った時には本当にぶん殴ろうかと思った。
しかしその気持ちをなんとか落ち着けて話を聞いてやると、「どうしてもその新しい衣装が欲しくて思い切って挑戦してみたけど、吐きそうになって途中で交代した」というのだ。
「具体的にはどんなことをしたんだ?」と聞くと、妹は嫌そうに、「『手で色々したり、口で舐めたりして』って言われた」って答えやがった。
俺は妹の両肩をしっかりと掴み、「もう二度とそんな事をするな!」と何度も言い聞かせた。
妹もようやく事の重大さに気付いたのか、「ごめんなさい」を繰り返し、涙をポロポロと流していた。
さすがに泣かれるとそんなにキツくは怒れないので、しょうがないからギュッとしてやって、「もうそんな事しちゃダメだからな?」と優しめモードで諭してやるしかなかった。
妹も俺にしっかり抱きつきながら、「もう二度としないから、お願いだからY香のこと嫌わないで」と本気でシクシク泣き出した。
これなら大丈夫だろうと、俺も安心して、「嫌いになんかならないよ」と言ってやり、その日はそのまま昔のように俺のベッドで一緒に寝た。
妹はそのままスースーと寝息を立てて寝たんだけど、(この小さな口がどっかの知らないオッサンのアレを舐めたのか)と思うと、なんとも言えないモヤモヤした感情といやらしさと、たぶん嫉妬も混ざってたんだろう、なぜか下半身がガチガチになってしまい、なかなか寝付けなかった。
その次の日、妹から、「実は衣装はもう注文してあって、もうキャンセル出来ない」という話を聞いてちょっとキレそうになったけど、「もう二度とデートクラブはやらない」という約束をさらに強固にするために、ここは俺のバイト代で立て替えてやることにした。
学校の帰りに受け取るというので外で待ち合わせると、妹は俺の顔を見るなり、「ありがとう!本当ありがとう!絶対いつか返すから!」と言って街中だってのに抱きついてきやがった。
その日から妹は毎日ご機嫌で、もうウザいくらいに俺にまとわりついたり、抱きついたりするようになった。
兄妹で仲がいいことは悪いことではないが、さすがに恥ずかしいし、それなりに成長しつつある妹の身体の感触は、当時19歳の童貞、彼女いない歴=年齢の俺には十分刺激的だった。
ある日の夕方、冬のイベントに向けて気合いの入る妹が、コスプレ姿で俺の部屋に入ってきた。
浮かない顔をしているので何かあったのかと聞いてみると、このキャラは背が高いキャラらしく、小柄な自分には似合わないのではないかと気にしているらしかった。
アホらしいと思ったが、あまり正直に答えるのも気の毒だし、なによりまた新しい衣装を欲しがられても困るので、「十分可愛いじゃん、大丈夫だよ」と答えると、「本当?」と不安で涙ぐみながら聞き返してきた。
コスプレごときで何をそんなにとも思ったが、こいつにとっては真剣なのだろう、「いや、本当に可愛いから。普段のY香より十分大人っぽいし大丈夫だよ、キュアなんとか」とさらに励ましてやると・・・。
「こうされると、ドキドキするくらい?」
そう言って急に抱きついてきた。
いくら妹とはいえ、ヘソ出しの可愛らしい衣装の女の子に抱きつかれるというのは悪いもんじゃない。
というか童貞の俺には十分嬉しかった。
「本当に?」と言いながら、上目遣いで俺を見つめる妹。
胸の谷間は見えないが、柔らかな2つの感触が俺の腹のあたりに押し付けられる。
「あ・・・うん」
俺はなぜかドギマギしてしまい、そう答えるのがやっとだった。
「お兄ちゃん、お礼してあげよっか?」
そう言うと妹は目を閉じて、俺の身体に自分の身体をさらに押し付けるようにしてきた。
「何やってんだよ、どういうことだよ?」と俺が聞くと、「このコスのお金のお礼だよ」と言ってさらに強く抱きついてきた。
一瞬、妹が何を言っているか判らなかったが、すぐにその意味を理解した。
妹は顔を上にあげ、小さく口を尖らせ、目をつむる。
バカだなぁと思いつつ優しく抱き締めてやり、その小さな唇に俺の唇を合わせた。
下手に断るより、こうしてしまった方が早く収まるし、軽いチューくらいならいいだろうという思いがあった。
さっき、これを書きながら改めて思ったんだけど、この時に、「バカなことしてないでさっさと着替えろ」とでも言っておけば、あんなことにはならなかったのかも知れないな。
