禁断と背徳の体験告白
前の画面 総合トップ 閲覧履歴
連載作品(官能小説)

侵略[第五章 空白の時間]|寝取り・寝取られ

お気に入りお気に入り登録済み

←前の作品  目次  次の作品→
    文字サイズ---
  • LL
  • L
  • M
侵略[第五章 空白の時間]

読了目安 3分57秒

[作品No 5] 2024/ 3/31(Sun)
 私たち夫婦と叔父の同居生活が始まった。

 亜紀美は都心にある友人のブティックを手伝っている。
「会社は辞めるけれど、家事が疎かにならない程度に働きたいの。家にこもりきりだと、老けてしまいそうだから」
 結婚に際しての希望を叶えた形だった。勤務時間は朝十時から夕方五時まで。その後買い物をして夜七時前には家に戻る。一方、私の仕事は時期によってばらつきがあるものの、九時前に帰宅できることは滅多にない。
 つまり、二時間以上を妻は修造と二人きりで過ごすことになる。
(今ごろ、亜紀美はあいつと何をしているんだろうか?)
 午後六時を過ぎる頃から私は落ち着かなくなり、単純なミスを繰り返すようになった。
「主任、最近疲れてるんじゃないですか。少し休暇でも取られたらどうです?」
「杉山君も結婚して二年か。美人の奥さんがあの味を覚えてきて、夜寝かせてくれないんじゃないかね」
 上司の軽口にも、気の利いた言葉を返せない。残業も接待もなるべく控え、早めの帰路に着く私だった。

「なあ、俺が帰ってくるまでの間、叔父さんと何をしてるんだ?」
 深夜の寝室。修造は今夜も大いに呑み、食い、語り、眠った。
「どうしたの、突然?」
「いや、まあ何となく気になってね」
「何って、いろいろよ。お料理を手伝っていただいたり、一緒にテレビを観たり、あなたの子供時代の話をしてくださったり……」
「こ、子供時代って、どんな話?」
 触れられたくない領域だった。
「あなたったら、中学から高校にかけて随分ませてたんですってね。『思春期を迎えて気難しくなっても、私にだけは打ち解けてくれたんだ』って叔父さま、得意げだったわ」
 そんな事実などあるはずがなかった。
(大体その時期といえば……)
 じとりと脂汗がにじんだ。

「そ、それでおまえ。叔父さんに何かされたことはないのか?」
「どういう意味?」
「だから……その……手を握られたりとか」
「莫迦ね。そんなこと、あるわけないでしょう。叔父さまなのよ」
 叔父だからこそ心配なのだ。それを口に出せないことが歯がゆい。
「ああ……そういえば一度、お風呂を覗かれたことがあったわ」
「な、何だって!」
「というか、私が入ってることに気がつかないで叔父さまがドアを開けたっていうだけのことなの」
「バスルームの扉は曇り硝子張りだろ。気がつかないわけないじゃないか」
「考え事してらしたんだって。仕方ないでしょ」
「どうしたんだ、それで?」
「『いや、失礼』ってドアを閉めておしまいよ」
「おまえは……その……裸を見られたのか」
「ううん、どうだっかな。髪を洗っているときだったから、見えたかもしれない」
「かもって……丸見えじゃないか! で、何もされなかったんだな」
 亜紀美の白い蜜のような裸身を盗み見られた。よりによって、あの希代の好色漢に……。狂おしい焦燥が私を襲う。
「当たり前でしょ。あなた、何を心配してるの? 相手はあなたの叔父さまで、あの通りのご高齢じゃないの」
「男というのは何歳になったってだな……」
「やめてよ、いやらしい。五十三といえば私の父より年上なのよ。色気とか欲望なんてとうに卒業している歳じゃない」
「…………」

 女子高、女子大から社会勉強のためにOLを一年間勤めただけの亜紀美。義父は真面目一徹の朴念仁だし、男兄弟もいない一人娘だ。世間を、特に男という生き物について無知に等しい。
(たとえ百歩譲って世の中の男が亜紀美の言葉通りだとしても、あの男だけは別なんだ。俺はそれを知っている)
 脳裏に再び封印していた光景が甦る。悪鬼さながらに呵々大笑する修造。淫靡にくねる母の裸体、哀れでいながら甘やかな啼き声。ただ歯を食いしばるだけの自分……。

 私は終生、修造の支配から逃れることはできないのか。

---続く---
スポンサー広告