禁断と背徳の体験告白
前の画面 総合トップ 閲覧履歴
連載作品(官能小説)

侵略[第十章 疎外される夫]|寝取り・寝取られ

お気に入りお気に入り登録済み

←前の作品  目次  次の作品→
    文字サイズ---
  • LL
  • L
  • M
侵略[第十章 疎外される夫]

読了目安 2分44秒

[作品No 10] 2024/ 4/ 2(Tue)
 温泉旅行以来、亜紀美はますます修造との距離を縮めたようだった。
「いやだわ、叔父さまったら。うふふ」
 今日も晩酌をしながら、修造が口にするジョークに笑い転げている。二対二の形に椅子を配した我が家のリビング。当初は私と亜紀美が並び、対面に修造が位置していたが、このところ妻は叔父の隣に座るようになった。
「いや、それで私は言ってやったんだ。『おい、俺の女から離れろ!』ってね」
「すごい。それで、どうなったんですの?」
 すっかり惹きこまれている。確かに修造は話題が豊富だった。放蕩の限りを尽くしていた少年期のエピソードからフィリピンでの武勇伝まで、面白おかしく語って聞かせる。
 いかにも眉唾な物語もあるものの、筋者との話のつけ方、警察の追及をかわす方法、留置場での他房者とのやりとりなど、知らなければ語れないような真実味のあるネタも多かった。

「やっぱり男と女はね、互いの身体が馴染んでくる頃が一番幸せなんだよ」
 酒が進むにつれ、下ネタが飛び出してくるのも常だった。
「謙一郎と結婚して二年か。亜紀美さんもあっちのほうがズンと良くなってきた頃だろう?」
「ううん……どうかしら。しなければしないで大丈夫って感じだし……」
 当初は恥じらいを見せていただけの妻が、最近では大胆に切り返したりする。
「そりゃあ、いかんな。謙一郎、努力が足りんぞ。ではひとつ、私が手ほどきをしてしんぜようか」
「まあ。そんなこと言って、本気にしちゃいますよ、私」
 まるでナイトクラブのホステスと客だ。この家の主でありながら、つんぼ桟敷に置かれたような疎外感を味わうこともしばしばだった。

 夏が終わりを告げる頃から、私の仕事が忙しくなり始めた。ウィンターシーズンに向けたスキーやスノボの新製品がリリースの時節を迎えたためだ。帰宅時間は次第に遅くなり、早くて十一時、午前様になることも珍しくなくなった。
(今宵も亜紀美は、酌婦のように修造に侍っているのか)
 二人きりの時間が増えれば、それだけ過ちの起きる危険性も高まってしまう。妻を信じようとする一方で、間男の跳梁をみすみす看過するコキュのような気分になる。
「謙一郎も今が大事な時期だろう。仕事に打ち込め」
「大丈夫よ。叔父さまがいてくださるから寂しくないわ」
 いつも一人で私の帰りを待っていてくれた亜紀美。通常ならば、妻の孤独を癒す相手のできたことを歓迎べきだろう。だが、その相手が修造だと話は違う。
「亜紀美は俺が可愛がってやるからな」
「もうあなたなんかいらないわ」
 そう受け取ってしまうのだ。深まる修造と妻の絆。もはや私は無用の存在と化しているのか。

---続く---
スポンサー広告