ほんの一瞬、チュッと唇を合わせてやるだけのキスだった。
それでも妹は顔を真っ赤にし、「エヘヘヘヘ、お兄ちゃんとキスしちゃった!」とはしゃぎながら自分の部屋へ戻っていった。
俺もドキドキしなかったといえば嘘になる。
その証拠に、俺の下半身はジーパンの中でガッチガチの爆発寸前になっていた。
すぐに部屋の鍵を閉め、ジーパンのチャックを開け、ティッシュで先端を包み込み、一気にしごきあげると、すぐに異常なくらい濃くて大量の精液が出た。
今までで一番気持ちのいいオナニーだったかもしれない。
しかし、すぐに妹で興奮してしまった罪悪感で一杯になってしまった。
それから妹はちょくちょく俺の部屋へ、『お礼』をしに来るようになった。
衣装を着てくることはなくなったが、代わりにその行為はどんどんエスカレートしていった。
キスも舌を絡めるような激しいものになっていき、俺が服の上から身体を触りまくっても妹は抵抗もしないで、むしろ俺が触りやすいように少し身体を離してキスをするようになった。
この頃から『お泊まり』も復活するようになり、俺の部屋で深夜のちょっとエッチな萌え系のアニメを観て、そのまま俺のベッドでキスと服の上からの触り合いをお互いが眠くなるまで延々と続けてしまった夜もあった。
ただし、服を脱いだり射精は出来ないので、最終的に俺はえらく悶々としたまま寝ることになるのだが・・・。
ある夜、ついに俺は我慢が出来なくなり、寝息を立てる妹の隣で、出来るだけ気づかれないようにティッシュの中に射精した。
快感と虚脱感の中、こっそりベッドを抜けトイレにティッシュを捨てにいき、部屋に戻る。
そのままベッドに入ると、いきなり俺の背中に妹がしがみついてきた。
正直、(バレた!)と思った。
しかし妹はそのことに何にも触れず、「眠れないの、もう1回チューしよ」と言って、俺の足に自分の足を絡めてきた。
俺の下半身は瞬く間に復活してしまい、理性が吹っ飛んだ。
身体の向きを変えて妹を抱き締めると、貪るように唇を吸い、舌を吸った。
そして存分に身体を触りまくってやろうと手を動かし始めた瞬間、やたらと滑らかなその感触に、やっと気がついた。
妹は、ベッドの中でパジャマを脱ぎ、下着だけの姿になっていた。
びっくりして顔を離すと、すぐに妹が下から俺の顔を両手で包むように引き寄せ、今度は妹が俺の下唇を吸い始めた。
俺もTシャツを脱ぎ、上半身裸になると、夢中で妹の唇を吸い、ガッチガチになった下半身を夢中で妹の身体に擦り付けた。
妹の身体中にキスがしたくなり、口から顎、首筋、鎖骨、肩、ブラの紐、脇、そして胸の膨らみ、柔らかめのブラの生地の上からはっきりとわかる先端の部分にキスしたとき、初めて妹が、「あっ!」と声をあげた。
その可愛らしい喘ぎ声がもっと聞きたくて、俺はブラの上から何度も何度も妹の胸の先端にキスをした。
枕を上から顔に押し付け、漏れ出る喘ぎ声を必死に抑えようとする妹の姿があまりにも可愛くて、両手でブラの上から妹の胸を揉み込み、先端にはキスと、徹底して胸を攻めた。
「お兄ちゃんごめん、ちょっと痛い」
小声で言われ、成長中の胸を揉まれるのは痛いのだと始めて知った。
「あ、ごめん」と顔を離すと、「でも、先っぽはちょっといいかも」と言いながら妹は上体を起こし、何かゴソゴソ動くと再びパタリと寝た。
「お兄ちゃん、続けて・・・」
枕の下から細い声が聞こえる。
恐る恐る妹の胸に手を伸ばすと、今までにない柔らかな弾力とすべすべの肌の感覚が指に触れた。
妹はブラを取っていた。
俺は暗闇の中、女性の乳房に生まれて初めて触れた。
「はっ・・・!」という妹の息遣いを聞いた瞬間、俺は妹の右の乳首にむしゃぶりついていた。
乳首全体を吸い、先端をただひたすらに舐める。
左の乳首を右手の親指と人差し指で摘み、揉み、こね回す。
抱きつくように枕を抱え、顔全体に押し付け声を抑えていても、「んっ!んーっ!」という喘ぎ声が布団の中に響く。
痛くないように胸全体を優しく揉み込み、右と左の責めを交代する。
ピンピンに尖った左の乳首はまず乳輪の部分だけを舌でゆっくりと円を描くように舐める。
ふぅと息を吹きかけるが、乳首そのものは決して舐めない。
