禁断と背徳の体験告白
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連載作品(官能小説)

侵略[第十一章 不在の三日間]|寝取り・寝取られ

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侵略[第十一章 不在の三日間]

読了目安 2分29秒

[作品No 11] 2024/ 4/ 2(Tue)
 十月初旬。冬季商品のキャンペーンが全国的にスタートした。私も関西地区担当として、大阪・京都へそれぞれ一泊の出張をしなければならない。
 誰かに代わってもらうことも不可能ではなかった。しかし、この件は主任クラスが中心となるのが通例となっている。若い私には、ただでさえ社内の風当たりも強い。才覚より行動力で評価を得てきた自分だけが外れるわけにはいかなかった。
「二泊三日か。ふふふ。まあ、留守中のことは俺に任せておけ」
 意味ありげな修造の目に送られて、私は家を出た。

 朝からイベントの準備と運営に忙殺された。夜には販売代理店の接待。疲労困憊でホテルに辿り着くのは深夜だ。
(今頃、亜紀美があいつに抱かれているとしたら……)
 温泉宿で見た夢が生々しく甦る。汗みずくで修造の背中にしがみつく亜紀美。
(電話すればいい。何事もなかったことがわかるはずだ)
 だが、時計の針は午前二時を回っている。亜紀美は明日も仕事だ。いくら夫婦の間でも常識的とは言いがたいだろう。
(もし何もなかったとしたら、叔父との関係を邪推する嫉妬深い夫になってしまう。そんなみっともないことなどできるもんか)
 こんな時でも私は、過剰な自意識が先に立ってしまうのだ。
(しかし、もしも本当にそんなことになっているなら……)
 焦燥と自尊心の葛藤。とりあえず妻宛てにメールを送ることにした。
「本日の業務やっと終了。そっちは? 叔父さんと楽しくやってるか?」
 返信はなかった。

 三日目。ようやく仕事を終え、東京駅へ到着した私は飛ぶように帰宅した。
「おかえりなさい。お疲れさま」
 亜紀美は普段どおりだった。家の中にしては少し化粧が濃い気もするが、三日ぶりに会う夫のために美しく整えてくれたと考えれば不思議はない。
「三日か。過ぎてしまえば、あっという間だったな」
 修造が含んだように笑う。不快な余韻。だが、ここで疑惑を芽生えさせてしまえば、やつの思うつぼに嵌る。亜紀美がこの様子なら大丈夫だ。
「やっぱり我が家はいいなあ。腹が減っているんだ。飯にしてくれ」

 夕餉の席。小さな変化があった。このところ叔父の横ばかりだった亜紀美が、久しぶりに私の隣に座ったのである。
(留守にしたお蔭で、夫を求める気持ちが高まったんだろう。悪くない気分だ)
 そのことの意味を、私はもう少し考えるべきだったのかもしれない。

---続く---
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