しかし右の乳首はすでに俺の唾液でヌルヌルになっているので、強めに摘み、こね回す。
「お兄ちゃん、そっちも舐めてよ・・・」
妹におねだりをさせて、やっと左の乳首を舐め上げてやる。
「んんっ!」
焦らされた分だけ快感は大きいらしく、妹の背中がビクン!と跳ね上がった。
エロマンガで読んだままのテクニックだが、思い通りにいったことが嬉しく、その夜は明るくなるまで妹の胸をしゃぶり続けた。
その日から毎日、俺は野獣のように妹の胸を求め続けた。
暇さえあれば妹を部屋に呼び、キスから始まり乳首を延々と舐め、吸い続けた。
俺の唾で濡れ、ピンピンに尖った妹の乳房の写真も何枚も撮った。
その日も妹を部屋に呼び、当時ハマっていた、俺が椅子に座ったままで上半身だけ脱がせた妹を足に乗せた体勢で、妹の乳房を存分に味わっていた。
妹も妹で、「お兄ちゃんって赤ちゃんみたいだね。そんなにY香のおっぱいが好きなの?」などと、同人誌で覚えてきたかのようなエロいセリフで俺を挑発するようになり、この状況を完全に楽しんでいた。
この体勢はズボンと下着越しにお互いの性器を擦り付けあうことができ、最初のうちこそ大人しいが、キスが終わり乳房を攻め始めると、途端に妹の方から腰をくねらせてくる。
妹はたまに背中を仰け反らせるほど感じているらしいが、俺はもはやこれでも物足りなくて、冬にも関わらずわざと短パンで妹を呼び、この体勢というか体位で妹の身体を味わうようになった。
妹もその事に気付いたのか徐々に下着に凝るようになり、少し高めの色付きの上下を着けるようになっていった。
クリスマスの日、妹はコスプレ趣味を親に話した。
今まで以上にいい成績を取ること、家の手伝いをすること、そして過激な衣裳は着ないとかの条件で少しお小遣いは上がったものの、新しい衣裳を買えるほどには金は貯まらず、お年玉の前借りとか俺が少し出してやるとかで、ちょっと高いミシンを買うことになった。
で、なぜか俺がそれを買うのについて行くことになった。
運のいいことに、探してたミシンはつい先日新しい機種が出たということで少し安くなっており、浮いた金で何か美味いものでも食って帰るかということになった。
とは言っても、デートの経験もない俺はそんな美味い店なんて知らないし、結局ファミレスになったんだけど、妹は「じゃあカラオケに行こう」なんて言い出した。
冬休みのカラオケ屋なんて満員だろうし、めんどくせぇと思っていたら、妹は「カラオケボックスじゃないとこでカラオケしようよ」と言い出した。
なんとラブホに行こうと言うのだ。
正直、今までの行為に物足りなさは感じてはいたが、実際にそれ以上のことをするとなると、さすがに家ではマズいだろうし、最後までしないにしても、どうにか射精まではしたかったのは確かだ。
妹も今日のファッションは気合いを入れて来たらしく、まぁいつもよりは大人っぽく見えるし、ちょっとドキドキしたが、地元じゃなきゃ大丈夫だろうということで、速攻でファミレスを出た。
念の為、妹はコートのフードを被り、生まれて初めてラブホテルに入った。
するといきなり妹が後ろから抱きついてきた。
「お兄ちゃん、色々ありがとうね」
妹が親にコスプレ趣味のことを話した時、俺がデートクラブのことを一切言わなかったことを言っているのだろう。
「そりゃ父ちゃんと母ちゃんには言えないだろ、そんなこと」
「そうだよね、やっぱり、あたし汚れてるよね・・・」
その言葉はさすがにショックだった。
「でもお前、最後まではしてないんだろ?だったら平気じゃん?」
「でも、お金でそういうことするって最低じゃん、あたし、最低だよね」
「だから、それは・・・お前も十分に反省してるんだし」
「だって!お兄ちゃんは最後までしてくれないじゃん!」
そう叫ぶと妹は急に泣きだした。
「あたしなんか汚れてるから、あたしには入れたくないんでしょ?汚ないオジサンのが入ったと思ってるから、あたしとは最後までセックスしてくれないんでしょ!?」
どうやら俺と妹は完全に考え方が違っていたようだ。
俺は正直、そこまで深くは考えていなかった。
ただ性欲に流されただけで、妹と寸止めの性的行為が出来ればそれで満足だと考えていたし、まさか妹と最後までやろうなんて思ってもいなかった。
けど妹は、俺と最後までする覚悟があったらしい。
俺達はれっきとした血の繋がりがある兄妹だ。
そもそも今までの行為だって十分許されないことだ。
しかし、こいつはそのハードルを超えるつもりでいるらしい。
確かに、勢いで行為に及んでしまったのは俺が悪い。
しかしたび重なる様々な事情が妹に、俺への感謝や性欲以上の感情を芽生えさせてしまうことまでは想定の範囲外だった。
妹はシクシクと泣き続けている。
とにかく俺はこいつの後悔と誤解を解かねばならない。
俺は妹をギュッと抱き締め・・・。
「俺はY香が汚れてるなんて思ってないよ」
そう言った。
「Y香は大切な妹だけど、それ以上に可愛いと思っているのも確かだ。だけど、それでも、どうしても越えちゃいけない一線がある。それはわかってくれるな?」
妹は俺に抱きついたまま頷いた。
「だから今日で最後にしよう。今日1回だけ、最後に思いっきり恋人ごっこをして、明日から普通の兄妹に戻ろう。それでいいか?」
返事はなかった。
今まで毎日のようにエロいことをしてきたのに、それを今日で終わりにしようだなんて、あまりに虫が良すぎる話だと自分でも思った。
少し間を置いて、妹が涙と鼻水でベトベトの顔を上げる。
「じゃあ、今夜だけは最後まで愛してね」
そう言いながら妹は服を脱ぎ始めた。
(こいつ、俺より性欲強いんじゃないかな?)と思って、若干引いた。
あと、「最後まですることはできない」とも言った。
「いや、お前は処女のままで家に帰すから!」
そう言うと、またグズグズと泣きだした。
泣きながらも服を脱ぐ手を止めようとはしないのは、自分の妹ながらすげぇなという気になった。
正直、股間はギンッギンだが頭の中はフル回転だった。
なんとか最後までしないまま満足させてやらねばならない。
結論から言うと、この夜は俺としてはあまり楽しめなかった。
妹はついに全裸になり、俗に言う“くぱぁ”までしてみせて、自分が処女だということをアピールした。
俺はもう初めて見る女性器に興奮なんてもんじゃなく、一刻も早くそれを知りたくてしょうがない気持ちと、“妹の処女”というものに対する最低限の倫理感との狭間でどうにもならなかった。
結局、俺は口での愛撫で妹に満足してもらおうと顎が疲れるほど必死に頑張ったのだが、ついに妹の満足を得ることはできなかった。
ただ、「汚れてると思ってたら、こんなこと出来ないだろ?」という俺の言葉には満足したようで、その後は最後までラブラブモードで俺にも同じことをしてくれた。
「知らないオジサンのだったら汚なくてできないけど、お兄ちゃんのだったら何時間でも舐められるよ」
その言葉通り、俺は5回も妹に飲ませてしまった・・・。
結局、俺は妹の説得と、自分の愚かな性欲を断ち切ることに失敗し、妹とのいけない恋人ごっこはその後も俺が大学に入り、1人暮らしを始めた今年の年明けまで続いた。
妹とは今でも連絡を取り合っているが、一度も2人きりでは会ってはいない。
しかし妹は諦める気は毛頭ないらしく、最近流行りの兄と妹のラブストーリーのライトノベルやその同人誌を買っては俺の所に送りつけてきたり、毎週決まった曜日に自慢のコスプレ写真を俺の携帯にメールしてくるようになった。
俺がその後のプレイで与えてしまったローターやバイブを駆使した、(よくもまぁこんなエロいことを思いつくものだ)と感心するほどのエロ写真を、俺がバイトの休みの日を狙って送りつけてくるのだ。
妹は妹でそのあまりのエロさに俺が怒って電話で叱ってくるのを楽しみにしているのだから、お互いにもはや救いようがないと言っていいだろう。
おかげで俺は1人暮らしを始めてからエロ本やエロDVDをほぼ買っていない。
親から聞いた話では、来年受験を控えている妹は、「お兄ちゃんと同じ大学じゃなきゃ、大学に行かないで服飾関係の専門学校に行く」と言い張り、両親を悩ませているらしい。
ちなみに俺の行ってる大学なんて、妹の成績ならこれから1年間勉強なんかしなくても入れるレベルなので、両親も担任も頭を抱えているらしい。
親に勘付かれる前に妹を説得しなければいけないのだが、そうなると妹は絶対に俺との同居を条件に出すに違いない。
どうやら俺もそろそろ覚悟を決めなければならないようだ。
---続く---